ヨモギ入り粟(あわ)ぜんざいとキビだんご―和のスーパーフードづくしで作るヘルシーおやつ!
我が家の物置の裏のヨモギ。今年の3月頃にはあちこちにヨモギの新芽が顔を出していたのは確認できたのですが、4月から5月にかけては留守がちで、ようやく落ち着いたGW明けに様子を見てみると・・・昨年収穫した菊芋の掘り残しが芽を出して、ヨモギを覆うように茂っていました。
GWを過ぎるとヨモギも成長してアクが出てくるので食用には向かないと聞いたことがあります。新芽のシーズンは逃していましたが、先端の柔らかい部分を摘み取って試しにさっと湯がいてみると、菊芋の陰になっていたせいか、全くと言っていいほどアクは出ませんでした。とはいえヨモギは繊維が多いので、食用として使うには細かく刻み、さらに叩いてすり潰す必要があります。
ここまでの作業を終えたところで、ヨモギだんごにしようか一瞬迷ったものの、今年は収穫が少ないので、ヨモギ入りの粟(あわ)ぜんざいを作ることにしました。
粟ぜんざいという名前ではありますが、甘味処によっては黍(きび)を使うところも多いようです。
黍の方が粟よりも粒が大きくてもっちりした食感になりますが、私は粟の味が好きなので、2対1くらいの割合で粟をブレンド。倍量程度の水に10分位浸水させた後、強火にかけてかき混ぜながら煮立たせます。
その後、鍋蓋をして火を少し弱めたら、水分がなくなるまで加熱。鍋にくっついたり、焦げ付いたりしないよう、時々かき混ぜながら様子を見て、水が足りないようなら足します。焦げ付きさえしなければ失敗することはまずないので、水加減も適当で大丈夫!(だと思います・・・)。一口食べてみて、柔らかく煮えていたらOK!火を止めて蓋をして5分程、蒸らします。
ふっくら炊き上がった雑穀はそのまま食べても美味しいのですが、今回の目的はぜんざいですので、つまみ食いは我慢。すり潰したヨモギを混ぜ合わせます。さらにすりこ木で叩くようにして雑穀を粗めに潰すと、あっという間にお餅状に!
雑穀を炊いている間に餡も作っておきます。といっても、小豆を煮るのは時間がかかるので、私は砂糖を入れずに煮ただけの小豆を冷凍保存しています。ぜんざいにするには甘味付けが必要なので、やはり冷凍保存している濃厚な玄米麹の雑穀甘酒を少しだけ加えます。
お椀に雑穀を盛り、小豆入り雑穀甘酒を回しかければ、粟ぜんざいの完成。薬草の女王ヨモギ(その薬効については私が語るまでもないと思いますが、子どもの頃、擦りむいて血が出たり、虫に刺されたりすると草むらのヨモギを潰して塗ったものです)、小豆、雑穀甘酒、粟と黍・・・和のスーパーフードづくしのヘルシーおやつです!
余った粟や黍は、炊いた状態でも潰した状態でも冷凍保存できますが、今回は叩いて餅状にした残りをキビだんごにしました。
粟黍を丸めて、きな粉やはったい粉をまぶして成型します。とても柔らかいので、だんごといっても、食感はお餅や求肥に近いかもしれません。「新年の玄米雑穀ケーキ」のところで書きましたが、私にとって粟餅や黍餅は、徳島の祖母がお正月用に作っていた粟入りや黍入りのお餅なので、こちらはキビだんごと呼んでいます。
粟黍もきな粉もはったい粉もほんのり甘く、甘味を加える必要もないのですが、今回はデーツを細かく刻んで入れました。さらに刻んだクルミを加えると食感もUP!
粟も黍も食物繊維が豊富で、ビタミンB1、B2、マグネシウムや鉄分も含んでいます。また、はったい粉の原料となる大麦やはだか麦には水溶性食物繊維のβグルカンが豊富に含まれています。βグルカンは食後血糖の上昇を抑える働きもあるそうです。ただし大麦は厳密にはグルテンフリー食品に分類されないようですので、気になる場合にはきな粉を使った方がいいかもしれません。
今回は生のヨモギを使ったので少し手間がかかりましたが、粟ぜんざいもキビだんごも、いつもはヨモギなしで作ります。
思い立ったら鍋一つで時間も手間も大してかからずに作れる雑穀の和スイーツ。中でも簡単に作れる上にヘルシーなキビだんごは、私のヘビリピおやつです!
砂糖・乳製品・卵・油を使わずに玄米雑穀や野菜のお料理やスイーツを作っています。他のページも是非ご覧いただけると嬉しいです!
昨年収穫した菊芋の記事はこちら↓ 菊芋を使ったお料理も紹介してます。