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ぽっぷこーんぱーてぃーしたらいいんじゃない!
横断歩道で並んでいたら、後ろからパパとチカちゃんが話す声が聞こえた。
「きょう、ぽぷ..…ぽぷこ、ぽっぷこーん、たべたらいいんじゃない?」
「ポップコーン? ……前に食べたの美味しかったもんね」
「だから、だから、さんにんでぽっぷこーんたべて、たべてから..…ぽっぷこーんぱーてぃーしたらいいんじゃない!?」
「パパとママと、チカちゃんで、ポップコーンパーティーするってこと?」
「チカちゃんと、パパとママと、ぽっぷ……ぽっぷこーんぱーてぃーする!」
そして私と、パパ&チカちゃんペアは道を分かった。
……。
…………。
えええええ~~!?!?!?
なにそれ可愛すぎるんだが!?!?!?
チカちゃんのおかげで、無事に私の情緒が爆発した。
きっとチカちゃんにとって「パーティー」という言葉は、マリオの無敵モードみたいにレインボーきらきらピカピカ光っているんだなと想像する。
誕生日パーティー、卒園パーティー、入学パーティー……話し声は後ろから聞こえたいたからチカちゃんが何歳なのかはわからなかったけれど、つたない話し方から小学生前くらいな気がしていて。きっと、まだまだボキャブラリーが発展途上ななかで、「一番楽しいこと」として認識しているのが「パーティー」なのかもしれない。
わからないけど、全然わからないけど、きっとチカちゃんのなかで今、「パーティー」がムーブメントになっている可能性も考えて、情緒がねじ切れそうになった。知った言葉をすぐに使いたくなる、何回も使いたくなる、楽しそうな響きだから、全部の言葉に「パーティー」をつけたくなる。ご飯パーティー、おやすみパーティー、自転車パーティー……そんなチカちゃんを勝手に想像して、牛乳を買おうと思っていたはずなのに、ちゃんと忘れてしまっていたことに家に帰ってきてから気づいた。
ああ、いいなあ。ボキャブラリーが限定されているということは、なんて自由なんだろう。私では思いつかない「パーティー」の使い方に涙が出る。
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