私が描くセラピスト像 ③
①、②で、セラピストとしてのあり方や仕事として継続していくための私の見解をお話ししてきました。
そんな考えの中で、私自身がセラピストとして大切にしていることがあります。
セラピストとして大切にしている3つのこと
それらは、
1. 人様の心や身体を扱うことへの重みを忘れない
2. 効果より安全を
3. 依存させない、しない
の3つです。
これらは、私が尊敬する先生やセラピストの方々、ご縁があったお客様達からのフィードバックなどから学ばせて頂いたことです。
私は医療にも携わった分、この3点を軽視しているように感じるセラピストに出会った時、嫌な気分になり、自分の中がざわつきます。
とは言え、自分が客でない限り、それを評価することは、やっぱり違うかとも考えています。
なので、そういう自分の好みでないことや嫌な気分は、受け入れた上で流しながら、自分自身のセラピーを見つめ直すタイミングにできたら良いなと思います。
1. 人様の心や身体を扱うことへの重みを忘れない
これを大切にされていると感じるセラピストの方は、学びに終わりがないと仰り、セラピストを職業とする世界に入ったら、一生学び続けることになるのだというお考えが多いです。
また、心のどこかで、その学び続けることを楽しまれていて、無理なく、自然にそうなっていらっしゃるようにも感じます。
理論や信念、知識、技術など、本当に素晴らしい方々なのに、それらを謙遜されている方も多いです。
自信が無いのからと言うのとは違う、自分はまだまだだと謙虚な姿勢は、良いセラピーに結びついているのだと思います。
2. 効果より安全を
セラピストの「これは〇〇に効果があります。」、「これをするべきです。」などのおかげで症状や状況が良くなるパターンは、良くあることだと思います。
実際に私も、「お客様にとって問題が解決されることが一番大切だ。」と考えてしまいがちになります。
ですが、そんなセラピーの世界で効果があると言われていることは、西洋医学では疑わしく思われていることも多々あります。
西洋医学は、エビデンス(根拠)がはっきりしないものは、取り扱うのに躊躇します。
だから、医療者の方々は国家資格を取得し、責任を法律でも厳しく定められているのだと思います。
その責任という部分において、セラピーの世界では法律的なグレーゾーンが多く、セラピスト個々の考え方の差が大き過ぎると感じます。
副作用や好転反応、身体のしくみ、心理学やスピリチュアルなことの取り扱い方などを知れば知るほど、危険を回避することがいかに大切かが分かってきます。
効果が強い、即効性があるほど、リスクが高いことが起こる時もあります。
状況を改善したくて受けたセラピーのせいで悪化してしまう可能性があり、セラピストがこれを意識しているかしていないかで、リスクに大差を生じるのです。
本末転倒になることが起きない為にも、効果より安全に優先順位を意識されるセラピストが増えると良いなぁと思っていますし、私自身も忘れない様にしたいです。
3. 依存させない、しない
人生において、信頼できるセラピストがいるのは最強だと思います。
ただ、人生の主役は、それぞれご自身なので、セラピストありきの状態が強いセラピーをご提供していることになっていたら、注意が必要かと思います。
何故なら、お客様の人生のメインが、セラピストのものにすり替わってしまっていることになるからです。
もし、セラピストを頼りすぎているお客様がいらしたら、セラピストは、ご提供している自分のセラピーや発言や態度、アフターケアを見つめ直す必要があると思います。
依存には、お客様からの一方的なもの以外に、セラピストの金銭的、承認的欲求から引き起こされる依存=共依存的なものもあると思います。
この共依存は、セラピストが無意識に働きかけている恐れもあるので、気付いたセラピストだけが修正できる、少し厄介なものかもしれません。
依存的なセラピーは、金銭的な利益を考えると有難いのですが、長く続かないですし、いびつなバランスを生み出すことが多いです。
今回、サロンを経営するセラピストとしての忘却録みたいなブログ内容になってしまいました。
時代も環境も人々も、日々変化していきます。
その時々のお客様にとって、何がベストかを優先的に考えたセラピーから得られる利益には、信頼、喜び、学びなどなど相乗が生まれます。
そして、そこに金銭的な利益も付随してくるようです。
今のところ、私にとってセラピーを仕事にする醍醐味はそこにあります。
私が描くセラピスト像も、これからも変化していくことだろうと思います。
これからも変化を受け入れ、その過程を大切にしていきます。
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