ワインと鍋はどうしてワインに特化しているのか
どうしてワインなのかという話を何度か質問されたことがありますので
この際、noteにて説明させていただければと考えております。
弊店"ワインと鍋"がどうしてワインに特化し、お得にクオリティの高いワインを提供できているのかを解説してみます
(飲食店の話、気になりますよね…)
※解説のために細かいところで言うと間違っている内容が多々あると思いますがご容赦いただけると幸いです。
仕入れ
本件をお話するにあたって、仕入れは切っても切りきれないので解説となります。
一般消費者の方がお酒を買う際の商流について
皆様が通常、スーパーなどでビールやウイスキー、焼酎、日本酒などのお酒を買う際は商流は以下のようになっております。
ワインを買う際は以下
※インポーターとはワインを現地(フランスやイタリア、アメリカなど)から輸入してくる人を指しています。
一般消費者から見た際にはスーパーに行けばお酒が買え、
スーパーから見たら、酒卸に言えばお酒を仕入れることができるので
依存部分が少なくとても良いアーキテクチャになっているように思えます。
飲食店がお酒を仕入れる際の商流について
飲食店が通常、スーパーなどでビールやウイスキー、焼酎、日本酒などのお酒を買う際は商流は以下のようになっております。
ワインを買う際は以下
飲食店はビール、ウイスキー、日本酒、焼酎、ワインなども含めて全て酒卸から仕入れている形になります。
ワインと鍋でもビールやウイスキー、コーラやウーロン茶などのソフトドリンク類は他の飲食店と同様に酒卸から仕入れさせていただいております。
ワインと鍋がワインを仕入れる際の商流について
ワインと鍋がワインを仕入れる際の下記のようになっております。
他の飲食店との違いは酒卸から購入する形ではなく、インポーターから直接購入しています。
上の図が一般的な飲食店の商流、下の図がワインと鍋の商流となっていまして、酒卸を通さずに仕入れている状態です。
どうしてワインと鍋はインポーターから直接購入しているのか
インポーターからでないと仕入れることができないワインがある
価格が安い
1のインポーターからでないと仕入れることができないワインがあることについては酒卸もビジネスですので多くの本数を仕入れることができないワインや売れないワインを商品のラインナップにすることはありません。
他にもインポーターの事情もあったりしてインポーターでは扱っているけど酒卸では扱っていないワインというのが常に一定数あります。
2の価格が安いについては酒卸の利益分のコストが一定浮くので安くなります。
体感値で恐縮ですが酒卸から仕入れた場合、3000円のワインが2400円ほどになるイメージをしています。20%の価格差があると思うと全然変わりますよね。
どうして他の飲食店はインポーターから直接購入していないのか
ここまで見ていただいた方は価格も安いし、他にはないワインを扱えるのであれば「飲食店で扱うワインは全てインポーターから仕入れるべきでは?」と思われたことでしょう。
ではなぜ飲食店はインポーターから仕入れないのでしょうか?
