Blacked Out
昨年の春のことは、あまり思い出したくない。
だがこれだけは言える。
私はコロナに救われた人間だ。
昨年の春それも3月も中旬を過ぎたころ、2週間後に仕事を失うことが決まった。
そもそも立場(任期付職員)を顧みず、全力で労働にあけくれていたのがいけなかったのだが。
アイデンティティを失ったように私は抜け殻になり、傷ついていた。
深く絶望し、誰かに泣きつくことさえもできなかった。
こんなにプライドの高い生き物だったっけ。
歳のせいなのかな。
色々混乱しながら桜を見ても何も感じることができなかった。
寝れて食べれてるけど私は虚無感でいっぱいだった。
傷ついたこころのなかで何もやりたくなくて私は韓国ドラマを見て、どの回を見ても号泣していた。
自分のことでなければ涙を流せた。
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