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ウニに合う赤ワイン

年末に紹介した雲丹に合う赤ワインの反響が凄かったでので、今一度詳しく。
こちらがCasamiaの雲丹に合う赤ワイン。

イタリア プーリア州
プリミティーヴォ100%
アルコール濃度14%

土壌・製造方法マセラシオン後12日間発酵。デレスタージュ(délestage)により、ポリフェノールの酸化や縮合が促進される。8か月間ステンレスタンクで熟成し、さらに2か月間瓶内熟成。
テイスティングコメント鮮やかなルビーレッドカラー、すももや赤いイチゴ類の香り。タンニンとアルコールが調和しさわやかな余韻が残る。

■マンフレドニア湾からはわずか数キロの内陸部にある絵の様な町タヴォリエレにある、家族経営のワイナリー。何千年も前からギリシャ人が「エノトリア(ワインの土地)」と呼んでいるように、肥沃で燦燦と太陽が照りつける絶好の気候風土が、ここにある。
■アリアニコ、ネロ・ディ・トロイア、ファランギーナなど、この地域に古代から伝わるぶどうを栽培。この土地で育ったぶどうならではの味わいを大切に表現している。(1993年にオーガニック認証を取得)
■近年では『ガンベロ・ロッソ』誌での評価も上がる注目のワイナリー。
㈱岸本テクニカルノートより抜粋


このワイナリーの特徴は海から僅か数キロに位置していること。南イタリアのプーリア州マンフレドニア湾近郊のタヴォリエーレにある。
この海への近さがアンティカさんのワインに影響を与えている。どのワインも海の香りがとても強いのです。


試飲では見送りの予定だった。

アンティカさんはプリミティーボ以外にもファランギーナやフィアーノ、赤ではアリアニコなども造っているが、試飲段階では見送りの予定でした。とにかく海の香りが強すぎて(特にフィアーノ)第一印象は“なんだコレ笑”
試飲は料理がないことが多く、単体で飲むにはクセが強すぎたのです。

しかし、この個性の強さがイタリアワインの特徴の一つ。料理と一緒だと化けるかも?という期待から試しに入れてみることにしました。

プリミティーボ以外にもファランギーナを導入してお客様の反応を聞いてると反響は上々。やっぱり料理と合わせてこそのワインなんだなーっと再確認しました。

マリアージュは化学反応

マリアージュって、1+1が2以上にもなることだと私は考えています。酸が強めのワインであれば先ず料理と合わないことは殆どありません。ただ、合う合わないと、化学変化を起こすワインと料理の組み合わせ全く違っていて、それこそ理論だけでは成り立たない側面を持っています。
実際にマリアージュした時は料理の可能性を何倍にも広げてくれる。
だからこそワインは面白いともいえます。


雲丹には白ワインが合う?

「雲丹 マリアージュ」で検索をすると殆ど白ワインが紹介されています。
ただ、私は白ワインではマリアージュには物足りないと思っておりイタリアワインの赤ワインで探しました。

魚介類と赤ワインは一般的には合わないとされています。
魚介類が生臭く感じる理由はワインに含まれる亜硫酸塩が臭みの原因と言われる不飽和脂肪酸を分解している。また、鉄分が不飽和脂肪酸と反応していると言われています。
酸化防止剤の量も非常に大きいと影響を与えているとも考えられます。
ユーロリーフ認定で酸化防止剤の量が少なく、磯の香りが強いアンティカエノトリアプリミティーボであればマリアージュするというわけです。

これ以上ないって言うほどの相性

このワインは雲丹と合わせるためにある

実際に雲丹と合わせてみる。
(雲丹の握りが下手くそなのは勘弁下さい笑)

今回はワインの温度を10度以下にしてみた。その方が口当たりがしまって、口の中で温度が上がるとともに、ワインの風味が広がる。雲丹の濃厚さを存分味わえる。
なんともいいマリアージュ。どちらが秀でてるわけでもない。2つが合わさって風味が一気に広がる。磯の香りも心地よい。今回は握りにしたが、軍艦で海苔を使っても抜群だろう。
タンニンが滑らかなプリミティーボというのも雲丹の上品さをより一層華やかに押し上げてくる。
もう、味わってるときは、このワインに合う組み合わせって雲丹以上ないんじゃないか?そんな思いが駆け巡る。

マリアージュこそワインの楽しみ

食材も調理法もワインも無限の数だけあって、その組み合わせも無限。
その中で1+1=2以上になるマリアージュは奇跡に近い。もちろん理論的にある程度提案は出来るが、それもやってみないとわからない。
だからこそ面白いし、ワインによるマリアージュを考えることは食の可能性を何倍にも広げてくれる。
ワインに興味がない方も是非その世界を体験して頂きたい。




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