国際政治理論から見た世界的パンデミック(すっげー曖昧な記憶を基にして書いてます)
こんにちは、しゃちょうです
すっかり世界的パンデミックに陥りましたね
何年か前に、世界的パンデミックに陥った時、国際政治はどう動くかを分析した本を読みました。
こちらです
みなさんが感じることは二つでしょう
1 ふざけてんのか?
2 ゾンビ現象ってパンデミックなの?
順に説明していきましょう!
1 ふざけてんのか?
真面目な本です。著者は楽しんで書いているように見えますが。
著者はダニエル・ドレズナーというタフツ外交大学の国際政治学者です。スタンフォードで博士号取得しており、極めて真面目な議論を行うタイプの人のはずです。
どのような事象も国際的な側面を有している限り、国際政治としての性質を持つという信条の方です。
ちなみに、ゾンビ研究学会諮問委員もやってるらしいです(なんやそれ)。
表紙を見ると和訳した東大の先生たちもゾンビのメイク・衣装に扮しており、非常に楽しそうです(*´ω`)
2 ゾンビ現象ってパンデミックなの?
ゾンビとは何か、如何なる現象か、については色んなゾンビ映画を参照してますが、世間のイメージとは打って変わってゾンビの性質は映画によって全然違うようです。
バイオハザードのように生物学的には死んでおらず、それ故か不死というわけでもない現象もゾンビに含まれます。また有名なゾンビ映画ではゾンビの主人公が通常一般人が有する以上の知性を持つ例も多く、また正常で健康的な人間と恋愛関係に陥ることもあるのだとか。
共通の性質と言えそうなのは、ゾンビの症状は人から人から感染する、人肉を食するという生理的欲求が生じる等ほとんどなく、それすらも映画によって程度の差がかなりあるようです(例えば人肉への欲求は、物欲のように理性でかなりの程度抑え込める映画もある)
いろいろ曖昧な点はあるけれども、ゾンビ現象は広い意味での感染症と言っていいはず・・・!
ドレズナーの著書はそういうゾンビ化する症状が世界中に蔓延した場合の話です。
で、国際政治理論に基づいて分析したらどうなるの?という問いですが、あまり詳細に答えるとネタバレになるし(そもそもあんま覚えてない)、やんわりと以下に関してのみ書いておきます。
3 どういう分析になるの?
4 コロナに関してドレズナーが予見しなかった現象
3 どういう分析になるの?
ちょっとおおざっぱですが、リアリズム、リベラリズム、コンストラクティヴィズム、ネオコンに分けてそれぞれの観点からどのような動向が見られるか推察しています。
例えば、コンストラクティヴィスムの場合。
まずゾンビ(感染者)が安全保障上の脅威だと人々から認識されます。するとそれが規範化して国家も感染者を安全保障上の脅威とみなし始め、感染者の権利制限や感染者の多い国への対策に移ります。
しかし一方で、感染者も人間(または元人間)であり、健常人の中にも政府による彼らの人権侵害や敵対的な外交政策を批判する者が現れ(My father is Zombie but I love himと書かれた横断幕を掲げている女性の姿が記憶にあります)、それがまた規範化して各国に影響を与えていきます。
だいたいこんな感じだったはず。。。
ネオコンの場合は、基本的には非民主主義国を標的にして国家は行動します。残念ながら国家は自国の利益を尊重して自国の感染者数を低く見積もり、または発表し、その傾向は非民主主義国で顕著です。
アメリカ等民主国家は、民主主義の価値観を防衛・普及するという使命、及び、自国または感染者の少ない他国へのさらなる感染を防ぐという実質的利益が相まって、非民主主義国に武力を用いた攻撃を開始します。
うん、こんな感じやったはず。多分。知らんけど。
4 ドレズナーの予見しなかったこと
個人的な感想ですが、欧米系・中東系の人間によるアジア人への差別的な行動の広まり、差別意識の広まりは本書では触れていなかったように思います。
感染源が発生した国、感染者が多い国への対抗措置を国家が採用することは書かれていたかもしれませんが、一般人が他国や他人種一般人(今回はアジア系の住人や旅行者)に差別的な行動をとることは書いていなかったと思います。
もっとも、これもコンストラクティヴィズムで説明できるのかもしれませんが・・・
あと、WHO等国際機構を巻き込んだ政治動向や、武漢の名前が付された病名をめぐる応酬等言説上の事象までは触れていなかったような気もします。
ニュースでは基本的には、リアリズムとコンストラクティヴィスムで説明できそうなことが目立ちますね。。。
以上、数年前に読んだ本の感想でした!
本書に関する記憶は極めて曖昧であり、まったく中身は保証できないことを自信をもって誓います。
ぜひご自分で読まれてください!
ではいってらっしゃい!