葉月のおうちビストロ ~酷暑のメニュー~
ようやく暑さが少し和らいできました。
夏バテ大丈夫でしたか?
私は暑さには比較的強くて食欲も変わらないタイプです。
それでも、今年の猛烈な暑さはしんどかったですね。
ということで、なるべく加熱時間が短く済ませられる料理と夏ワインをご紹介します。
今月のメニューはこちら!
帆立のミキュイとスペインの白
スーパーで刺身用の帆立がお手頃だったので購入し、涼し気な料理にしたいと想いを巡らす。
サーモンのミキュイが美味しかったことを思い出し、帆立で作ってみることに。
ジップロックに、帆立とブライン液を入れて冷蔵庫に10分置く。
取り出して水分を拭き取り、新しいジップロックに帆立、オリーブオイル、コショウを入れて、45℃で30分低温調理。
ジップロックごと氷水で冷やしてから、帆立を取り出してガラスの皿にのせる。
オリーブオイルにワサビ、青ノリ、塩少々を混ぜたソースをかけて完成。
いざ、実食。
半生な帆立は刺身よりも水分が少なく旨みが増している印象で、ワサビや青ノリの風味もよく美味しい。
この料理に合わせたのは、スペイン北西部の白ワイン。
ブドウの品種はゴデーリョ。
スペインの白ワインは、アルバリーニョやベルデホが比較的知られているが、ゴデーリョもいい。
ワインは白い花や桃の香り、蜜リンゴの香り、軽石のミネラル感、ややコクもある。
ミネラリー&エレガントなタイプ。
以前にも紹介した吉祥寺の極小店「ACワイン」で2000円だったが、値段を知らなかったら4千円台ではないかと思えるほど、華やかな香りと適度な飲み応えがあって美味しい。
ワインが帆立の旨みを底あげしてくれるようで、新宿の「墨繪」のパンにも合った(写真撮り忘れ)。
この日は、お盆の帰省用の手土産などを購入しに新宿まで行ってきた。
ユイじょりさんオススメの缶クッキーも入手。
今年はパリでオリンピックが開催されたため、このサブレ・ミシェル「ヴォヤージュサブレ パリ」やガレットブルトンヌのようなフランス関連のカンカンクッキーを手土産にした。
(両親が親戚などに配ったので、反応はよくわからず)
鯖缶のカレーとインドの白
ふと、カレーが食べたい気分になった。
玉ねぎをアメ色に炒めるレシピだと、ガスコンロの前に長くいる必要があるため、火を使う時間が短いカレーにしようと冷蔵庫を確認。
家にある材料から、ナスや鯖缶を使うことにする。
鯖のカレーは、インドでは割とよく食べられると聞いたことがある。
ナス、ピーマン、スパイスを炒めてから、水煮の鯖を汁ごと入れ、水も加えて軽く煮てから、余っていたカレールーを入れる。
コンロの前にいたのは10分ちょっとか。
缶詰を使うと調理の時間が短くてすむ。
ご飯を炊いて、盛り付ける。
(写真撮り忘れ)
骨まで柔らかい鯖の旨み、夏野菜とスパイスの風味がいい。
このカレーに合わせたのはインドの白ワイン。
杏やトロピカルフルーツの香り、黄色いスパイス(ナツメグやコリアンダーの実のような)のほのかな香り、酸味は控えめ、ボディはふくよかな印象。
さすがインドのワインはカレーに合う。また、最近気に入ってる和風ジャーマンポテトやレタスのサラダにも合った。
鯖カレーの写真を撮り忘れたので、料理写真をもうひとつおまけに。
白海老と枝豆の組み合わせが夏らしくてよかった。
ジェノベーゼと富山ワイン
先日、輪島市のハイディワイナリーと富山県南砺市のドメーヌ・ボーのワインを金沢で購入して配送手配、自宅で受け取った。
どれから試そうか考えて、ドメーヌ・ボーのソーヴィニヨン・ブランに決める。
これまで氷見のセイズファームやハイディワイナリーなど、周辺エリアのソーヴィニヨン・ブランも美味しかった。
ドメーヌ・ボーの試飲をさせてもらった時も、スタッフの方によるとソーヴィニヨン・ブランは現地の環境に合う品種という話だった。
▼先日の金沢での様子はこちら
ドメーヌ・ボーについて
よく知らなかったので「ドメーヌ・ボー」について調べてみた。
