荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前になる社会(中野信子さんと共著)」「結婚滅亡」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済、プレジデント、ヤフーにて連載、メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。

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  • 日経COMEMO

    • 13,567本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • それ、幻想かもよ!

    本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。

  • 知ってるつもりの歴史の真実

    教科書で習った歴史が真実とは限りません。小説や映画でみた時代劇の虚構を事実と誤認している人もたくさんいます。歴史を学ぶとは年号とか政治の流れではなく、その時人がどう動いたのか?という話だと思います。

  • 結婚できないのは男のせいだ!

    独身研究家の荒川が送る「結婚できない女たち=ソロ女」の生態を座談会形式の生声で明らかにしていくセミドキュメンタリーマガジンです。タイトルの意味は最期にわかります。

最近の記事

陽キャでコミュ力ある江戸の「接続する民」たちの群像劇

個人的に来年の大河ドラマ「べらぽう」が楽しみです。 何が楽しみって、舞台が江戸の明和~天明期という、今に続く文化がもっとも栄えた時代だからだ。そして、主人公が、武士でも貴族でもない、町人の蔦屋重三郎であること。 蔦屋重三郎といってもご存じない方が多いと思うが、江戸時代の出版産業の名プロデューサーである。ちなみに、あのTカードのTSUTAYAは創業者がこの重三郎にあやかって付けたものとされている。決して子孫ではない。そもそも蔦屋というのは屋号で、生れた時の本姓は丸山さんで、そ

    • 当の子育て世帯からも「いらない」と言われてしまう庁って

      最近少子化周りの仕事も多くて、テレビや雑誌の取材もそれ関係が大半を占めている状況なのですが、Xなどで「こども家庭庁」についてポストすると、まあバズることが多い。 みんな不満持っているのだ。 しかも、不満を持っている層として、以前は、この庁に無関係な独身などが多かったのだが、最近はまさに子育て世帯の人が増えた。 このポストの引用ポストやリプライを見ていただければわかるが、「子育て世帯だけどあんなのいらない」って声が多い。 それをまたポストしたら、いいね2万以上の大バズり

      • 昔話では、なぜ独身男の家に美しい娘がやってくるのか?

        歴史というと大体政治や権力、誰が天下を取ったとかの話ばかりが残っていますが、それは仕方ないことで、権力を取った者が歴史書を作るからです。ある意味、歴史とは権力闘争史といえるでしょう。 とはいえ、何も権力争いをしている貴族や武士だけが歴史上の登場人物ではなく、むしろそんなのは少数派で、大多数の庶民の歴史というものもありました。 が、残念ながら、そうした大昔の庶民の暮らしぶりについては、残っている史料が少ない。そもそも庶民が全員文字の読み書きができたわけでもないので史料として

        • 道徳じゃメシは食えません

          マルクス・ガブリエルさん。 この方を知ったのは、NHK-BSの「欲望の時代の哲学」という番組でしたが、哲学者というと大体偏屈で陰キャなイメージがあったのだが(偏見)、この方は陽キャです。 哲学者というよりは、広告代理店やIT系の企業のやり手プレゼンターみたいな感じ。 「欲望の時代の哲学」という番組の中で、街で出会った日本人女性に「内気で相手の目を見てうまく話せないんですけどどうすればいいですか?」みたいな質問をされてて、まず発した言葉が「内気?私は内気だったことはありま

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          欠乏感とは所得の多寡ではなく「どれだけ取られたか」で決まる

          「モノより思い出」という名コピーの広告があった。1999年の日産セレナの広告である。 1999年といえば、すでにバブルが崩壊して時がたち、直前に銀行や証券会社も破綻して、不景気まっしぐらと突き進む入口であり、若者にとっては氷河期と真ん中でもあった。 が、その頃はまだ国民全体に「モノより思い出」に共感できる心の余裕があった。 今、20-50代の現役世代は、心の豊かさより物の豊かさを重視するようになってしまっている。 なぜか? そんな記事を書きました。ぜひお読みください。

