Vol.3/台東区『湯どんぶり栄湯』で思う暮らしの1ページ

新年。いつもは14:00や15:00からはじまる銭湯が朝湯を実施する特別な3日間だ。今年の湯どんぶり栄湯は2日、3日と7:00~14:00で朝湯をやっていた。7:00に行こうと思っていたのに、猫の可愛さにかまけて二度寝をした結果、10:30ぐらいに訪れることになった。今年もよろしくお願いします。そう言って共通入浴券とサウナ券を渡す。

浴室への扉を開くと、湿気交じりの匂いがむわっとした。「あ、ちょっと苦手かも。というかこんな匂いしたっけ?」2日、3日は酒粕風呂だったのを忘れていた。白く濁った風呂を見て表の張り紙を思い出す。そして、思い出すと苦手な匂いも受け入れて楽しめるようになるのは不思議。

体を洗って露天に浸かり、サウナに入る。サウナは上段、下段それぞれ4名ずつぐらい座れるが、下段の奥から2番目。窓の丁度前に座るとスカイツリーの上部150mぐらいが見える。夜だと光っていて、より綺麗なんだけどなぁ。サウナのテレビで箱根駅伝の復路をやっているもんだから、少し長めに入ってしまった。(ちなみにこの時はさすがに創価大学が優勝するだろうと思った)

サウナから出て水風呂へ。気持ちいい。至福。外気浴をしていると露天風呂の時計が目に入る。時刻は11:10過ぎぐらい。今日は何をしようかなと考える。朝少し遅めに起きて、風呂に入りに来て。ご飯は家で食べる?何を作ろうか。あ、買い物に行きたいな。読みたい本が届いてたっけ。読みながら昼寝しようか。…。

ふと、そんな1日の過ごし方を考えていると、銭湯に入りに来ている多くの人の1日にも、銭湯での時間が刻まれていることを認識する。それぞれどんな1日を過ごすのだろうか。今はお昼前だけれど、どんな午前中を過ごして銭湯に来たのだろか。お昼は食べた後かな?それともこれからどこかでご飯を食べて帰る?

ただ、どんな1日にしろ、その暮らしの1ページのどこかに、銭湯が登場するのだ。それってすごく素敵なことだと思った。(もちろん銭湯に限ったことではなく、1日の時間を好きなように自由に使うことが素敵だと思う)今日も明日も明後日も、暮らしの1ページを彩る銭湯を大事にしたい。

さて、次はどんな銭湯に行こう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?