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日本ワイナリー巡り 五一わいん①タビマエからブドウ畑見学【長野県塩尻市】

長野県のワインの産地のうち、昨年の夏に行った「リュードヴァン」があるのは「千曲川」。
今年は「桔梗ヶ原」に行ってみたい。
そう思って、9月に長野旅行を計画。

「桔梗ヶ原」は、松本盆地の南端、塩尻市を中心としたエリアで、長野県内のなかで最も古くからワインづくりがはじまった。

90年程の歴史がある「井筒ワイン」のような中堅ワイナリーもあれば、先日ご紹介した「ヴォータノワイン」のような小規模ワイナリーも増えている。

「桔梗ヶ原」で収穫直前のブドウを見てみたいと思って調べてみると、「五一ゴイチわいん」は「農場の見学自由、試飲OK」とのこと。

ワインの醸造が始まる忙しい時期であり、コロナの影響もやや残るなか、ブドウ畑の見学が自由にできるという。
このワイナリーに行ってみようと決断。
現地に訪れる前にどんなワイナリーか調べて、試してみることに。

五一わいん初購入

「五一わいん」こと「林農園」は、創業者「林 五一」氏(以下敬称略)が1911年(明治44年)に桔梗ヶ原での果樹栽培を始めた。
もともと「林 五一」は塩尻の生まれではない。
現在の岡谷市の出身だが、この場所を選んで果樹を植え、ワインを醸造し始める。
そして、果樹栽培を始めてから40年後、1951年(昭和26年)に長野県内で初めてメルローを栽培。
「林 五一」の息子である「林 幹雄」氏が、メルシャンの前身である大黒葡萄酒にメルローの栽培について助言。
その後、国際的なコンクールでメルシャンが2年連続で受賞することによって「桔梗ヶ原メルロー」は世界的に有名になった。

▼参考「塩尻のワインとぶどう」

ふむ、ふむ。
五一わいんは100年以上の歴史のある老舗ワイナリーで、定評のある「桔梗ヶ原メルロー」の最初の1本を植えたところ。
これは行ってみるべき。

塩尻市内にあり長野ワインが豊富な「ワインショップfun」サイトで購入したのが、五一わいん「竜眼」の白ワイン。
「メルロー」は現地で樹を見てから、試飲することに。

「ワインショップfun」から届いたワイン

8月初旬、夏にいい白やロゼを購入。
左端から、
①五一わいん エステートゴイチ 龍眼 2022
②サンサンワイナリー シャルドネ ヴィオニエ 2021
③サンサンエステート 柿沢 ロゼ 2022
④ル・ミリュウ ポラリス 竜眼 オレンジ 2022

五一わいんで選んだのは「龍眼」や「竜眼」もしくは「善光寺」とも呼ばれる品種。

龍眼は試したことがなかったので、今回、初挑戦。
長野県内のワイン用品種として有名で、国内で栽培されている白ブドウで5番目に生産量の多い品種とのこと。
(私がエキスパートをとった2019年の教本より)

「エステートゴイチ 龍眼 2022」は、青リンゴ、白い花の香り、酸味は穏やか、じんわり旨味がある。
ライトボディだが、カジュアルというよりは上品な印象。
龍眼ワイン美味しいな!

山梨県のワイン用品種の「甲州」っぽいのかとも思ったが、あのような吟醸香はなく違うニュアンス。
かつて、「龍眼」は「甲州」に関係するのではないかと言われたようだが、DNAを調べた結果、関係性がないことがわかっている。

このワインに合わせた料理は、鯛を前日から昆布締めにしてシークワーサーをキュッとしぼった刺身。
内陸部のワインながら、鯛とよく合う。

(この時点で、ヴォータノワインと鯛のポワレをオーベルジュで食べられるとは露知らず。)

