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まずは楽しいふりしよう。
僕に仕事を教えてくれたイケメン師匠に8年ぶりぐらいに会いまして。
前職、会社員時代に仕事を教わった、10歳ぐらい歳下のお兄ちゃんなんですが、心の中で勝手に師匠と呼んでいるのです。
いや、彼も歳をとって、すでにお兄ちゃんからオジさんになってましたけど、相変わらずイケメンでしたね。
参加者に笑いかけ、軽くジョークをはさみ、
「いやだなーもうAさんったら。今度うちの工場見に来てくださいよ。海近いんでランチはうまい寿司屋に案内しますよ」
みたいな軽口をたたく。
彼のリードで、会議は和やかな雰囲気のうちに終了しました。
帰路、電車の中で、僕は呆然としていました。
彼は、なぜ会議をあんなに楽しめるのだろう。
その答はわかっています。彼に聞いたことがあるんです。
「仕事ってつまらなくない? 君はなぜそんなに楽しくやれるの?」
「どんなにつまらないことだって、楽しくやろうとがんばるんですよ。そのほうがトクでしょ」
彼に習ったはずなのに、すっかり忘れていました。
まず、楽しいふりをする。
すると、本当に楽しくなってくる。
楽しくなれば、もう勝ちです。
だって、
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努力する者が/楽しむ者に/勝てるワケがない
んだから。