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日本ワイナリー巡り 岩手旅行①五枚橋ワイナリー【岩手県盛岡市】
今回の大雨で被災された方々にお見舞い申し上げます。
どうか早く穏やかな日常を取り戻されますように。
私はこの連休に、数カ月以上前から計画していた岩手旅行に行ってきました。
ただ、山形や秋田も大雨で電車が不通になっていたり、輪島のニュースなどを聞いたりして、旅行中も心穏やかではいられませんでした。
1年前の長野旅行では、台風から離れれば、現地は晴れていました。
今回は、台風がこちらに向かってきそうという予報で、旅行中はずっと雨。
色々と考えさせられることもあり、今回はワイナリー訪問だけでなく、旅行行程やそれらを通して感じた想いについても綴っておきたいと思います。
以下、とりとめがないですが、ここ数年行ってみたいと思っていた盛岡・岩手旅行の記録です。
盛岡冷麺と新しいホテル
連休の初日、東京駅から東北新幹線に乗り込み、大雨の予報の盛岡へ向かう。
この日、東京の最高気温は34℃の予報で蒸し暑かった。
新幹線で北上するにつれて雲が厚くなり、那須のあたりで雨が降り始める。
到着した盛岡駅の気温は14℃で東京の気温の半分以下。
Tシャツの上に、デニムの長袖シャツを着て、厚手のストールを羽織る。
駅を降りると、トレンチコートを着ている女性や、ダウンを着ているおじいさんも。
盛岡駅は青森に行く途中に乗り換えをしたことはあるが、降りるのは始めて。
コインロッカーに荷物を預けてランチに向かう。
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地下道を通って雨に濡れずにたどり着いたのは、東口の前の盛楼閣。
店頭のリストを見ると12組待ちのようだが、店内は144席あるとのことなので、めげずに記帳して列に並ぶ。
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30分ほど待つと、名前を呼ばれて案内された。
焼肉と盛岡冷麺を注文。
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いまのシーズンの果物は梨。
まず、カルビを焼いて食べてから、冷麺をいただく。
麺はしっかりとした食感で食べ応えがある。
焼肉のタレやごま油の風味の後、あっさりとしつつ旨みのあるスープがいい。
別添えにしてもらった辛味を少し加えてみる。
辛さだけでなく、甘味と酸味も増した気がする。
最終的には辛味を全て入れて食べたが、辛すぎることなく美味しかった。
その後、駅ビルに戻ってお土産を物色したり、西口側の複合施設でコーヒーを飲んだりして、雨足が弱まるのを待った。
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吹き抜けの大空間
雨がやや弱まってきてから、駅でバスに乗り、ホテル向かう。
10分程乗って、盛岡バスセンターで降りる。
このバスセンターの3階にあるのが、ホテル「マザリウム」。
このホテルは、この10月にオープン2周年を迎える新しい施設である。
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1階は店舗、2階はフードホール、
3階がホテルとスパ
このホテルは、「ヘラルボニー」がアートプロデュースを手掛けている。
ヘラルボニーは盛岡に本社があり、知的障害者によるアートをビジネスに展開している会社。
自閉症の兄をもつ松田兄弟が代表を務めており、最近、丸の内で国際的な展覧会も開催していた。
この展示会にはまわりの知人達も訪れており話題だった(開催期間は9月22日まで)。
マザリウムの3階に上がって、チェックインをする。
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コンパクトな部屋だが広いテラスがあり、もし天気がよかったらテラスでくつろごうかと思っていた。
この日は気温も低く、雨がやまなかったので、テラスに出たのはわずかな時間のみ。
荷物を片付けて、また雨の中へ。
バスセンターからバスに乗って、近くのワイナリーへ移動する。
五枚橋ワイナリー
15分ほどバスに乗り、北上川の川沿いにある「五枚橋ワイナリー」へ。
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入口を入ると、背丈より高く積まれたダンボール箱がずらりと並んでいる。
出てきた女性はちょっと困ったような様子で、「明日、朝から瓶詰めをしなくちゃいけなくて。」とのこと。
こちらは、2001年創業、ご夫婦2人だけでやられている小さなワイナリー。
対応してくれたのは奥様の方。
赤ワインとシードルを作られていて、ワイナリーの裏手の山にブドウ畑があるそうだが、その様子は雨で全くわからなかった。
今、販売されている赤ワインについてたずねると「2019年は熟成が進んで飲み頃になっている。2020年はやや軽い仕上がりのヴィンテージ。2021はこれまでで最もいいヴィンテージだが、まだ数年は熟成するのを待った方がいいだろう。」とのこと。
2019年のメルローとカベルネ・ソーヴィニヨンのワインを購入。
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会計をしながら、「どちらからですか?」と聞かれる。
「東京からです。」「そうですか。来月中旬から、ワインを割安に販売するので見てみてください。」とのこと。
忙しそうな様子なので、早々に退散することにして、「このあたりだと、どのタクシー会社に電話するといいですか?」と聞いてみた。
来るときはバスに乗ってきたが、帰りもバスに乗るとするとかなり待ち時間がありそうなことがわかっていた。
コロナ禍以降、地方のタクシーは人不足で呼んでもなかなか来てもらえなかったりする。
やはり「最近、タクシーはすぐに来てくれないことも多いんですよ。」とおっしゃいつつ、電話をかけてくれる。
