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【事務職ってどんな仕事?】経理編

初めましての方もそうでない方もこんにちは!
今回の記事では、私の経験した仕事について書いていきたいと思います。
経理を5年9ヶ月、給与にキャリアチェンジして約3年働いてきました。
事務系職種に興味あるけど、どんな仕事かわからない…という方や、他の業態の経理や給与ってどうやってるの….?という方向けに、私の経験をシェアします。
会社や個人の特定を避けるために、ぼやかした表現をすることがありますが、そこはご了承いただければ幸いです。

まずは私のキャリアの大枠をざっくりと

1.2014年、慶應義塾大学卒業後、社員食堂やヘルスケア関連施設や学校の食堂、ホテルの運営をしている会社に新卒で入社し、半年の現場研修後、経理部に配属され、5年9ヶ月勤務。
就活〜現場研修あたりの話は過去記事にあるので、興味ある方はマガジンの「学歴と仕事の関係1〜7」をどうぞ。

2.希望が叶って同じ会社内の人事総務部給与担当に異動。2ヶ月勤務した後に産休育休取得。2020年9月〜2021年4月までお休みし、ゴールデンウィーク明けから同部署に復職。担当は雇用保険。

3.2022年10月に転職し、外資系会計事務所でアウトソーシングの給与計算を担当。(他の会社の給与計算を任されているということ)そして今に至る。1歳児を抱えながらの転職については過去記事をご覧ください。

経理部:日々の仕事

私の仕事は経理部の中の営業所管理担当でした。全国で1,000ヶ所以上ある店舗(つまり、社員食堂やヘルスケア施設の各現場)を部内で分担して担当し、売上や支払を管理する、というものです。
細かく説明していきましょう。

売上の管理

経理部として売上に関して確認しなければならないこと。それは、
正しく売上が計上されているか
売上は全額銀行に預け入れられているか

この2点です。
会社は店舗の日々の売上を正確に把握し、売上金は店舗に置いておかずに会社の口座に入金させなくてはなりません。お金は会社の口座に集約されることによって、従業員の給料や取引先への支払いに充てることができます。
店舗に置いておけるお金は、釣り銭と最低限の小口現金だけです。(小口現金とは、店舗で使うちょっとした消耗品や、イベント用の装飾品を買うためのお金。まれに急きょ食材を買うこともある)
売上金は店舗に置いてあってもただの死に金。さらに悪いことに人の心を惑わせるものになります。
どんなに心優しくて穏やかな人でも目の前の現金の誘惑に勝てないことがある。悲しいかな、それが事実です。
経理の担当者は、レジの締めレシートや領収証の控といった客観的な証拠から正しい売上を把握し、その金額が会社の銀行口座に預け入れられているかを確認しなければなりません。
ちなみに売上の確認方法は、店舗の責任者がシステムに入力した内容と、締めレシートや領収証控の金額が合致しているかをチェックする、というものでした。

支払の管理

経理のもう一つの大切な仕事、それは取引先にお金を払うことです。
仕入れ先であったり、制服のクリーニングの業者さんであったり、色々なところにお金を払います。
かなりシステム化されており、店舗の責任者が支払い金額を入力すれば良いケースも多かったですが、各店舗ごとに取引がある場合は、店舗から業者さんの請求書と支払のための伝票を送ってもらい、内容を確認し、支払い担当の財務部に回します。

財務部という部署名が出てきました。こちらは、実際の支払い処理をしたり、店舗から入金された売上金を会社のメイン口座に資金集中したり、資金繰りをしたりするところです。銀行とのやりとりが多い部署になります。

経理部:決算の仕事

決算という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これは、一度会計期間を締め切って、その期間の売上はいくらか、利益は出たのか、ということをきちんと確認しよう、ということです。
そのために経理部は決算書を作ります。
だいたいの会社で、月次、四半期、年次で決算をしているのではないでしょうか。

月次決算

月次決算で主に確認するのは、売上、仕入と経費、棚卸しです。
これらの仕訳を入れなくてはなりません。
仕訳とは簿記を勉強すると必ず出てきますが、経理のことばのようなものです。商品が売れたこと、仕入れ先にお金を払ったこと、売上金を会社口座に預け入れたことなどをルールに基づいて記帳します。会社の日々の仕訳は膨大な量になるので、紙ではなくシステムに入力されます。

話が逸れました。
売上や仕入・経費はイメージしやすいかもしれません。では棚卸しとは何でしょうか?
スーパーなどで、「◯日は棚卸しのため、◯時で閉店させていただきます」という貼り紙を見たことがあるでしょうか。働いたことがある方ならご存知かもしれません。棚卸しとは、ひたすら在庫を数える作業です。「トマト5個、パプリカ7個…」といった具合で数える人とメモする人の2人1組でやったりします。
その作業がどうして経理と関係あるの?ということですが、売上原価を把握するために大変重要な作業なのです。
具体例を挙げて説明しましょう。
A商店では、1月31日の営業終了後の棚卸しで、トマトが5つあったとします。
すると当然、2月の頭にあるトマトは5つです。
その後、2月中にトマトを15個仕入れました。
2月末の営業終了後も棚卸しを行い、トマトの在庫は3つでした。(仕入金額は1個100円)
では、2月中に売れたトマトはいくつでしょう。
5+15-3=17ですね。
ここでは2月末時点での仕入単価を採用することにして、2月中に売れたトマトの原価は100円×17=1,700円ということになります。
2月のトマトの売上が2,000円だったとすると、2,000-1,700=300で300円の利益が出ていることがわかります。
売上はレジの締めレシートを見ればすぐにわかりますが、その売上を出すために掛かった原価はいくらか?ということは棚卸しをして初めてわかるのです。

四半期・年次決算

四半期や年次決算で私がやったことは、主に「間違い探し」です。何それ?と思われるかもしれませんが、伝票の仕訳は人間が作るものなので、間違えていることも多いのです。特に、他部署の方は簿記を勉強したことがない場合が多いので、いただいた伝票に間違いがあることもあります。その際に問い合わせたり、簿記の言葉を使わないようにしながらヒヤリングすることも必要です。意外とコミュニケーション能力が必要な仕事、それが経理です。店舗の売上や仕入れ経費に関わる内容なら月次でチェックしますが、それ以外の内容は四半期や年次決算でチェックされることも多いです。

経理部:税金に関わる仕事、その他

ここまでは会計に関わる仕事をご紹介してきました。経理部の仕事は他にもあります。そう、税金です。
私自身は事業所税という超マイナーな地方税を担当していたので、あまりご紹介のし甲斐がないので割愛させていただきます。法人税、消費税、固定資産税、自動車税など、会社は納付しなくてはならない税金がたくさんあります。
近年話題のインボイスについては、私は始動する前に経理部を離れてしまったので情報に疎いですが、色々と対応に追われていたようです。

思ったより長くなってしまったので、給与担当編は次回の記事をお楽しみに!

あ、でも最後に私が給与担当に異動を希望した理由を書かせてください。
それは…、経理部と給与担当の架け橋になりたかったから。
同じお金を扱っているにも関わらず、ルールが違いすぎて分かり合えないのです。
給与はお金が動く以上、当然仕訳が発生します。しかし給与担当は、仕訳のルールを知りません。そして経理部は、給与に関わるお金の内容を知りません。私は「社会保険って何?」というレベルでした。
だから、経理として間違っていると思われる伝票を給与担当に持って行って説明を求めても、先方の言っていることがわからない、という現象が起きていました。
そんな事態を改善したい!という熱い想いを持って異動したのですが…。

続きは次回!







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