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DTM、そこは地雷原だった

「よし歌声合成ソフト(≒ボカロ)を使ってDTM をはじめよう」、と思い立ってから数か月かかり、ようやくニコ動に動画をアップできました。

と、書いてしまえばそれだけのことですが、ここが地雷だらけの世界なのだと思い知るまでには、それほど長くはかかりませんでした。とにかく次々と想定外の事態が起き、そのたびに心が折れそうになることに。
始めてから初投稿に至るまで、そんな瞬間が多分15回くらいはあったと思います。そのすべてに触れているととんでもない文字量になるので、一部について書いてみたいと思います。

これからボカロをはじめようと考えている方が、DTMのハードルについて予備知識を持っていただけると幸いです。


私自身の音楽的スペック(一応自己紹介)

私はかつてバンドをやっていたことがあり、ベースを弾いたり時々ギターを使って曲を書いたりもしていました。DTMを始めるにあたり持っていたスキルはこのバンド活動で得たあやふやな音楽理論と、DELLのノートパソコン(メモリ16ギガ/コアi5)だけでした。

特に深く考えずにスタートしました。ちなみに中学生の娘がいるくらいの年齢で、おじさんです。

初日から心が折れそうになる瞬間

で、とりあえず何をすればいいのかとググったところ、まず必要なのはトラックを作るDAWソフトだということを知りました。「Cubase」が「ボーカロイド」とともに無料期間を設けていたので、これでやってみようと。

そして…初日から躓きました。インストールができない。そしてインストールしても音が出ない。
さっそくYouTubeやブログなどをみながら半日をつぶすことに。

この躓きは、この先も何かをしようとするたびに必ず襲って来るのでした。とにかく、何をするにも躓きます。そのたびに動画を見つつ解決策を探す、そんなことの繰り返しでした。
DAWの習得にかかる時間は、多分楽器を一つ覚えるのに近いでしょう。

曲はできたけど→アレンジという壁

なんとか覚えたての知識で一曲作成してみました。しかし、これがなんだかぬるい。…つまり投稿して人様に聞いてもらおうとは思えないレベルの出来なのです。自分の頭の中に鳴っている音を具現化させようとして四苦八苦したのですが、出来上がったものは到底及びもつかない代物でした。簡単に言うと技術がないわけです。

それからはリズムとか楽器とかのトラックを、作っては放棄し作っては放棄し、ということの繰り返しが続きました。

自分で楽器の構成を考えたりしてはじめて、アレンジの奥深さを知ることとなったわけです。
というか何も知らなかったんだな俺って、という。気づきたくもないことに気づいてしまったのでした。これに比べれば、バンドやっていたときは気楽でした。アレンジなんて、「せーの」でみんなで何度かセッションして、なんとなく固まってきたら「よしライブだー」というレベル。(だからものにならなかったのかもしれませんが)

自分がいままで聞いてきた曲を聞き返してみると、どんな曲もものすごく慎重に練られて録音されていることがわかりました。いままで俺は何を聞いてきたんだろう、と。
ここで再び、巨大な挫折の波が襲ってきたのでした。音楽的センス、知識、スキル、すべてにおいて不足していました。この段階ではかなり落ち込みました。

けれど、やるのかあきらめるのかと自問自答して、結局は続けることにしました。
なんでかはわかりませんが好きだったのでしょう。

その後、予算があまりないのでフリー音源をいろいろ発掘・ダウンロードしながら制作をつづけました。気に入った音源を手に入れると、なんだかスキルがアップしたような気がします。錯覚だとしても、才能のないミュージシャンが心折れず先に進むには必須のアイテムなのかもしれません。

PCのスペックという問題

そして、なんとか満足はできなくても許容範囲のオケができて歌も入れ、ミックスの段階までたどり着いたときに、次の躓きが訪れました。
全部で12トラックくらい、それらにコンプレッサーとイコライザーをかけていると、ソフトが固まりました。
この程度でPCの許容範囲がオーバーしてしまいました。
つまり、ミックスダウンできない。

「Cubase」は重いということなので、比較的軽いといううわさを聞いて導入した「STUDIO ONE」でもこのありさまでした。

結論から言うとCorei7のベンチマークが倍くらいの新しいPCを買いました。到着を待つ間、沼に沈みかけている自分を想像していたことは、わざわざここに書くまでもないと思います。
ちなみに、これまでに買ったものとは、
DAW (STUDIO ONE)
オーディオインターフェース
MIDIキーボード
synthesizerV(+キャラクター音源) 
PC

※正確にはsynthesizerVはボカロではないですが、あえてそう言っています。

これらは最低限の装備です。

お絵描きというハードル

苦労してPCに再度音源をダウンロードしたりしながらなんとかマスタリングまで漕ぎつけた後で、ついにおそらく今回最大のハードルにぶち当たることに。

動画コンテンツを作らなければならない。

私は、中学生くらいまではイラストを描いていましたが、絵心などありません。いったいどうすれば。
また沼に腰まで浸りながら、PC上で絵を描くためにペンタブレットを買いました。
で、四苦八苦して、歌っているキャラクター「重音テト」の静止画を書いてフリーソフトの「ShotCut」で編集し、ようやくニコニコ動画にアップしたのでした。(最初は「FILMORA」を使って作ったのですが、書き出し時に透かしが入ったので、泣く泣く作り直すことに)

最後に待ち構える最大のハードル

数日前にようやく一作目をアップした段階でこれを書いています。
結果は、苦労して作ったのにほとんど聞いてもらえていません。でも、はじめて「いいね」をもらった時はうれしかったです。ニコ動のリスナーは優しいです。

きついのは、これで終わりではなく、ここからがようやくスタートラインということです。普段はSNSとかほとんど触らないので、どうやって自分の作品をPRしていけばいいのか、五里霧中の中を進んでいる状態です。

バンドをやっていた時にもひしひしと感じていたことですが、あらためて創作の難しさとつらさを思い知った次第でした。
作品作って上げている人って、実はそれだけですごいんだなと感じています。

YouTube版を貼っておきます。よろしければ聞いてみてください


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