「いつもお世話になってます。五枚橋ワイナリーです。」「あ、わかりました。」とのやりとりがあり、「10分くらいできてくれるそうです。」と話をつけてくださった。大変助かった。
お礼を言って、出入口の庇の下でタクシーを待つ。
これらのやりとりの中から、想像できたのは以下のようなこと。
①ブドウが収穫直前のため、タンクや樽で熟成しているワインは瓶詰めして、今年のワインをつくり始める準備をする必要があること。
②新しく瓶詰めしたワインを保管するスペースが必要なため、古いヴィンテージを多く販売したいこと。
③それらを高年齢であろうご夫婦2人で、何百本、何千本も運んだり発送されたるするのはとても大変ということ。
また、日本にはこのような小規模ワイナリーが多くある。
他のワイナリーも似たような繁忙期のシーズンである。
このような収穫・醸造が始まる時期、小規模ワイナリーには訪れない方がいいのかもしれない。
いま、収穫のボランティア募集の情報が、多くのワイナリーから発信されている。
車が運転できないので、朝早くにブドウ畑で現地集合することは難しく、ブドウの収穫など素人の私は、怖気づいてボランティアなどしたことはない。
だが、秋の収穫時期の事情がわかっているなら、猫の手も借りたいワイナリーの手伝いをするべきではないか。
盛岡で初めての夕食
ワイナリーとの関わり方についてモヤモヤしつつ、呼んでもらったタクシーに乗って、盛岡の街へ戻る。
途中、タクシーのラジオから、能登が大雨で被害を受けているとのニュースが流れた。
輪島市などに記録的な大雨が降って、土砂崩れなどがおきているという。
輪島にあるハイディワイナリーはどうしているだろうか。
せっかく、ブドウを収穫できるまで復興したというのに…。
夕食の予約をしてるお店の前でタクシーを降りたものの、まだ予約時間には早かったので、商店街を歩いてみる。
盛岡市は飲食店が比較的多く、アーケード街を歩く人も割といる。
もちろん、東京や仙台ほどではないが、盛岡らしい冷麺やじゃじゃ麺に、焼き鳥、洋食やワインのお店もあって、若い人達などが入っていく。
雨でも賑やかな街の様子に、少し心がほぐれる。
周りをぶらりとしてから、戻ってきたのはこちらのお店。
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クチコミサイトで評判がよかった居酒屋「番屋 ながさわ」。
ランチで焼肉を食べた後、東北の魚介類が食べたくなることを想定して事前に予約をしておいた。
名前を告げるとカウンターに案内される。
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入口近くの水槽やガラス扉の保冷庫に、新鮮そうな魚介類を見かけたこともあり、お刺身を単品で数種類頼む。
あとは定番メニューからいくつか注文。
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まず、ホヤの刺身。
1月に仙台へ日帰り出張に行って以来、新鮮なホヤが食べたいと思っていた。
レモンを絞って、ワサビ醤油でいただくと、独特のパイナップルのような風味がして、変な臭みなどはない。
現地の居酒屋でないと、なかなか食べられない、さすがの1品。
また、いしなぎ、帆立の刺身も。
特に、帆立は貝柱が丸っとしていて、甘みがあって美味しかった。
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お店の名前が入った「ながさわ豆腐」には、じゃじゃ麺のような味噌がのっていて盛岡らしい。
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外が肌寒かったので、焼酎のお湯割りやふろふき大根などもいただいて、とても満足感の高い夕食となった。
こちらのお店は料理の味もいいが、盛り付けやお皿のセレクトもいい。
大将はテキパキと料理を作りつつお客さんに軽く声をかけている。
フォローしている女性スタッフもどんどん埋まっていく席の間を立ちまわっている。
予約ナシで訪れたお客さんが、何組が断られていたようだ。
初めての盛岡での夕食。
いいお店に出会えた。
外に出ると雨は小止みになっており、歩いてホテルまで戻った。
途中、路地に並ぶ看板の灯りや、ガラス越しに見える店内の雰囲気、盛岡城跡の木々がしっとりとしている様子などを見ながら夜の散歩をした。
いい街だ。
「ワイナリーとの関わり方」
「アートとの関わり方」
「災害との関わり方」
なかなか簡単には答えはでない。
そんな想いをかかえている私でも、この街はウエルカムしてくれたように感じられた。
部屋に戻って、冷蔵庫に冷やしておいたワインを開ける。
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(エーデルワインについては、次の記事で)
岩手県内の「エーデルワイン」の甘口ワインのハーフボトルで、アルコール度9.5%と軽め、かつ、「月」のセレナーデは夜に良さそうと駅で購入した。
ほんのり甘口のワインを部屋で飲みつつ、夜は更けていった。
翌日もワイナリーに行く予定だが、明日も大雨の予定。
順調に行けるだろうかと不安に思いつつ、眠りについた。
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参考記事「盛岡冷麺」について
先日、福島太郎さんが、盛岡冷麺についての記事を書かれていて、ソウルフードとして盛岡冷麺が定着するまでの経緯などを知りました。
「逆襲」と「郷愁」から生まれたソウルフード。
最初はマイナスの感情が含まれていたとしても、今では多くの人に愛されている「盛岡冷麺」。
きっかけはマイナスなことだとしても、将来的にいい財産になるようにつないでいった人々。
これらのことから、よいエネルギーを受け取りたいと思います。
さて、薄々お気づきかもしれませんが、翌日は岩手県内にあるエーデルワインに行きました。
その様子は、また次回に。
今回もお読みいただきありがとうございました🍷