今日も死んでなくて、おめでとう。
2021年3月12日。
その日私は会社のトイレで、泣いていました。
割と号泣してたから、もし聞いてる誰かがいたとしたら相当謎で、怖かっただろうな。申し訳ないし、恥ずかしいな。
でも24年間好きだったグループがなくなる、と言われた日だから…仕方ないよね。
きっと誰も責めないよね。
あれから1年。
24年間好きだったグループの、
人生でいちばん長くファンを続けている人の、
主演映画を見に行ってきました。
DEATH DAYS。
舞台は、一人ひとりに誕生日があるように、
一人ひとりに、死ぬ日「デスデイ」がある世界。
みんな、生まれたときからデスデイが決まっているが
決まっているのは日付だけ。
それが何年かは、わからない。
毎年自分のデスデイになると、
「今日死ぬかもしれない」可能性と向き合わないといけない…という過酷な世界で生きる、主人公の男の話。
20歳のデスデイ。
30歳のデスデイ。
40歳のデスデイ。
そして、その家族や友人、恋人たちのデスデイ。
それぞれのデスデイを通して、生きるとは?死ぬとは?を見る人に問いかける、
テーマは本質的で重いけれど、ポップさ・コミカルさもある作品です。
✳︎
元々は一人でも多くの人に見てほしいという森田剛の、そして昨年立ち上げた事務所「MOSS」の思いから去年の年末にYouTubeで公開されたこの作品。
3日にわたって1話ずつ公開された作品が、1つの映画作品として再編集され、この度映画館で公開されました。
監督は「そうして私たちはプールに金魚を、」や「WE ARE LITTLE ZONBIES」などで知られる
長久允監督。森田剛が突然ご本人に電話をかけ、
文字通りラブコールしたことから今回の作品が生まれました。
作品を見て考えたこと。
いろいろありましたが、まず
主人公の台詞にもありますが、
みんな死ぬのにそれを忘れて生きてるって
本当にそうだな、と。
いつか絶対その日は来るのに、
まるで死なないかのようにして、普通に生きてる。
デスデイがある世界はフィクションのようで…
フィクションでない。
なぜなら私たちはみんないつか、死ぬから。
なんでもないくだらない友人との会話。
卓球で球を打ち合うような、恋人との会話。
デスデイがあるとこういう一つひとつが愛おしくなるし、輝きを放つよねと主人公も言ってましたが。
デスデイがない、今私たちが生きる世界にだって
いつ来るかわからない「死ぬ日」は存在するわけだから、きっと同じで。
なんでもない日常をもっと大切に、
噛み締めて生きるべきなのでは…と考えさせられました。
剛くん自身も人生において、何か特別なイベントというよりは、身近な人たちとの何気ない日常を何より大切にしているのだろうなあ…と感じることが最近多くて。
そんな今の剛くんが演じるからこそ、より刺さるものがあるのかもしれません。
この作品を見終えて思うのは
シンプルに死にたくない。生きたい。ということ。
「今日も死んでなくて、おめでとう。」
のコピーにすべてが集約されてるし、本当にそのとおりで。
いつか絶対死ぬし、それがいつ来るかもわからないんだから死んでないって心からおめでたいことなんだ。
映画の中で主人公が友人たちと組む架空のバンド「DEATH DAYS」が歌う「DEATH DAYS」。
映画を見終えた後、この曲を口ずさみながら
「とりあえず生きてる今のこの瞬間」を喜びたくなるはず。ぜひ一つひとつの歌詞と合わせて噛み締めてほしい作品です。
✳︎
そして、DEATH DAYS本編の後にそのまま上映されるメイキング・ドキュメンタリー「生まれゆく日々」。
2021年11月。衣装合わせや本読みから始まり、たった4日間で怒涛のように撮影された様子を、余すところなく裏の裏まで、たっぷり見せてくれる内容で。
森田剛はもちろん、登場する全ての人たちが
本番のその瞬間に、全てをかける姿を見て
真のプロフェッショナルだ…と圧倒されました。
剛くんの話でいけば
自転車で登場する姿。
タバコを吸う姿。
踊りのシーンに緊張する姿。
スタッフに笑顔を見せる姿。
共演者と談笑する姿。
監督と抱き合う姿。
それなりに長く剛くんファンをしてきたつもりだけれど、初めて目の当たりにするような森田剛をたくさん見ることができて。
彼のことは何年ファンをしていても
わからない、とあきらめている部分もあるのですが、
少しだけ、今この瞬間を生きる森田剛のことを
教えてもらえた気がしました。
でも多分それは今この瞬間の彼で、また気づけばどんどん変わっていくんだろうな。
それが今を生きる、森田剛なんだろうなと思います。
一番驚いたのは、撮影中の食事をMOSS側で用意していて、印象的だったこととして剛くんがその話を語ったこと。
パスタにしようかとか、カレーは2回入れようかとか、食べ物にこだわってよかったと話していて…
剛くんが現場での「食」にそんなにこだわるなんて今までだったら考えられなかったなと。
ファンの間では共通認識かもしれませんが、
食べることは、剛くんの心の拠り所を表していると
思っていて。
一人の現場では気を張りすぎて、とにかく食べられないという剛くんがV6でいるときはちゃんとお腹がすき、食べられるというエピソードが過去にあったのですが。
今回ここまで、食と向き合えた現場ということは剛くんが飾らずありのままでいられる、気を許せる場所だったのかなあ…なんて、勝手に思うと
これまた勝手に幸せをおすそわけしてもらった気持ちでした。
✳︎
今回はグッズも各種、販売していて。
シール、ロンT、トートバッグ、Tシャツ、ハット…
中でも注目したいのは100ページにも及ぶ
ビジュアルブック『A BOOK ABOUT DEATH DAYS』。
キャスト陣のアーティスティックな写真たちだけでなく、いろんな業界の著名人が「わたしのデスデイ」というテーマで、もしデスデイを選ぶとしたら何日がいいか?その理由は?について語られています。
剛くんもデスデイを選んでいて、その理由もぽつり一言、書かれているのですが…しびれました。
これに関しては、ぜひ本を見てみていただきたいです。
買った人が自分のデスデイを書くスペースもあり、
せっかくなので私も考えてみようかと。
いざ1日選ぶように言われると
難しいし、悩みますが…
2月22日
を選びたいと思います。
10月22日の自分の誕生日、11月7日の入籍記念日、
11月22日の夫の誕生日、2月20日の剛くんの誕生日…全てをお祝いしきって、結婚式をした2月22日を
デスデイとして迎えられたらいいなあ、と。
と、言いつつリアルに考えれば考えるほど
デスデイなんて存在してほしくないんですけどね。
そのおかげで生きてる日々が輝くんだ…!と思ってたって、やっぱり死にたくないし
ただただ、1日でも長く、生きていたい。
みなさん、
今日も死んでなくて、
おめでとうございます。
「生まれゆく日々」予告編はこちらより。
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