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見えない存在を大事にする|第15回宗教マイノリティ理解増進勉強会【下】

1月18日に行った「第15回宗教マイノリティ理解増進勉強会」における意見交換、前回の続きです。

主の羊クリスチャン教会の中川晴久牧師や家庭連合の信徒ら10人が参加しました。

意見交換

違いではなく共通の要素で会話

中川晴久さん(キリスト教牧師)
他の宗教との関係について、マザーテレサは「仏教徒は仏教徒、イスラム教徒はイスラム教徒のままで」と言ったんですよ。

それが当時はプロテスタントの人たちから批判を受けたんですね。「福音を伝えないで、何言ってんの」みたいな感じで。

今は文句言う人いなくなったけど。だから今批判受けてても、そういうのが認められてくれば、その「宗教者間対話」の枠組みを家庭連合さんなら作れると思うんです。

とも(主催者)
そうですよね。それをしていきたいですよね。仏教徒は仏教徒のままで信仰しながら、さらに「宗教者間対話」をすることで、信仰が深まり、相手への理解も深まるというようにしていければと思います。

B男さん(家庭連合、壮年)
普通は違いを強調するけど、マザーテレサは違いを強調しなかった。(教会用語のような)特殊用語を使わなければ違いは際立たないですよね。共通の言葉で表現するといいですよね。

だから、「人を大切にしましょう」「思いやりが大事です」「目に見えないものが大事ですよね」とか言えば、どの宗教にも繋がるし、信仰を特別に持っていないに人にも通じると思います。

「宗教の言葉を使わないのがいいんじゃないか」という提案は、そういう意味じゃないかな。共通の要素で会話する。

見えない存在を大事にする

A子さん(家庭連合、婦人)
日本人はお墓参りを大事にする文化があって、先祖は見えない存在、それを大事にするという意味では土台はあると思うんですね。

とも
島田裕巳さんの著作『無宗教こそ日本人の宗教である』を読んで、日本人はたしかに視点を変えれば宗教的だなというのが感じられたのは良かったです。

A子さん
お墓参りで思ったんですけど、結局自分の親もお墓に入って先祖になるわけじゃないですか。そういう意味では親子関係というところから、その先に通じるのが先祖で、神様に通じるような、そういう道を開けそうな感じもしますね。

自分の親が亡くなったら「お父さんが天国から見守ってくれてるよ」と皆さん、言うと思うんですけど。そうやって、宗教教えてもらってなくても、自然とそう願うし、そうあってほしいと思います。

宗教者間対話の枠組み

中川さん
この宗教マイノリティの会が大切だと思うのは、「宗教間対話」の枠組みは、どこも失敗してるんですよね。これまでいろんなチャレンジがあった。カトリックもやってたけど手じまいし始めているようです。

でも家庭連合さんだったらやるんじゃないかというのはありますね。なんか全く道ないところに道を作るじゃないですか。よく分からない宣教地にいきなり行って、作るスピリットがあるから。

道がないからみんな混乱するんですよね。だから家庭連合さん、UPFとかで推し進めて行くのは大事だなと思います。

宗教と道徳

C男さん(家庭連合、壮年)
先ほどの国家神道や教育勅語について宗教なのか道徳なのか、宗教と道徳を何で区別するのか、というのがあったけど、来世観が宗教からなくなると道徳になるんじゃないかな。その辺が欠落すると道徳になると思うんです。

教育勅語の場合は、国家道徳が宗教を超越する立場になったということで、結局、衰退した。儒教が宗教なのか道徳なのかとかというと宗教だと思うんです。

D男さん(家庭連合、壮年)
宗教の話をすると脅威とか感じてしまうところがある。それで道徳は、世の中を良くするために人がどう行動するかだから、そういう部分を持って世の中を良くしようとして、宗教と分離して道徳の財団を作ったという話を思い出しました。

道徳は宗教が元だと思うんですよ。政治でも教育でも死生観については教えられないんですよね。特定の信仰を推奨するような教え方はできないという感じですよね。

家庭連合に入って一番良かったのは神様を知ったことで、これはキリスト教が創造主を教えてくれた。これがすごいと思うんですよ。家庭連合はそういうキリスト教の流れで、弟みたいな形で出てきたわけじゃないですか。だから、やっぱりキリスト教ってすごい、というのは創造主を証しているから。

だから神様を教えるのが、大事なんじゃないかな。

A子さん
「お父さんとお母さんが好きというのは、そのまま神様が好きになるんだ」みたいなことを聞いたことがあります。

私はまだ娘が4歳で下が1歳なので、神様のことは伝えてるけど、多分ぼんやりしてるんだろうなと思って。神様が好きというより、親である私、「パパとママはあなたのことが大好きだよ」と毎日伝えてます。

その親子の上ということから、神様にも通じやすい世界はあるのかなとは思います。私自身も導かれて、「神様と人間は親子の関係だ」というとこで感動したので、親子関係が一番の根本になるのかなと。

宗教という言葉を使わなくても、親と子の関係を伝えて大事にしていけば、そのまま先祖に繋がる、神様に繋がる道が開いていくと思います。

E子さん(家庭連合、婦人)
ママ友グループという話があったけど、うちのお嫁さんから「幼稚園のクラスが二つのママ友グループに分かれ小競り合いがあって、先生が大変だった」と聞いたことがあります。

ちょっとしたことでグループを作ったりとか、それをどうにかしていかないと。戦争もそういうものだろうし。

疎外感を持っている人たちに対しても思いやりを持って、誰もが入っていけるような心情世界、疎外感を持っている人もあそこに行けば協力してくれるという雰囲気とか見えるようにしていかないと、と思います。

中川さん
枠があっても一人その中で「こっち来なよ」って入れてくれる人がいると助かるんですよね。

だから、その一人というのが大事ですよね、枠があったとしてもね。

とも
所属している団体との対立ですよね。それを越えられるようになっていかないと、ですね。

E子さん
私たちはそれを超えていける団体なのかな、そうですよね。

とも
そういうのを示していきたいですね。今日は皆さま、ありがとうございました。

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