理由は3つあります。
仕入れる際のロットの大きさ、リードタイム
販促品の提供、販売する際の情報がもらえる
コミュニケーションコスト
1の仕入れる際のロットの大きさ、リードタイムについて
飲食店は酒卸に発注すると夜に依頼したとしても翌日には届くようになっています。独自の配送ラインがあるからですね。
また、ビール1本から発送してもらえ、配送料も無料です。
なので、在庫をほとんど持つことなく営業することができます。
インポーターから仕入れる場合、発送依頼してから1日から2日のリードタイム通常あるので届くのは3日後なんてこともよくあります。
また、配送料は飲食店側持ちなので1本だけ注文するといったことがしづらいです。なので基本はミニマムで12本単位での発注となります。
そして一番の理由なのですが飲食店には在庫を置く場所がありません。
ワインは温度管理が大事なものなので温度管理を怠ると劣化していきます。
そのため、ワインセラーなどが必要なのですがワインがそこまで売れないのに多くのワインボトルを収納できるワインセラーを置く意味がほとんどないのです。
例えば、ワインを4種類(白ワイン2種、赤ワイン2種)置きたい場合に最低でも4本(4種類を1本ずつ想定)のワインが必要になります。
3本になったら発注した場合にその後3日間は3本しかワインがないので品切れリスクが発生した上、届いたら15本(既存在庫3本 + 発注した12本)の在庫になってしまいます。
もしかしたら4種のうち、1種だけ偏って売れる場合があった場合には発注しづらいのです。
そういったケースなどを考えた場合、12本単位で仕入れるケース(インポーターから仕入れた場合)だとワインセラーの容量としては最低30本以上入るようなセラーが必要となってしまうのです。
ワインがそこまで売れないお店で30本以上入るようなワインセラーを置くぐらいなら少し割高でも酒屋から仕入れることを選ぶと思います。
2の販促品の提供、販売する際の情報がもらえる
酒卸からは基本的に販促品という形で様々なものを無料提供してもらえます。
飲食店で使用するようなグラス(角ハイボールのグラスとかビールグラスとか飲食店でメーカーや銘柄のロゴ入っているやつ)、エプロン、POPなどをもらえたり、メニュー作成なども行ってもらうことができます。
その中でワインを販売する際にワインの説明が書かれた用紙やマニュアルなどももらうことができます。
そういったものをもらうことでお客様の目に止まり、販売しやすくなりますし、説明も紙に書いてあるので不要になるのでワインに詳しくないスタッフでも販売することができます。
3のコミュニケーションコスト
仕入れ先が増えれば増えるほどコミュニケーションコストが増えたり振込業務が多くなります。
また、一つのところで発注できないというのは非常にミスも生みやすくあります。
上記、3つの理由により、飲食店はインポーターから直接仕入れることが非常に難しいのです。
ワインと鍋ではワインに特化することにより、席数16席に対して、常に300本以上のワインを置くことができるので仕入れる際のロットの大きさ、リードタイムの許容度が非常に高くなっていたり、
ワインの販売についても、スタッフがワインオタクなのでオススメのワインを伝えることができるのです。
ワインの選定
どのワインを置くかどうか、飲食店にとっては常に悩ましい問題です。
通常はインポーターや酒屋にワインリストを作ってもらってそのままお店に出しているところもあるぐらいです。
ワインと鍋ではワインリストなどのメニューがありません。
ワインと鍋ではスタッフが常にインポーターなどが主催、参加しているの試飲会に行くことにより、お店に合うワインを常に選んできています。
また、ワインをメインで扱っているお店ということもあり、お店にワインを持ってきてくれることもあります。(これはインポーターの営業活動の一環ですね)
もちろんスタッフが選んだワインが必ずお客様に喜んでもらえるとは限らないので実際に提供してみて、反応を見ながら仕入れるワインを変えております。
ワインの提供
ワインと鍋では多くのワインをグラスワインで提供しております。
グラスワインで提供することによって、飲んでもらった反応を多く見ることができるのでその分、改善プロセスを回すことができます。
他のお店ではグラスワインで提供されないようなワインを多くグラスワインで提供しております。
まとめ
まとめると下記が理由となります。
ワインと鍋はワインに特化して設備などを用意することによって、高いクオリティのワインを安く仕入れることができている
スタッフの知識量によってワインの仕入れ最適化ができている
多くのワインをグラスワインで提供することによって改善プロセスを大量かつ高速に回すことができる
上記により、クオリティの高いワインをお得に提供できています。
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花山椒が若干ですが仕入れることができます。(数量限定)
本日以降の予約分から受け付けること可能でして、おそらくですが4月13日(土)までしか受け付けられません。
鍋コースに追加でご注文いただく形になりまして、鍋コース + 花山椒追加ですと12,500円になります。(6600円追加)
ご希望の方いらっしゃいましたらTwitterにDMをいただけると幸いです。
有料のコンテンツを少しだけ用意していますが購入する意味は特にありません。あんまり有益じゃない情報を置いておきます。
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