          欠乏感とは所得の多寡ではなく「どれだけ取られたか」で決まる

          「結婚したらしあわせになれる」という自己呪い

          あの台風10号の時に、大分県に出張しまして、そこで収録をした動画の前編が公開されました。婚活界の瞬間接着剤といわれる荒木直美さんとの対談動画です。 いつも言ってるような事をコンパクトにまとめて(言葉を選ばずに)言ってます。ちょっと視点を変えてみただけでも世界は変わりますよ、と。 ぜひご覧ください。 このように、ありがたいことに地方の自治体にお呼ばれしていろいろとお話もさせていただくのてすが、呼んでくれるところは私のいろいろな記事や書籍を読んた上で、ちゃんと理解して上で呼

          「結婚したらしあわせになれる」という自己呪い

          若者が投票に行かないっていうけど若者以外も行ってない

          今月末には衆議院総選挙があるらしいが、若者は選挙に、というか政治に無関心だという。 ワイドナショーに出演した笠松将という俳優が、言った言葉が話題になった。 非常に正直な感想だろうと思う。個人的には、そういう人がいたっていいと思う。自分だって40代になるまで選挙なんて興味なかったし(今もあるとは言えないが)。 ところが、これを「恥知らず」と罵倒した某シンガーソングライターがいたようだが、 政治や選挙に興味を持てないこと=恥ではないし、別に全員が政治に興味もたなければいけ

          若者が投票に行かないっていうけど若者以外も行ってない

          九州は男尊女卑?幸福度も出生率も高いけど?

          定期的にある界隈では「九州叩き」というか「九州は男尊女卑」というのが盛り上がるのだが… 人間には「水が合わない」ということもあるので、その土地柄が嫌なら出て行けばいいだけだから勝手にすればいいし、「自分が出て行ったからには相応の理由がある」としたがるのもまた人間の正常性バイアスなので、まあ仕方ないとは思うが、だからといって、「私だけが正しく」て、その正しい私が出て行かざるを得なかった「九州は全部クソ」と言い放つのも、まあ中学生くらいまでにしとけと思うわけです。 九州が男尊

          九州は男尊女卑?幸福度も出生率も高いけど?

          「少母化」の認識があるのならその先の対策の的を見誤らないで

          自民党の新総裁は石破茂氏と確定した(久しぶりに午後長々とテレビを見てしまった)。 決選投票が「石破vs高市」となることは、大方のメディアも政治評論家も予想をしていたが、決選投票にいたる党員投票で、高市氏がトップをとるなど、1位抜けしたことから、決戦投票の間では、Xなどでは高市総裁を確実視する声が多かった。 が、それらの予想に反して石破氏の逆転当選となった。その差21票という僅差だった。 印象的だったのは、確定後、前総裁の岸田さんが挨拶を述べて、席に戻った時の、岸田さんと麻

          「少母化」の認識があるのならその先の対策の的を見誤らないで

          産むことが「親」になることではない

          終戦直後、戦争で親を失った戦災孤児が町中にあふれていた。 ある老僧は若かりし頃、そんな戦災孤児を見つけては引き取り、育てていたそうである。地方の小さな町の中だけであればなんとかなるかもしれないが(それでも大変だろうが)、この坊さんは出張でどこかに行くたびに、そこで出会った戦災孤児を見つけては連れて帰ったそうだ。 それに怒っていたのが彼の妻である。 まだ若いが一応住職ではあり、自分の寺を持っていたが、この夫婦はまだ自分たちの子どもはいない。にもかかわらず、見ず知らずの孤児を

