経済的にも暴力的にも誰かを守るなんて不可能だから「男らしさ」なんて捨ててしまっていいんじゃない?
男らしいって幻想じゃない?
幻想どころか有害じゃないその価値観?
ぼくは若いころは「男らしくありたい」と思ってきました。でも、手帳に正直な心情を書き、それを読み返すうちに、男らしさなんて不要だな、と思うようになりました。
男らしい、にも色々ありますよね。
健康を気にするのはカッコ悪い、酒タバコギャンブルは男のたしなみ、粗暴に生きるのがカッコいい、ハイリスク面白い、いんだよ細けえことは。
こういうのはもう論外。アウト。まあ令和に生きる若い男性にはこんな人いないと思うけど。昭和はけっこうこんな感じでして。
いっぽうで、家族を守るのが男の役目。苦しい仕事に耐え、弱音を吐かない。やりとげる。
こういう男らしさもありますよね。これ、一見いい感じじゃないですか。でもやっぱこれも不幸の元。
家族を守るって、具体的に何するんでしょうか。例えば妻と子供が1人いるとして。2人の生活費を稼ぐのが男らしさなのかな。
30歳あたりで結婚して、80歳あたりで死ぬとして、50年間それやります? 20年目あたりでうまくいけば子供は家族から離脱しますけど、それにしてもしんどくない?
外を歩いてて暴漢に襲われたとして、家族を守るのが男らしさなのかな。相手が1人ならまあなんとかなるかも。相手が武器持ってたらおしまい。複数人ならおしまい。高齢者がアクセルとブレーキを踏み違えた車が突っ込んできたらおしまい。
おかねにせよ、暴力にせよ、男一匹で人1人や2人を守るなんて不可能で、そこをがんばっちゃうからしんどくなるのよね。
だから、男らしさなんて早いとこ投げ捨てて、健康に気を使って、細かいことにも気を配って、運よく家族を得たら守護(まも)るんじゃなくていっしょに歩く、ぐらいでいいんじゃないでしょうか。
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