日々の出来事つらつらと
夜23:00ごろ。小田急の下り方面はいまだに混んでいる。
下北沢から乗って、座ってる人の前に立ち、その人がどこか途中で降りないかなとそう思ってる。
しかし、前の人は寝ていた。
その人はサラリーマンで、どうやら大変疲れているらしく、いびきをかいて寝ている。これは当分空かなそうだ。
携帯を落としたり、マスクを落としたり。とにかく彼はものを落としていた。よっぽど疲れていたんだろう。僕はそれらを全て拾ってあげた。毎回帰ってくる返事は「あいあいあう。」きっとありがとうと言ってるのだけど、本人は夢現の状態である。
その後も彼は体を後ろではなく前に揺らし、危うく倒れると言うところまで僕に迫っていた。
少し迷惑だと思ったが、それと同時に彼を少しだけ羨ましいと思った。
今日どれだけ働いたらこんなに疲れるのだろう。何をしていたんだろう。嫌なことがあったのかもしれないし、あるいは張り切りすぎて頑張りすぎてしまったのかもしれない。
これほどに熟睡できるのは頑張った人間の権利だ。
僕はどうだろう。最近は職にもつかず、家の中に引きこもっている。親に楯突くそのくせ、スネは隋までかじる。今日はたまたま外に出て、友人のライブを見に行ったけど、普段はそんな自堕落な生活だ。きっとライブを頑張った彼も熟睡できる人間なのだろう。
世の中は僕がいなくても回るし、今まで、世の中が出来上がる工事現場のような部分にフォーカスを当てることはなかった。僕は僕のことを少し残念に思ったのと同時にこの視点に着目できるようになった瞬間の僕を愛した。
やらなければならないことがあるのは幸せだ。
ぼくにはいまそれがある。
なら熟睡できるまで頑張ろう。
口内炎ができてもいいから。
とか考えていると、また違う場所で携帯が落ちる音がした。