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神無月のおうちビストロ ~醬油麴活用メニュー~

すっかり秋らしく肌寒くなりました。
赤ワインシーズン到来です。

先月のおうちビストロで、醬油麴を作りはじめました。
最初、醤油が多めだったので、醤油を少し取りつつ様子をみていました。


1日目
3週間余

なんとか麹がちゃんと発酵してくれ、こんな感じの味噌のようになりました。

この醬油麴と取り除いた醤油を使って、料理をつくりました。

今月は短かめです。メニューはこちら。


鮎の甘露煮とヤマ・ソーヴィニヨンのワイン

先日、幻のお祝い会について書いた。
その時、作る過程を省略したのが「鮎の甘露煮」。

秋が深まってくると、鮎は子持ちになる。
スーパーでお腹がふっくらしている養殖の鮎をゲット。

丸っとした鮎

キッチンバサミで腹の皮を切ってみると、卵があった!
通常、甘露煮を作るときは、臭みをとるために内臓はとってしまうが、子持ちなので内臓はそのままにして、まず素焼きにする。

魚焼きグリルで両面焼いて、軽く焼き目がついた鮎をフライパンに入れる。
ほうじ茶、ショウガのすりおろしを加えて、1時間ほど弱火で煮込む。

そこへ、たまり醤油のかわりに醤油麹を入れる。
さらに、酒、みりん、砂糖、ふつうの醤油も追加して、20分ほど煮る。

粒々しているのが醤油麹
落し蓋をしてさらに20分
照りっとした子持ち鮎の甘露煮

実食してみると、小骨は柔らかく、臭みはまったくない。
ショウガやほうじ茶の香りはとんでいて、みりん、砂糖、醬油麴などが凝縮した煮汁がよくしみている。

この料理に合わせたのは、白山ワイナリーのヤマ・ソーヴィニヨンの赤ワイン。福井県らしい恐竜ラベルである。

白山ワイナリー 恐竜ワイン ヤマ・ソーヴィニヨン

色調はやや濃く、カシス、ブラックベリーの香り、酸味果実味渋味はいずれも中程度でバランスがとれたミディアムボディ。
山葡萄とカベルネ・ソーヴィニヨンを交配した品種らしい、山葡萄の素朴で野性味がある感じと、カベルネ・ソーヴィニヨンの程よい果実味とタンニンが感じられるワイン。

これが、鮎の甘露煮に想像以上にしっくり合う。

鮎は魚なので白ワインのイメージがあるかもしれないが、肝ごと甘露煮にした場合は赤ワインが合う。
鰻の蒲焼きに赤ワインが合うのと似ている。

幻のお祝い会でご紹介したふくしま逢瀬ワイナリーのメルローと、鮎の甘露煮も合いそうだった。


牛肉の醬油麴漬けと五枚橋ワイナリー赤などなど

次は和牛のモモ肉を醤油麹に一晩漬ける。

醤油麹漬けになった赤身肉

これをジップロックに入れて6時間低温調理し、取り出して表面を軽く焼く。
ジップロックにたまった肉汁と醤油麹をフライパンへ。
バルサミコ酢も加えてソースを作り、焼いた肉にのせる。

和牛の醤油漬け焼き

いざ、実食!
麹の旨みにバルサミコの風味も加わった、程よく柔らかな肉がこっくりといい感じ。

この料理に合わせるのは、先月行った盛岡市の五枚橋ワイナリーの赤。

メルロー+カベルネ・ソーヴィニヨン 2019AF

カシス、ブラックチェリーなどの黒い果実の香りが豊かで、古樽由来のスパイスの香り、タンニンは滑らか、熟成感があり、重すぎず飲みやすい、本格的なワイン。

これをご夫婦だけで作られていとるとは凄い。
岩手から持って帰ってきた甲斐があった。

岩手には短角牛という赤身の牛がいる。
その肉はなかなか手に入らないが、近いものをイメージした料理と、この風味は豊かで程よいボディの赤ワインがよく合った。

鳥取県の赤ワイン

数週間後、似た感じでオージービーフを醤油麹に漬けてからカット、厚揚げ、玉ねぎスライスとともにフライパンに入れて、少量の水、オイスターソース、バターで炒め煮したのも作った。(撮影忘れ)

これが、初めて試した鳥取県のワインに合った。

北条ワイン 砂丘 赤 2019

「砂丘」と名がついており、砂地の土壌とのことで、新潟県の海沿いにあるカーブ・ドッチみたいな赤ワインかと思いきや、もっとボディと風味が強かった。

色調はやや透明感があり、ブルーベリー 、カシス、黒い果実の香り、乾いた干し草やシナモンのような樽熟成のニュアンス、おだやかなタンニン、酸味はやや強め、ドライなミディアムボディ

品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、樽熟成させてあり、五枚橋ワイナリーと同じ2019年ヴィンテージでいい熟成感。

五枚橋ワイナリーと比べると、北条ワインの方がボルドーワインっぽいというか、がっしりした印象だった。

今月は福井県と、この鳥取県のワインを初経験したので、経験済(訪問記録済含む)が30都道府県になった。

ワイン未経験は、秋田、群馬、愛知、岐阜、三重、奈良、和歌山、兵庫、徳島、香川、愛媛、山口、福岡、佐賀、長崎、鹿児島、沖縄の17県。
見つけたらチャレンジしてみたい。

穂紫蘇の醤油漬け

もうひとつ仕込んだものがある。
それが穂紫蘇の醤油漬け。

梅ももあんずさんに触発され、野菜の直売所で見つけた穂紫蘇を思わず購入。

醤油麹から取り除いた醤油に、軽く湯がいた穂紫蘇を漬け込んだ。

穂紫蘇
洗って茎から外した
空き瓶にアク抜きした穂紫蘇を入れ、
右側の醤油を加える

キノコのシンプルなソテーにのせたら、爽やかな香りがして美味しかった。
近々、これを湯豆腐にのせて食べてみたいと思っている。


🍁     🍁     🍁


なんとか月末に間に合いました。
ハッピーハロウィン🎃

明日からはもう11月ですね!
すぐに立冬、冬の始まりです。
今シーズンはどんな鍋や煮込み料理を作ろうかな?!

湯豆腐、おでん、クリームシチュー、コック・オ・ヴァンもいいな。
また来月のおうちビストロでご紹介します!

今回もお読みいただきありがとうございます🍷

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