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百冊の本を読むより凄い。たった一人との出会いが生み出す力。

これ、ホントに素敵な話(勿論、作り話じゃなく実話でしょうけど)。

付き合う人によって人生も性格も考え方も変わる。

百冊の本を読むより、百本の映画を見るより、たった一人の誰かと知り合うことで自分が変化する場合って確かにある。



日本人は、結婚すると配偶者に依存しすぎてしまう傾向があります。就職すると会社に依存しすぎてしまうことがあります。配偶者を大事にすることも、仕事や職場の人間関係を大事にすることも重要だけど、それだけになってしまう傾向が強い。

配偶者に死別されたり、離婚したら、途方に暮れてしまう。会社を退職したら、誰も連絡とる相手がいなくなったことに気付く。

それではダメなんです。

たくさんの人と出会い、話をすることで、何かしら自分の中に化学反応があるはずです。「嫌いだ」「むかつく」というものでもいいんです。たとえネガティブな感情を引き起こされたとしても、それはその人がいなければ生まれなかった新しい自分なんです。

人とのコミュニケーションこそが人を作れる。それこそが我々一人一人が持つべき「真の心の自立」であり、「ソロで生きる力」だと思っています。


誰かとコミュニケーションとるのがソロで生きる力?

矛盾してない?

してません!

一人でいることが好き。一人でも生きていける。誰ともコミュニケーションをとらずに一人でひきこもる。それは、決してソロで生きる力がある人とは言いません。それこそ、誰とも向き合わないという「環境に依存」しているということです。

人間なんて所詮自分の周囲から何かしら影響を受けている。環境だったり、人だったり。自分一人だけで生きてきたつもりかもしれないけど、それは大きな間違い。

でも、それと依存とは別。

依存とは、そういった自分の周りの環境、他人や組織やモノに愛情や支持、保護、援助を求め、それがなくては生きていけない状態です。困りますよね。だってそれでは、自分自身がなくなってしまう。

人の場合だと、決してよりかかることが悪いんじゃないんです。よりかかりすぎて、自分の足で立っていないことを忘れてしまうことがまずいんです。相手と対することで自分自身が刺激を受け、(自立して)自分自身を見つめ直すきっかけにしてほしいと思います。

人との出会いが自分を変えるきっかけにはなりますが、人が自分を変えてくれるわけじゃありません。変えるのは、最終的には自分自身です。


それにしても、不思議です。

テレビの中の人を何百人見たところでそういう化学反応は起きません。告白もしないで片思いのままぐじぐじしていても、女性はキレイになったりしません。実際に相対して、向き合ってくれる相手からしか、人は変われないんです。実際に会ったとしても、店員と客の関係でもそんな反応は起きない。肩書や立場を超えて、人としてぶつかった時生まれ出すパワーなのかもしれません。

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荒川和久/独身研究家・コラムニスト
長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。