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Case Study - No,28「終わらないカルマ」

【スピリチュアル・カルテNo.28】Aさんのケース

こちらにケースファイルとして書き出している出来事は、
比較的、その施療が実を結んだケースばかりだが、
(本人が乗り越えられたり、問題解決が多少なりとも図れたり)

実状としては、もちろん失敗例というか、
あまり実にならず、助けになれなかったケースもそれなりに。

むしろ、スピリチュアル中毒であったり、
ある種の依存を含む問題を抱えている人には、
現実逃避のための、ベタな材料を提供するだけで、
そこから目を覚まさせて、現実を認識させ、
問題に向き合うための力を与えられなかったケースも少なくない。

その度に無力感を覚えるし、おのが未熟さと限界を思い知らされる。

それがいったん、功を奏したと思い、
信頼関係を築き、学ぶところまで導けたと思った相手なら、
なおさら後悔と反省の嵐は尽きないのである。

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スピリチュアルなことが大好きなAさんは、
当方を訪れるまで、様々な霊的な知識を求めて彷徨われていた。

著名な霊能者の勉強会に参加したり、
すごい人がいる、と聞けば、好奇心を示し足を運んだり、など。

さて、Aさんが来訪したのは、彼女の知人の紹介。
話を聞いて、興味を持ったのだという。

自分が嫌い、人間が嫌い、
という厭世観と自虐的な気持ちが強く、人生の意味を見つけられず、
ネガティブな思考にどっぷりとはまっていた人だった。

最初、
その時の彼女に一番強く、影響を与えている・・・というよりは、
もちろん、影響は与えているけれども、
話すのに・・・当人が知っても支障の無いという意味で・・・
無難な過去生を解説し、その影響を解くためのセッションをした。

その後、訪れるたびに、
こんがらがるほどに、大量に創られた
ネガティブな思考と感情の、産業廃棄物のようなものを
ひたすら処理して、ポジティブに考えられるように、
地道なセッションを続けさせていただいた。

彼女自身や周囲の人(紹介者)が、
「とても感じが変わった」「ネガティブなことを言わなくなった」
というほどに、ヒステリックなところが少なくなり、
生きることに対して、さほど否定的では無くなって、          周囲の人のために用いたり、自分の問題に対処できるようになりたいと、
自立した考えを育んでくれていたと思っていたのだが。

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さて、
彼女は様々なスピリチュアルなことを学んでも、
ヒプノセラピーなどでは、
自らの過去生を明瞭に見ることが出来ない一人であった。

それは、
無意識下で強く、「過去を思い出したくない」と、蓋をしていたから。

ここで強く断っておくが、
過去生というのは、必ずしも思い出せばいいというものではないし、
思い出す必要のあることではない。

人間が、「過去生」の記憶を覚えていないのには理由があるし、
「忘れている」ということは、「慈悲」でもある。

「過去生」を知るには知るべき時期というものがあるし、
その段階、その人がそれを理解できるレベルにあるか否か、
というのが条件になってくる。

だから「思い出したくない」というなら、それでいい。

しかし、スピリチュアルな学びを進めるとき、
運命の仕組みや「原因と結果」の法則を知りえたとき・・・
それが避けられない壁となり、障害になってくるときもある。

「思い出す」必要はないが・・・過去の情報を知る必要性はないものの、
カルマとして設定した、取り組むべき課題を前にしたときには、
無視できない事象として、
「学び」を理解するために正面から向き合う必要が出てくるときも。

汝、逃げること無かれ・・・と。

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