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文学フリマ京都9出店記 ~その読者の為に全て賭けて売れるまで居座り続けろ~

はじめに告知

 今回の「文学フリマ京都9」にて販売した新刊
 「西川あかねはコイワズライ」および「全方向一方通行」の2冊

 ならびに「文学フリマ東京39」にて販売した「ヤンデレアンソロ ルージュ」、「姉アンソロジー 姉は憂いの玉箒」を

 現在 真夜書房公式BOOTHにて通販実施中です

 安心の匿名配送なので、西野に個人情報がバレる心配なし!
 氏名住所はおろかIDとかも何も出ないので、直接本人から「買ったよ」と言われないと西野には誰が買ったか一切わからない仕様です

 表立って西野の作品を読んでるって言いたくない隠れキリシタン達も泣いて成仏できます オヌヌメです 南無阿弥陀仏 悔い改めよ 天の国は近づいた ペーペコチンダンス


本編

 この記事は「文学フリマ東京39(2024/12)」にて多くの皆様にお買い求めいただいた西野がヤマっ気を出して関西進出を決め、ついに「文学フリマ京都9」での出店をおこなった、魂の記録である。

前日譚

 本番は日曜日のくせに、出店にかこつけて大阪観光としゃれこんだ西野の小賢しさ極まるコバンザメな日常を紹介。

  • 旅立つ前日から当日未明にかけて50cmの積雪という天気予報を鵜呑みにした西野は、乗る飛行機が8時半にもかかわらず万一に備え3時半に起床し、ガトーショコラの上にかかった粉砂糖程度しかない積雪を見て憤慨。

  • 大阪に到着して最初に食ったのがやよい軒。そんなん札幌でも食えるわ…というツッコミの声が聞こえてきそうだが、そのぶん普段だったら絶対に食わない1000円以上の定食をオーダーしたので、実質的に勝利である。

人が写んないように撮ったけど、実際はやばいくらいいた。
  • 高校の修学旅行以来に道頓堀へ行った。景色は日本なのに日本語が聞こえてこなくて、洋画で出てくる「外国人が考える、日本を舞台にした映画」みてえだな…と思いつつ歩いていたら人混みに酔ってしまった。あと宇宙船みたいな地下鉄に乗ったりして。ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ーー(警笛)

  • 夜は仲良し・宮内ぱむさんと酒を酌み交わした。たぶんすげえ要らんことをたくさん喋っちゃったんだけど、ぱむさんはとても良識のある方なので問題はないです。それにひきかえ西野てめえ飲みすぎだよ何考えてんだ大阪南港の藻屑となれカス


当日朝~入場

 新大阪に泊まっていたことと、バスは混んでそうだから乗りたくなかったので、新快速で山科へワープ→地下鉄で会場最寄駅(東西線東山駅)へとバックスピンする行程をとった。はじめて乗った東西線の車窓に反射する、私のTシャツにプリントされた西川貴教の顔。

当日の私の出で立ち

 まず出店者受付の列に並んでいる段階でカッターを忘れたことに気づくも(まあ箱の中に予備入れてるから問題ないんですけどね。フフン私ってしごできー)などと能天気に考えていたら、そもそもその箱を開けるためのカッターがないという事実に気づき、己の乳首をねじ切りそうになった。なんだそれ。服屋に着ていく服がない…みたいに言うな。

 長机が隣の机と比較的ぴっちりくっついているうえ、今回は1ブース(長机の半分)出店ということで、設営は困難を極めた。ついでに言えば設営中にセロテープを忘れたことに気づいて、白いマスキングテープで掲示物を留めざるを得ず、結局はそのさまが破産手続開始決定のお知らせが貼られた会社のドアみたいになってしまった。不覚。

雑さ極まる設営。

 今回は隣接出店をしていないため、両隣のブースのかたにご挨拶。「アッアノッノノノノノ」とかDiggy-MO'みたいな挨拶になってしまったのはご愛敬。波、波、波風立てぬ ここは平安京、ウェカピポ!


開場後しばらく~退散まで

 しばらく誰も来なくて、やっぱり今回は事前取り置きをしてくださった人しか寄ってくれないんじゃ……とヒヤヒヤしていたのだけど、ぽろぽろと足を止めてくださる方がいた。本も手に取っていただいたりして。

 というか隣のへにゃらぽっちぽーさんがすごい盛況で、そのまま横スライドしてきた人を逃すまいとしていたが、そんなに世の中うまくいくわけではない。インパクトも華も足らんねん。西野おまえ今から高須さんとこ行って松坂桃李とかになって来い…って感じだった。でも、西野の見た目が松坂桃李になっても中身は西野夏葉なので、あんま意味ないかもしんない。

