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それを言っちゃぁいけないよ

小学校に「サポーター」というものが誕生した。

学校の先生が猫の手でも借りたいというときに単発的にボランティアを保護者などに募集をかけることだ。

・校外授業の時の見守り
・家庭科の調理実習の補助
・家庭科のミシン実習の補助
など

まだ始まって半年くらいなので先生も私たちも手探りながら行っている。

不思議とその時その時単発だと必ず2~4名は参加者がいるのだ。

そして、最近は5年生が家庭科の授業でエプロンを作っているのでその補助に入っている。

先生一人で生徒約30人、ミシン12台、プラスアイロンがけはなかなか見ることができない。

ほとんどの生徒がミシンが初めてで毎回ミシン針に糸を通すのに時間がかかっている。
また、学校のミシンはなかなか新しくはないので毎回上糸と下糸のかみ合わせが悪かったり、何度もやっているけど、ちょっと怖くて待ち針の刺し方を聞く生徒もいる。

そんな時に困ったことは無いか、ミシンのトラブルはないか手順で不安はないかサポートするのが私たち。

後は先生の段取りがうまくいくようにアイロン台の準備や延長コードなど片付けなど率先して行うようにしている。

各クラス何回かやっているうちに先生が終わり際におっしゃった。

「ボランティアの方はあなたたちのミシンのわからないことをサポートしてくれる方です。準備や片付けなどは生徒のあなたたちがやるの気が付いたら『やります』『ありがとうございます』など言うんだよ!」

生徒は「は~い」と答えるだけ。

終わり際なのでそこからの変化はないが、それを言ってしまうと生徒たちに義務感がでてしまうのではないかと思ってしまった。
自らではなく言われたから。やらされている感がでてしまうとそれは子ども達にも良くないと思う。

確かに全体を通して子ども達は「自分の事だけできればいい」と言う感じで全く周りを見ていない。
中に一人、二人、やってくれる子がいるかどうかだ。

その気づいてくれた子に「気づいてくれてありがとう、助かりました」と伝えてあげればいいんじゃないかなと私は思った。

私やほかのボランティアもどちらかと言うと子ども達にミシンに集中してもらいたいのでやりすぎたところはあったかもしれない。

これからは少し気をつけながら生徒たちにも接してみようと思う。
考えさせる、気づかせる、命令ではなくさりげない一言で。礼儀作法の先生がいつもおっしゃっていた。

声掛けと言うのはなかなか難しいと改めて思った出来事でした。



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