          産むことが「親」になることではない

          記者の質問に思うこと「それ、今聞くこと?」

          自民党総裁選の出馬会見について全員全部ではないが、なるべく見るようにした。 気になったのが、候補の話以前に、記者の質問内容が「それ、どうでもよくなくね?」みたいなものが多かったということである。 この質問はそれを通りこしてもはや呆れたものだが。 自分だけが聞きたいことをさも「みんなが聞きたがっている」などと枕詞つけるあたりがもう愚かすぎる。 もちろん、物価高対策みたいなのは質問されてはいたが、賃上げが実現されつつあるみたいな通り一辺倒のやりとりしか引き出せていない。年金世

          記者の質問に思うこと「それ、今聞くこと?」

          政治的男女平等と未婚率と出生率

          フランスの民間世論調査会社イプソスが実施した欧米やアジア、アフリカなどの各地域の29カ国計約2万1800人を対象にした調査で面白い結果が公表された。 詳しくは以下の記事を読んで頂きたいが それぞれの国で、「すべてのグループの人々の平等を促進する試み」について、①やり過ぎ②少しやり過ぎ③適切④もう少し前進させる必要がある⑤さらにもっと前進させる必要がある⑥わからない――の6択で尋ねたところ、日本では、Z世代(1996~2012年生まれ)の男性は30%が「やり過ぎ」と回答した

          政治的男女平等と未婚率と出生率

          「予期できるリスク回避」と「予期せぬ偶然の楽しみ」

          8月末の台風10号、講演とテレビ収録があった関係で、大分に出張したのだが、思い切り影響を受けた。 そもそも28日入りの30日帰りという2泊3日の予定だったのだが、28日は飛行機が飛ばない可能性がありということで、前倒しで27日入り。 28日テレビ収録は問題なく実施したが、29日講演が台風で鉄道もバスも止まり、講演内容を収録してのちほど配信という形となってしまった。 30日も飛行機が飛ばず、延泊。 町中がまるであのコロナ禍の緊急事態宣言時のように誰もいない感じに。 3

          「予期できるリスク回避」と「予期せぬ偶然の楽しみ」

          「金がないと結婚できない」を否定する高齢・高収入・好環境者

          これも飽きるほど何回も言ってることだけど、人間の本性なんてものは大昔の奈良時代だろうが現代だろうがたいして変わらない。 しかし、本性は変わらなくても、環境は変わる。環境が変われば当然そこにいる人間の行動は変わる。心の中で何を思っているかはわかりようがないので、目に見えるアウトプットとしての行動だけが見える化される。 しかし、行動は必ずしも「変わらない本性」通りではなく、時代時代の環境に応じて、定められた規範に従って行動せざるを得ない。 環境によって行動は変わるが、人間は自分

          「金がないと結婚できない」を否定する高齢・高収入・好環境者

          鍋にぶっこめば、いい出汁が出るかもしれない

          日本人は無宗教であると言われる。 世界価値観調査(2017-2020)によれば、日本人が「無宗教」と回答した割合は63%である。「無回答」や「わからない」も含めれば7割にもなる。 とはいえ、無宗教ではあるが、日本人に信仰心がないわけではない。ありがたいものに手を合わせるし、先祖の霊を大切にするし、悪い事をすれば「バチが当たる」という感覚もある。 阿満利麿著『日本人はなぜ無宗教なのか』の中では、日本人は信仰心がないのではなく、「創唱宗教」にもとづく信仰には無関心なのだ、と

          鍋にぶっこめば、いい出汁が出るかもしれない

          「応援できる何かや誰か」がある人はしあわせである

          パリ五輪が終わりました。 4年に一度のご連の話を(今回は3年だったけど)スルーするのもなんだなと思うので今回はこの話。 海外開催の中では最多のメダル獲得だったらしく、中には深夜から朝にかけてのライブ中継を観て寝不足になった人も多いことでしょう。 メダルを取れた人達の活躍はもちろん素晴らしいのですが、惜しくもメダルを逃した選手の姿も印象的だった。 大会冒頭の阿部詩選手の初戦敗退とその後の号泣も衝撃的だった。あの号泣にあーだーこーだいちゃもんを付ける界隈もあるらしいが、選手

          「応援できる何かや誰か」がある人はしあわせである