見出し画像

「HSS型HSPを知る:HSSの4つの型に現れる繊細な特性とは」



「冒険心があるのに疲れやすい」「新しいことに挑戦したいけど慎重すぎる自分がいる」――そんな矛盾を感じたことはありませんか?
それは、HSS型HSPという特性が関係しているかもしれません。
この記事では、HSS型HSPの特性を解説し、HSS(ハイセンセーションシーカー)のどの型にも、HSPの特性が影響を及ぼす可能性について心理学や脳科学の視点で紐解きます。

HSS型HSPとは?

HSS型HSPは、以下の2つの特性を併せ持つ希少なタイプです。
• HSP(ハイリーセンシティブパーソン):感受性が高く、外部刺激に敏感で深い情報処理を行う(エレイン・N・アーロンの研究)。
• HSS(ハイセンセーションシーカー):新しい刺激や冒険を求める(マーヴィン・ザッカーマンの理論)。

HSS型HSPは、HSP全体の中で6%ほどに該当するとされ、特に矛盾した行動や感情を持つことが特徴です(Aron, 1997)。
また、HSS特性は、どのHSPタイプでも発現する可能性があるため、内向型HSPでも外向型HSPでも刺激追求と繊細さのバランスに悩むケースが見られます。

HSSの4つの型とHSP特性の関係

1. 冒険型HSS
• 特徴:新しい挑戦や冒険を好む。スカイダイビングや旅行など、身体的リスクを伴う活動に惹かれる。
• HSPの影響:
• 内向型HSP:挑戦する一方で、刺激の多さに対する疲労を強く感じやすい。
• 外向型HSP:冒険心を表に出しつつ、過剰な刺激でエネルギー切れを起こすことがある。

心理学の視点
冒険心と慎重さのせめぎ合いが、特に内向型HSPに顕著に見られる。

脳科学の視点
冒険時にドーパミンが分泌され興奮を感じる一方、HSPの扁桃体が過剰に反応してストレスを引き起こす。

2. 知的型HSS
• 特徴:学問や哲学、パズル、アートなど精神的な刺激を求める。
• HSPの影響:
• 内向型HSP:深い情報処理が刺激探求と一致し、長時間の集中に向くが疲労しやすい。
• 外向型HSP:知識の共有や議論を通じて、HSS特性が発現しやすい。

心理学の視点
HSPの「深い情報処理」が知的型HSSの特性を支えるが、分析疲れに陥りやすい。

脳科学の視点
知的刺激が前頭葉を活性化し、ドーパミンの分泌を促すが、過剰になると疲労を誘発する。

3. 社交型HSS
• 特徴:新しい人間関係や交流を求め、イベントやパーティーに積極的。
• HSPの影響:
• 内向型HSP:社交場で刺激を得つつも、過剰な人間関係に消耗しやすい。
• 外向型HSP:社交性を活かして交流を楽しむが、他人の感情を受け取りすぎることがある。

心理学の視点
外向型HSPでは特に、この型のHSS特性が強く現れる傾向がある。

脳科学の視点
社交場でオキシトシンが分泌され幸福感を得るが、HSP特有の共感過剰がエネルギー消耗を引き起こす。

4. リスク型HSS
• 特徴:スリルやリスクを伴う行動(ギャンブル、エクストリームスポーツ)を楽しむ。
• HSPの影響:
• 内向型HSP:内面的な不安やリスク回避傾向が葛藤を生みやすい。
• 外向型HSP:行動に出ることでスリルを楽しむが、不安を強く感じることも多い。

心理学の視点
内向型HSPではリスクへの慎重さが顕著に見られるが、外向型HSPでは挑戦と不安のバランスを取る必要がある。

脳科学の視点
アドレナリン分泌による興奮を求めつつ、扁桃体が危険を過剰に感知して行動を抑制する。

HSS特性はHSPのどのタイプでも現れる

HSPの中でも、内向型HSP(約70%)と外向型HSP(約30%)に分かれますが、HSS特性はどちらのタイプにも現れる可能性があります。

たとえば、冒険型HSSでは外向型HSPが多い傾向がある一方、知的型HSSでは内向型HSPが目立つことが知られています。また、社交型HSSやリスク型HSSでは、内向・外向どちらのHSPも混在し、タイプに応じた特徴が表れます。

エビデンス
• HSPとHSSに関する基盤研究
• Aron, E. N. (1997). The Highly Sensitive Person.
• Zuckerman, M. (1994). Behavioral Expressions and Biosocial Bases of Sensation Seeking.
• 神経学的研究
• Acevedo, B. P., et al. (2014). The highly sensitive brain: An fMRI study of sensory processing sensitivity and response to others’ emotions.
• Roberti, J. W. (2004). A review of behavioral and biological correlates of sensation seeking.

結論:HSS特性とHSPの統合的な理解を

HSS型HSPは、「刺激を求める欲求」と「感受性の高さ」という相反する特性を持つため、自分の中での矛盾を抱えやすいですが、特性を理解することで、自己調整が可能です。

どのHSPタイプであってもHSS特性が発現する可能性があるため、自分のHSPとHSSの特性を深く理解し、調和した生き方を見つけていきましょう。

あなたのHSS特性とHSP特性はどう組み合わさっていますか?


#HSS型HSP #繊細な刺激追求 #HSPライフ
#心理学 #脳科学 #感受性の科学
#自分を知る #マイノリティ特性 #自己理解
#性格特性 #内向型と外向型 #繊細さんの生き方

いいなと思ったら応援しよう!