 ただ、やっぱり見本誌をペラペラとめくったあと「これください」と言っていただけるのは至高だね。内心は乙骨くんがブチ切れる直前の夏油傑くらい泣いてたよ。

 差し入れや直筆のお手紙などもいただいてしまって恐悦至極というか、皆さんが私のためにお菓子とかいい香りのするハンドジェルとか買ってくださったと思うともう幸せが過ぎるな本当に。思わずその人々にアメリカ人が大嫉妬するくらいのハグをかまして、残りの人生を網走の塀の中でニポポとか彫って生きるのも悪くなかったのかもしれないけれど、私はまだ何も書けていないからね。あとさすがに獄中日記は書きたくないです。

これ撮るのに、久々にスマホのインカメラ使った。

 合間でブースを放り出し、斜線堂有紀先生のブースでバーチャルコーギー(バぬ)を購入。既刊を持ってくるの忘れたから買ってそのまますぐ退散したんだけど、よく考えたらバぬにサインくださいってお願いすればよかった。後悔。

 

感想

  • 4種類の本を持っていって、だいたいの本は搬入した冊数の半分以上をお持ち帰りいただいた。完売とは行かずとも、東京のように死ぬほど人が溢れかえっていたというレベルではなかった中でこれならば、十分喜ぶべき結果だと思っている。

    • もっとも、今回の新刊はこれまで売った本と比べると単価が安いから、儲かったわけではない。あくまで趣味の一環だし、利益を出すことは重視してないので別にいいんだけど。

  • お客様に「これから他のブースへ?」と訊ねた際に「このブースに来ることしか考えてなかったんで、適当にまわってみます」という返答をいただくことが多くて嬉しかった。えっ私はまじで嬉しいけど本当に大丈夫だったのかな……と考えたら今でもお腹がちょっと痛い。

    • 東京と違って比較的通路に余裕があったから、立ち話に花を咲かせることができたのはよかった。

    • あと「東京はさすがに遠くて行けないけど、西野からこっちに来てくれたから浮いた旅費の分で全部買います」という方もいらっしゃって、私は一体あなたの人生を豊かにするために何ができますか…って感じだった。特殊詐欺の片棒とかでなければ全然担ぎますけど。神輿とか。

  • やっぱ2ブース取った方がやりやすい。設営でできることが増えるのもあるけど、私は荷物が多いし図体も声もでかいもんで、隣の方にご迷惑をお掛けしないようにしようとすると結構大変だった。

    • 今回は思いつきで出店を決めたので、2ブースでの申込みに間に合わなかった。

  • 総じてたのしかったです。ガハハ

バぬ以外いただきものです ありがとう 泣いてる


 次回は2025/5/11(Sun)、文学フリマ東京40への出店が決定しているまだお金払ってないけど。そんなつもりはさらさらないが、今更出さねえとか言えるわけがないよねアンソロやるっつってんのにね

 それ以降はどうしようかなあ。去年イナズマロックフェスにだだ被りして行けなかった札幌は今回の日程(8/24)だと普通に出られそうなんだけど、さすがにサハリン開催では本当に誰も来なさそうなのがちょっと怖かったり。
 9/14の大阪は気になりこそすれ、その一週間後にイナズマロックフェスが来たので悩んでいる。さすがにお金が続かんわ。破産する。
 10月の福岡も気にはなれども、11月の東京41には出るつもりだから、これまた旅費がね。

 就活生時代に航空会社の最終面接で落ちたことをこれほど悔やんだことはないよ。この世の不利益はすべて当人の能力不足、全部あなたのせいよ……などと耳元で囁くな。傷が疼くだろうが……!!(CV:関智一)


次回予告

愛は嫉妬の果てにある。しかし死は愛を持つものと持たざるものへ等しく訪れる。
待たしたな江東区東京ビッグサイト、とMOROHAばりの熱量で帝都に上陸する西野夏葉を待ち受けていたように思えて、実際には通り過ぎてゆく人波。隣でギターを弾く仲間がいない中でマイク一つだけを握り締め、どんな咆哮をあげるのか?

次回、真夜書房「文学フリマ東京40出店」。
あなたがいてくれたから、名著でした。

声:アフロ


 ちなみに、今回の出店で販売した本は、冒頭でお知らせしたweb通販で捌けなかった分について「文学フリマ東京40」でも再販する予定です。むしろ再販しないといつまでも西野の家のクローゼットが空きません。東京来られない人はぜひBOOTHで買ってね。


※タイトルの元ネタ↓


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西野 夏葉
お読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、創作活動やnoteでの活動のために使わせていただきます。ちょっと残ったらコンビニでうまい棒とかココアシガレットとか買っちゃうかもしれないですけど……へへ………

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