【小説】『君らは選ばれし戦士だ!!』㉓科学文明の最後編 4 荒野の高等遊民4号 2024年2月27日 11:29 【羽田飛行場 PM21:00】滑走路の隅に設置した装置が作動して未来とのゲートが開いた。光の中から続々と未来人が歩いて来た。そのゲートは生体しか通れず、マシンが入ろうとすれば原子になって再生は不可能である。およそ 30 分程度で未来人 150 人がゲートを通過した。勇作「それでは短い間でしたが、お世話になりました」「これからもゆうか達をよろしくお願いします」千夏「加治さん、田中博士よろしくお願い致します」加治「うん、安心して任せなさい」田中博士「気を付けてな、地球を救ってくれ」ゆうか「ママ、お父さん、楽しかったよありがとう幸せになるね」勇作、千夏「うん、それじゃ元気でね、またね」勇作と千夏は手を繋ぎながら光の中に吸い込まれていった。ゲートは静かに閉じた。【IAマシンが支配する未来】勇作「これが、未来なのか、、、、」千夏「ここまでひどいとは」勇作「地球が腐っていく感じがするね」空に無人偵察機が現れ、レーザー光線が発射された。勇作たちは、空を飛んで攻撃を回避した。勇作「俺たちの存在がばれたね」「それじゃ派手に壊しますか」「しかし、この公害の空気、工場からの汚水、太陽が出てないし、空も海も灰色だ、一気に北極を目指そう」千夏「うん」勇作たちの下の地上には無数のヒューマロイドがロケット砲などで攻撃をしけているが、二人の飛行速度には対応出来なかった。約 2 時間ほどで北極上空まできた。勇作「千夏ちゃん大丈夫?」千夏「うん、少し寒いかな」勇作「これから、北極の大陸に穴を空けて大規模な噴火を起こすんだ、そして氷を解かす」千夏「うん、わかったー」勇作「よし、いこー」勇作たちは、バリアーを強化して、地中深く突き進んだ。暫く進むと、マグマに達した。新たな穴を作りながら地上に突き進んだ。二つの穴から勢いよくマグマが噴出して大爆発を起こした。北極全体がマグマに覆われて氷が解けた。勇作たちは、更に主要都市にもマグマの穴を空けて人口の火山を起こした。すると大地震とともに地割れ、大津波、竜巻が発生して、ヒューマロイドたちが右往左往して、やがて電池切れのロボットのようにバタバタと倒れた。海水は、みるみる増加して、日本はおろかユーラシア大陸も海に沈み、エベレストなどの山脈しか見えなくなっていた。2 人はエベレストの頂上に向かった。勇作「地面がほとんどなくなっちゃったね」千夏「うん、これ、ホントに元通りの地球になるのかなぁ」エベレストの頂上で地球が海水で満たされる様子をみていた。千夏「勇作、あれを見て」勇作「えっ、何あれ」エベレストの頂上の近くの巨大な洞窟に、潜水艦のような乗り物が海の中に落ちていった。それは一旦海に沈んだが、まるでザトウクジラのように水面に現れた。勇作「ちっ、あれが AI の本体に違いない、このことを予測して生き延びる準備をしていたんだ」 「千夏ちゃんあいつを壊そう」千夏「よし、やろう」勇作「スペシューム光線」十字に合わせた腕から眩しい光線が発射された。光線は、クジラの中心を貫いた。クジラには武装兵器はなく、ただ災害を回避するものだった。勇作は、光線を放ちながら、十字の腕を左右広げるとのこぎりが円になり、クジラの胴体を真っ二つに切り裂いた。クジラは断末魔を発するがごとく大爆発した。これで、地球の化学文明は消滅し、自然の地球へと戻るだろう。千夏「お疲れ様、これで終わったのね」 「地球全体に探査魔法で調べたけど、電気、電波、科学的なエネルギーはまったくなかったよ」勇作「よかった、これでまた長い年月をかけて地球は再生されるよきっと」突然、勇作たちの目の前に巨大な宇宙船が現れた。「ママー、お父さーん」テレパシーが伝わってきた。勇作、千夏「えっ、ゆうか?」宇宙船から女性の立体画像が映し出された。映し出された映像は、とても美しい女王の品格を備えていた。でも、テレパシーから伝わる感じはゆうかであった。女性「ママ、お父さんお疲れ様でした」 「私はゆうかの生まれ変わり」 「お話がたくさんあるの、この宇宙船に乗って下さい、お待ちしています」映像は消えて、大きな入口が開いた。二人は、宇宙船の入り口から中に入った。つづく ダウンロード copy この記事が参加している募集 #SF小説が好き 4,196件 #ライトノベル #SF小説が好き #映画にまつわる思い出 #宇宙船 #大洪水 #ノアの箱舟 #科学文明 #エベレスト頂上 4