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Moonlight Shadow / For you

彼女が彼を最後に見たのは
月影にさらわれる姿
彼は彼女のことを心配しながら、案じながら
月影にさらわれて行ってしまった
土曜日の夜の不可解な出来事の中
彼は行ってしまった。遠い向こう岸の世界へと
彼は無謀な争いに巻き込まれてしまった
彼女にはそれをどうすることも出来なかった

夕闇の中でささやく木々は
月影にさらわれて
切ない悲しみの歌を奏でる
月影にさらわれながら
彼女に見えたものは拳銃の影だけだった
彼は行ってしまった。遠い向こう岸の世界へ
彼は逃亡中のならず者に6発も撃たれて
彼女にはそれをどうすることも出来なかった

遠い天国であなたに会えることを祈り続けます
いつか天国であなたに会えることを祈り続けます

午前4時
月影にさらわれて
あなたの姿がぼんやりと見えてくる
月影にさらわれて
銀色の輝きの中で星がゆっくりと動いていく
遙か遠くの向こう岸で
今夜私とお話ししに帰ってきてくれる?
でも彼女にはどうすることも出来なかった

遠い天国であなたに会えることを祈り続けます
いつか天国であなたに会えることを祈り続けます

遠い天国であなたに会えることを祈り続けます
いつか天国であなたに会えることを祈り続けます

彼女が彼を最後に見たのは
月影にさらわれる姿
多くの人々が彼に別れを告げに集まってきた
月影に誘われて
105人の群衆の真ん中でたたずみながら
夜は重苦しく、空気が動いている
でも彼女にはどうすることも出来なかった
月影にさらわれて・・・・
 
               by マイク・オールドフィールド

※訳詩はこの方のサイトのがとてもステキに訳してくださっていたので
引用させて頂きました⇒マイク・オールドフィールド・レビューhttp://www.246.ne.jp/~hasegawa/mike/oldfieldlyrics.htm

これは以前に書いた下記のお話の続きになりますね。

リアルでありながら、リアルではないところのお話。過去世(前世)なんて、そもそもリアルでも何でもない、お伽話か作り話か、妄想の産物のような…こじつけ話でしか無いから。

当事者というか、覚えている彼女にとっては、過去の傷と重荷を手放すための、癒しの道程で物語ですけれども。

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どんなことでも理由のないことは無いし、すべての出来事には意味がある。また、説明出来ない感情であったとしても、背景に理由の無い感情と言うのも無い。意味の無い感情と言うのは、何処にも存在しないのだ。たとえ、当人にその感情のありか、出所や意味が解らずとも、湧き上がる感情には必ず意味がある。

単に、その感情的反応を形成するに至った出来事たる経験…それを覚えていないことから、経験と自らの反応を結びつける手立てを持たないと言うだけで。そう…当人に自覚があらずとも、無意識の底に沈んだ、遠い日の埋没した記憶(もう一人の自分)が反応していると言うことは間々ある。

それは、まだ幼く心のキャパが狭い時期において、目の前の到底受け止めがたい事象により受けるダメージから自らを守ろうとして、引き起こす記憶の消去や空白であったり、深い悲しみや自分を絶望へと突き落とすショックな現実を忘れたいとの強い思いが、心に消しゴムをかけてしまう記憶喪失的な障害や記憶のすり替えなど。顕在意識の中では無自覚で、事実として認識し、意識的に思い出すことが出来ない記憶だが、潜在意識たる深層意識の領域にはしっかりと残っていて、心に深く刻まれたままの傷が否応なく、その出来事とシンクロし、思い起こさせる出来事に対して条件反射的に反応してしまうのである。

抒情的な、単なる憧憬や思慕などのメランコリーでロマンティックなある種の感情を引き起こす程度なら、気分のアップダウンや変化を日常にもたらすだけで、現実生活に問題が出ることは無いが、時にそれはフラッシュバックなどのショック症状やパニックを引き起こし、周囲や当人の日常に混乱をもたらしたり、理由の説明出来ない感情や身体的反応に翻弄されることになるし、理解出来ない問題行動の引き金になることもあったりする。

そして、潜在意識に沈んだ記憶の中には、今生の記憶だけではなく、それ以前の人生の記憶…その人生の記憶に起因する古い傷も埋没していたりする。そして、理由の解らない感情の大部分が、自覚出来ない、思い出すことの叶わない、過去世と呼ばれる人生での経験に由来するものであったりする。これは本当に困ったことだ。本当に、本当に困ったものだ。

彼女と彼の物語。
彼の知らない彼女の物語。

実らなかった恋だからこそ、恋は恋のまま 永遠に花のままで美しい

さて、それは数年前のこと。彼女は何となく動画をいくつか見ていた。おススメに上がってきたその面白そうなMV見た時、ワクワクしたと同時に、その中の一人の人物に目が止まって、視線が離せなくなった。複数人いる人たちの中で、常に映っているわけではないその人を、どうにも目で追ってしまうのだ。その日から彼女は彼らのファンになり、UPされている全てのMVを見て、関連しているあらゆる動画を探しては閲覧した。

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