小樽自然の村は山ウド天国
水曜は八軒自然科学クラブ話。今回は、前回の続きで、6月に行っていた小樽自然の村でのキャンプについて書きます。
このキャンプには3つの目的がありますが、3番目の「自然の中で自分の興味のある事を見つけ、有り余る時間を楽しく過ごす練習として」は、どちらかと言えば、「おまけ」みたいな目的だった…と書きました。もっとも、指導員が最も力を入れていたのは、この3番目の目的に関する部分だった…とも書きました。
指導員は何をしていたのか…色々とやっていたのですが、全員が必ずやっていたのが「山ウド採取」です。
小樽自然の村は、あちこちに林道が伸びていました。山の林の中をハイキングするため、林道が相当に整備されていたからです。
この林道、6月頃に歩いていると、びっくりするくらい山ウドが見つかるのです。生えてきたばかりの30cmくらいの山ウドもあれば、1mくらいに成長した太い山ウドもあります。自分の食べたい山ウドだけ選んだとしても、1時間ほど歩けば、30Lポリ袋にいっぱいの山ウドを採る事ができました。
採った山ウドは、あまりにも沢山あるので、その場で全部を調理するのは大変です。そのため、大半は持ち帰って家で調理します。
ただ、せっかくなので、根元の部分を3~4本選び、皮をむいて茹でて試食会を行っていました。採れたてを茹でていますから、味噌を付けて食べるだけでも超美味しいです。
それで、「美味い!」と言って指導員が食べていると、6月のキャンプに参加した子供たちが、興味深そうに集まってきます。その子供たちに我々指導員は、「少年ジャンプ」連載の『ブラック・クローバー』に出てくるチャーミー先輩みたく「食べてみぃ」と声をかけるのです。ふらふらと、魔法にかかったかのごとく手を伸ばす子供たち。そして、一口でも食べたら最後、「美味い!」「美味しい!」と言って手が止まらなくなります。
恐るべし、山ウド!!!!!!!!
山ウドの魅力に取り付かれた子供たちは、自分たちでも山ウドを採取しようとし始めます。山ウド争奪戦の開始です。
中には、「去年、持って帰ったら家族が大喜びしたので、今年は母さんから『いっぱい採ってきて』って言われたんだ」という子もいます。そう言う子は、背負っているものが大きいせいか(笑)、かなり気合いを入れて山ウドを探していました。
あるいは、「先生、山ウドの生えてる場所が見つけられないので、見つけ方を教えてください」と言ってくる子もいます。私も、そんな風に頼まれて、山ウドの見つけ方を教えた事が何回かあります。
ちなみに、小樽自然の村では山ウドは「雑草」扱いです。林道整備の際に、他の雑草と一緒に刈り取られて捨てられます。だから、林道を荒らさないように気を付けている限り、山ウドは採り放題でした。
こう書くと、「何だよ、自分たちの欲望のままに動いてるだけじゃん」と言われそうです。まぁ、その通りなので謝っておきます。御免なさい。
でも、ちょっぴり言い訳すると、自然の中で何か面白そうな事を見つけ、たっぷり「ひたる」体験をしてほしい…それが我々指導員の願いでした。山ウドは、そのための格好の材料だった…って事です。