臨月3日前に、死産した話⑦~出産直後~
看護師さんの気遣い。ひとりで心を落ち着かせる時間。産声のない出産をすると言うこととは。
こんにちは。アラサーでワーママ"あおのうさぎ"です🐰。
ヘビーな話になりますので、心の元気な方は読み進めてください。
~第6話はコチラ~
産声のない出産、その後
◆病院の個室で家族の時間
個室に戻り、横になりながら旦那と話をしました。生まれた長男もいます。ちょうどお昼ご飯が運ばれてきたので、一緒に食べました。旦那の分は持参です。
長男の手形や足形をとって、心なしか旦那は楽しそうでした。「右足と左足のサイズが違うね。」なんて言いながら。
そして、旦那は帰宅しました。
(後に旦那から聞いた話ですが、看護師さんがバタバタ個室に入ってこられるときの雰囲気から、早く帰った方が良さそうだと感じ取ったそうです。)
旦那がいなくなると、長男は看護師さんにお願いして預かってもらうことにしました。
◆ベテラン看護師さんからのお話
ベテラン看護師さんと新米看護師さんが、ふたりで私の部屋を訪ねてくれました。
ベテラン看護師さん「あなたが出産したから言うけど、赤ちゃんが亡くなったまま出産するママは実はたくさんいるのよ」と。
新米看護師さんはその後ろでじっと話を聞いているようでした。
ベテラン看護師さんは、私の気持ちを和ませようと色々な話をしてくれました。
私と同じようなママがいること。
赤ちゃんにできることは何でもしてあげられること。沐浴もできること。
自宅に連れ帰っても良いこと。
この病院ではケアするようなコミュニティはないこと。
退院してからも困ったときはいつでも電話して良いこと。
深夜であっても電話をかければ、何時間でも話を聞いてくれること。
とても有難いと思いつつ、たくさんの心配をかけていることに申し訳なく思いました。できれば放ってほしいとも。
でもこのボロボロの体で、ボロボロの心の私を
看護師さんが放ってはおけない気持ちも伝わってきました。
命を生み出すだけでない、この産婦人科という場所で働くベテラン看護師さん。天使ママへの対応にも慣れていました。「看護師」という仕事は、素晴らしいなと思いました。
◆ひとりの時間
看護師さんからは、「いつでも赤ちゃん連れてくるからね」と言われていました。
でも会うことができませんでした。長男が、生きていないことが受け止められないのです。こんなママでごめんね、と心の中で謝りました。
ひとりで個室に籠っていると、長男はどこかで生きているような気がして心が落ち着いていました。
夜は、睡眠導入剤をもらってぐっすり眠ることができました。
◆産声のない出産をするということ
~出産翌日~
出産してからと言うもの、お腹が空きます。
でも出産ではない患者用の入院食しか提供されないので、お腹が空いてたまりませんでした。
普通の出産ではないので、病院の気遣いだと思います。
この病院で出産を決めたのは、"無痛分娩ができること"と、"食事が豪華なこと"の2点でした。しかし残念ながら、どちらも叶いませんでした。
出産後には"お祝い膳"が出ると聞いていましたが、今回の場合は出ないので(病院の気遣いでしょうが、)大変ショックを受けました。
長男は生まれたのは本当なのに、誰からも"おめでとう"と言ってもらえません。
お祝いもされません。
”なんて悲しい出産なのだ”と思いました。
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