自主的な取り組みを誘発するHENNGE流ジャズ的組織運営とは
こんにちは。今回は、HENNGE株式会社(1996年設立、メンバー:181名、2019年10月マザーズ上場)のコーポレートチームを紹介させていただきます。
チームの構成
人事:12名(労務および国内採用)
経理:4名
総務:3名
法務:2名
財務:1名
組織開発・社内広報:3名
グローバル採用広報・グローバルインターン担当:6名
上記以外に統括1名、副統括4名
年齢:20代~50代(平均年齢:37歳)
時短勤務の方、未経験の方、経験者の方、学生やアルバイトの方、副業をもつ方、日本語をしゃべらない外国籍メンバーなど、様々なメンバーが活躍しているチームです!また、顧問やアドバイザーなど、外部のプロフェッショナルの力もどんどん借ります。例えば、社内会議にプロのファシリテーターさんをお招きしたり。
コーポレートチームの働き方
全社的にフレックスタイム制が採用されています。以前からチームごとにリモートワークが運用されていましたが、COVID-19状況下の現在は、オフィスに出社しているのは全体の2−3割程度で、コーポレートチームにおいてはさらに少ない印象です。ITツールをフル活用しているため、必要に迫られて毎日出社しているメンバーはおらず、出社はコミュニケーションの質を上げる目的がメインです。
また、組織構造がフラットなHENNGEでは、ピラミッド型組織のようなトップダウンの情報伝達フローを構築するのではなく、必要な情報を各自が取得できるように、ダイレクトメッセージなどは極力使わず、Slackのパブリックチャネルなどで透明性をもってコミュニケーションするということを皆で心がけています。
HENNGEにおけるコーポレートチームとは
コーポレートチームの特徴的な点は、異なる専門性を持った人たちで成り立っていることだと思います。その為、営業やエンジニアのような定量的で分かりやすい行動(評価)基準を横断的に作るのではなく、会社やチームの状況を理解した上で、自分の仕事はどうあるべきなのか、どういう役割を担っていく必要があるのかを、自分自身で考え、判断していくことも求められます。
また、HENNGE WAYという8つの行動指針の1つ目にも明示されている通り、コーポレートチームの仕事においても、正確に業務をこなすだけでなく、常に変化していく(早期に失敗して学ぶ)ことが求められます。そのベースとして、「もっと良くできるのでは?」という意識と、「学び続ける」行動が必要です。
コーポレートチームのカルチャー
それぞれ異なる専門性を持ったチームが集まる部門のため、全体最適を測ろうとするのではなく、ボトムアップ方式でやっています。一年間の目標は自ら考案しますし、ジョブグレードに関しても、もちろんきちんと基準は設けていますが、自発的な昇給申請の仕組を使って、随時昇給の機会があります。申請に基づいて審査するのは、主に同じ業務を行い、仕事の内情を理解しているメンバーです。
今までのやり方に拘る風土が無いため、未経験のメンバーが生き生きと活躍していることも特徴かも知れません。人事マネージャーは人事未経験ですし、労務リーダーは山小屋出身です。
また、マネージャーの役割は、各々がより主体性を持って力を発揮できるようサポートすることだと認識しています。誰か1人が指揮をとるのではなく、集まってセッションするようなHENNGEの経営スタイルを社内で「ジャズ経営」と呼んだりしますが、それぞれ異なる役割を持ちながら、作用(サポート)し合うという意味では、近いものがあるかもしれません。
私たちのオフィス
完全フリーデスクとし、集中できるスペース、コラボレーションできるスペースなど、目的別にいくつかのゾーンをわけて配置していて、各々がその時の仕事内容に相応しい場所を選んで仕事をしています。15時頃になると、コーヒー好きのメンバーがコーヒーを入れて、「コーヒーが入りました」とSlackにアナウンスされると、飲みたいメンバーが集まってきて。そういった何気ない時間にアイデア交換がされたりすることもあるようです。因みに、COVID-19状況下の今はオンラインコーヒータイムに移行して継続されています。集中スペースには、目に優しい緑が生い茂っていて好評です。オフィスに対して込められた様々な思いはこちらをご覧ください。
使用しているツール
「テクノロジーの解放で世の中を変えていく」をビジョンに掲げる当社ならではかもしれませんが、HENNGEではツールはIT部門が選定し会社から提供されるものではなく、各自で探し試し導入するものです。日々あらゆるツールを試しています!
●全社:HENNGE One, Google Workspace, Rakumo, Zoom, Dialpad
● HR: Kaonavi, TeamSpirit, Enboarder, Greenhouse, Calendly, Wevox, Unipos, Notion, Confluence, Trello, Zapier, Google Data Studio, AWS Athena, AWS QuickSight
● 会計/経理:RECEIPT POST, freee, DIGGLE, Asana, Teachme Biz
● 法務:クラウドサイン, Docusign, Asana, Zapier, Legal Library
ピックアップ人事制度
全体の2割超が外国籍(10ヶ国以上)の会社なので、全社向けのコミュニケーションが絡む業務は英語で行っています。その為、英語の学習に関しては会社側で全面的にバックアップしています。
● 英語学習支援(RareJob, QQEnglish, StudySapri, PROGRIT, Globiz)
● 高度言語エキスパート手当(日本語と英語の能力が高い人向けの手当て)
● HENJYAポイント制度(感謝を伝え合うピアボーナス制度)
こんな工夫をしています
コミュニケーションを活性化する為、月に2回、オフィス内にケータリングサービスを呼んで、皆で一緒にご飯を食べるコミュニケーションランチを開催しています(現在は休止中)。リモートワークがメインの現在は、定期的にオンラインの雑談タイムを設け、ランダムにマッチングされたメンバーでコミュニケーションを図るdonutというツールを運用したり、日本語縛り、英語縛りのlanguage learner向けオンラインランチ会が開催されていたりします。
zoom飲み会が流行り出したときは、ノベルティとして作成した宅飲みキットを社員にも送ったのですが、とても好評でしたね。オンライン飲み屋を主催している社員もいます。ただ、これらは必ずしも組織開発メンバーなどが企画しているものではないんです。経営陣からの提案であったり、あらゆるセクションのメンバーが考案して、実施しています。ユニークな提案を面白がる雰囲気があるからでしょうか。
私たちの今後
何となく、HENNGEのカルチャーが伝わったでしょうか。
超ドメスティックだったIT企業が、なぜ公用語を英語にしてまで多様性(多国籍)に拘ったのか。きっかけは海外エンジニア採用でしたが、実際に社内国際化を進めていく中で本質的な価値に気づくことができました。それは、変化し続ける為です。
変化と失敗が社内の至る所で繰り返されている状態になる為には、「異質であることが当たり前の組織」が必要だと気づくことができたのです。
マザーズに上場して一年が経過しましたが、上場はあくまで通過点。嬉しいことに、新しい素敵な仲間が増えてきていますが、ワールドクラスのITカンパニーを目指すにはまだまだメンバーが必要です。枠に捉われずに学び、挑戦したい方はぜひHENNGEを検討してくださいね。