循環管理のうち「心臓」の部分
実は、既に「急性期のvolume control」のところで述べたことですので、一部は復習になります。
ここでは、心拍出量(CO)の調整を行います。
心拍出量(CO) = 心拍数(HR) × 一回拍出量(SV)
なので、①レートの調整と、②一回拍出量の調整の2点になります。
①レートの調整について。
特に不整脈がなければ普通、「必要なだけのレートになるように自動で調整される」はずです。ですが、その心拍数が100bpm. とかになるようであれば、それはさすがに「他の何か」がうまくいっていないのではないかと考えた方がよいです。心拍数をコントロールするというよりは、心拍数が至適(50-90bpm. 程度)になるように、「心拍数以外を調整する」ことが大事になります。
問題(介入が必要なの)は、不整脈時です。心拍数は非生理的なコントロールを受けますので、あえて介入して至適心拍数にしないといけません。基礎疾患や心臓の拡張能などによって至適心拍数は異なり、どれくらいにすべきなのか明確な答えはありません(あっても臨床的に見つけるのは困難です)が、やはり「50-120bpm. 程度に「できるだけ近づける」のが良いでしょう。
②一回拍出量の調整について。
これは、前負荷、心収縮能、後負荷の3つで決まります。
で決まります。
前負荷のコントロールはvolume controlで述べました。ざっくりいえば「上手に補液」することです。
心収縮能は、心機能が低下している場合に強心薬などでサポートを考慮します。特別心機能に影響のある病態でなければ、あえて使用する必要はありません。
後負荷のコントロールは、「血圧を適切にコントロールする」ことに尽きます。
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