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どちらかと言えば私はコミカライズ派な『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる』・後編

 木曜はラノベ愛語り。今回は前回の続きで、令和6年秋にアニメが絶賛放映された、未来人A先生の『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる』を紹介します。因みに、その記事はコチラです。

 主人公アルスの「鑑定」スキルは、人事を行う上では圧倒的なチート能力ですが、何かを為すためには他者の力を借りなくてはならない…と、前回の記事で書きました。今回は、「鑑定」スキルのデメリットから続けます。
 そもそも、何か人手の必要な場面に送り込む為には、それが出来る優秀な人材を見付けられなければなりません。その人材を見付けられるかどうかは、かなり運次第となります。
 もっとも作品の中では、必要な人材が必要な時期までに、概ね見つかる様になっています。そう考えると、人材を見付けるまでの部分も、作品としての面白さに繋がっていると言えるでしょう。
 その人材発掘の点で言えば、原作よりコミカライズの方が、より面白さを引き出す演出がなされていると感じます。誤解の無い様に書いておきますが、原作のラノベも面白いです。私は、原作のラノベも好きですよ。
 ただ、未来人A先生は、結構あっさり物語を進めていきます。そこが読みやすさでもあるのですが、物足りなさを感じなくもありません。だから私個人としては、ちょっぴりコミカライズの方が好きです。
 コミカライズは、割と詳細に物語っていきます。原作が「あっさり塩ラーメン」だとしたら、コミカライズは「こってり味噌ラーメン」って感じです。上手く伝わるでしょうか。どちらも美味しいけど、表現している味が違っているって事です。
 因みに、コミカライズで特に私が気に入ってるのは、アルスの婚約者リシア・プレイドが、かなり色々と活躍する部分です。
 リシアは、政治力が70以上もある、生まれついての天才政治家なのですが、原作では大した活躍の場面がありません。それがコミカライズでは、政治的な活躍が必要な場面で何度も登場し、アルスの危機を救ってくれます。
 リシアはアルスにベタ惚れ状態なので、枯れてきている「おっさん」としては、「いいねぇ~、アルスくん。こんな美少女に惚れられている上に、こんなに尽くしてもらっちゃって。いや~、この幸せ者!」と、読んでいて盛り上がっちゃいます。…う~ん、おっさん感が強すぎるかも。
 そんな訳で、個人的には少々コミカライズ派ではありますが、原作もコミカライズも両方オススメしておきま~す。

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