また、塩尻市にあるサンサンワイナリーの「シャルドネ ヴィオニエ」と「柿沢 ロゼ」も美味しかった。

五一わいんからも、そう遠くなく、旅行時にもし時間があったら、こちらのワイナリーにも行こうかとも考えた。

結果的に、桔梗ヶ原は白ワインも美味しく、「鯛の昆布〆」にも合う。
そして、五一わいんに行ってみたいという決意を固くした。

長野旅行2日目 ブドウ畑見学

台風の接近中に出発した長野旅行の2日目。

▼直前の記事はこちら

塩尻駅からタクシーに乗車。
5分程で、桔梗ヶ原の「五一わいん」に到着。

五一わいん(林農園)

早速、木陰の売店に入って、ワインのラインナップを確認。
スタッフの方に「農場見学させてもらってから、また戻ってきますね」と声をかけると、「じゃあ、これお持ち下さい」と案内図を渡してくれる。

ブドウ畑のルートマップ

これはわかりやすくてよい。
いざ!収穫前のブドウ畑へ。

まず、案内図①栗の木を左に曲がる。

②甲州・ネヘレスコール

甲州・ネヘレスコール

これ甲州?
藤色じゃないし、すごく大きくて、違う品種じゃないのか。
と思って検索したら、パッパルデッレさんの記事がヒット。

古代種とのことで、軽く30cmを超える長さブドウ。

③シャルドネ
収穫済で写真撮らず。

⑤ナイヤガラ

ナイヤガラ

葉と実の色が似ていて見えにくいかもしれないが、棚にびっしりブドウの房がぶら下がっている。
奥の棚まで何房あるのだろうか。圧巻。

⑦カベルネ・ソーヴィニヨン

カベルネ・ソーヴィニヨン

⑧ピノ・ノワール(収穫済)

収穫済のピノ・ノワール

ワイナリー公式サイトのスタッフブログをみると、数日前に収穫しましたとアップされていたピノ・ノワール。

ボードによると、「当園の成熟期は比較的早い。(当園では9月中旬から下旬)」とのこと。
ボードの記述より、今年の収穫は少し早かったようだ。

ピノ・ノワールは、ドイツで「シュペート・ブルグンダー」といい、「シュペート=(収穫が)遅い」「ブルグンダー=ブルゴーニュの」という意味と聞いていたので、収穫はもっと遅い時期かと思っていた。

⑨カベルネ・フラン

カベルネ・フラン
カベルネ・フランのアップ

⑩メルロ

メルロー

ボードによると「果実の成熟期は10月中旬で、カベルネ・ソーヴィニヨンより、1~2週間早い」とのこと。

メルローと薔薇

木陰で水分補給。

手入れされたブドウ畑を見ながら一息

⑫ソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニヨン・ブラン
ソーヴィニヨン・ブランのアップ

⑬古木メルロ

 メルローの古木

このあたりが、桔梗ヶ原で初めて植えられたメルロー。
樹齢は最長齢で70年。
これまで見てきたブドウの樹より、明らかに太い。

下からのぞきこむと、奥までたくさんの実が!

⑭シラー

たぶんシラー
(樹の幹が古木っぽい)

その後のシャルドネは収穫済で、売店へ戻る。

🍇   🍇   🍇


後半、ブドウ畑の写真を一気にご紹介しました。

ブドウの実がたくさんなっているのって、豊かな感じがしませんか。
改めて画像をみていると、じんわり豊かな気分になってきます。(私だけ?)

あと、生食用とワイン用のブドウって、少し違う感じがしませんか。
生食用のブドウは、大粒で瑞々しいのがよいとされます。
ワイン用のブドウは、小粒になるように栽培するのがよいとされます。
生食用と反対ですね。

実が凝縮していて果皮が多い方が、ワインの風味が豊かになるようです。
そして、ワイン用のブドウは、実からブドウジュースのような香りはしないんです。
果皮に香りの成分が閉じ込められていて、発酵していくなかで、香りが出てくるんですね。

長くなったので、試飲はまた次回に!

今回もお読みいただきありがとうございました🍷

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