「ドメーヌ・ボー(Domaine Beau)」は、フランス語で「美しいワイナリー」という意味。
2017年に創業し、2018年に2.5万本の苗木を発注、2019年にクラウドファンディングで支援を受け、苗の植え付けなどを行った。
2020年には醸造棟が完成し、現在は計4万本の苗が植えられ、年間10万本のワインの生産を目指すという。
酒屋を営んできた代表が南砺市の「立野原」を果実の郷とし、人々が集える場所にしようと、交流拠点としてワイナリーを創ったそう。
南砺市などの自治体も支援をしているようだ。
南砺市は、合掌造りの集落があるとともに、天気が良ければ富山湾も見えるという中山間地。
そこにブドウ園や公園などを整備するという壮大な構想のなかのひとつの取組がこのワイナリー。
合掌造りの町のワイナリーは面白そう。
ブドウは欧州品種を選定。
黒ブドウは、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、プティ・ヴェルドなど。
白ブドウは、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングの他にゲヴェルツトラミネールのようなフランスのアルザス地方を代表する品種もオススメとのことだった。
ただ、欧州のワインに近づけようとするのではなく、あくまでも、富山の風土をそのままに反映するワインを造るという。
今回のワインに合う料理例として「天ぷら」や「寿司」などが書かれていた。
和食に合うワインであるようだ。
とはいえ、家で揚げ物をすると暑い。
どんな料理と合わせようか。
ワイナリーの紹介はこのあたりまでにして、おうちビストロの料理に話を戻そう。
夏の終わり、そろそろ少なくなりそうなフレッシュバジルで、冷たいジェノベーゼなどを作ろうと決めて準備する。
まず、先月のおうちビストロで紹介したレシピでジェノベーゼを作る。
塩とパルミジャーノは加えないレシピ。
更に、じゃがいもとブロッコリーをゆでて、切ったタコ、塩、パルミジャーノ、ジェノベーゼソースを和える。
また、パスタをゆでて、冷水で冷やす。
切ったトマト、オリーブオイル、塩、パルミジャーノ、ジェノベーゼソースで和えると冷製パスタの完成。
バジル風味だけだと単調になるのでもう1品、ナスのカポナータも作った。
白ワイン、ビネガー、ハチミツ、黒コショウでナスを炒め煮。
夏らしいメニュー構成になった。
バジルとタコの組み合わせがいいし、冷製パスタが涼し気な感じ。
さあ、ワインに合わせてみよう。
よく冷えた白ワインを冷蔵庫から取り出し、スクリューキャップを開けてグラスに注ぐ。
桃やグレープフルーツの香り、わずかに青リンゴやパイナップルのような香り、酸味は中程度、果実味は思ったよりあり、飲み応えがある。
日本ワインのソーヴィニヨン・ブランというと、ハーブのような青っぽい香りがしてホディは軽めなことが多いが、思ったより果実味がしっかりしている。
パルミジャーノをたっぷり入れた料理にも負けず、タコの旨みや、甘酸っぱいナスにも程よく寄り添い、食中酒としての幅の広さを感じる。
冷製パスタにトマトではなく桃を入れると、もっとワインの風味とリンクしたかもしれない。
ドメーヌ・ボーのワインは本格的な印象で、高品質なワインを作ろうという気概を感じる。
ワインに関する各種の賞を多数受賞しているようだ。
醸造は富山で日本酒を造っていた元杜氏をはじめ、他ワイナリーの経験者も携わっているという。
今回、他に購入したオレンジやロゼも楽しみ。
ドメーヌ・ボーは、今後注目していきたいワイナリーだ。
🥂 🥂 🥂
さて、晩夏恒例の台風シーズンがやってきてしまいました。
今回は日本列島に沿ってゆっくり進み、影響が長く続きそうなので、どうぞご安全に!!!
今回もお読みいただきありがとうございました🍷
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