料理下手だけどいい包丁を買う
現在大学2年、高3の最初頃から自分のご飯は自分で作ってきた。
始めた理由は料理したいからではなく、ダイエットのためだった
母の買い出しや料理は、横にいこそすれ眺めるだけのことが多かった。時々は「○○取ってきて」「笹がきしといて」と簡単なことを頼まれたり美味しい野菜の見分け方を教わったりしたけど全く興味なかったからあまり記憶にない
京都旅行の際、錦市場で有次というお店に行ったのが包丁好きの始まりだったと思う
「なんかカッコイイな〜」くらいの気持ちで、今年の誕生日前借りでこれを買ってくれと言って6000円くらいのペティナイフを買ってもらった
調理器具というより武器っぽい
わたしが包丁に惹かれるのは、武器っぽいからである
女だけどもともとラブandベリーより戦隊モノが好きで、小さい時の一人称が「俺」だった時期がある(半分黒歴史だけど、当時から誰にも迷惑かけてないんだから一人称くらい勝手にやらせてよと思っていた。高校で進学のため引っ越したタイミングで「私」に変えた。中学は「あーし」とか適当に言って乗り切った)という、どちらかというと男っぽい感じの人間だった
(便宜上男っぽさと言っていますが慣例的にという意味であり、男はこうあるべきだと決める意図は一切ないです)
合法でよく切れる刃物を所持できることにワクワクする
めちゃくちゃ手切る
よく切れる包丁は、食材だけじゃなくて手も切れる
安い包丁だと「痛っ!怪我は……してないか」みたいな感じで、刃が当たったところから血が出るかどうかで傷の有無を確認することがあると思う
だけどよく切れるやつだと当たった時点で出血確定で、あとは傷の深さがどんな感じかなと確かめることになる
1度リンゴを切っている時に、勢い余って指に刃が刺さった。なんと言えばいいのか分からないが、刃の先っちょでシュパッと切ったんじゃなくて、刃のお腹あたりが指にパンッと刺さった。大根を輪切りにする時の感じと言ったら伝わるだろうか、指が円柱であるがゆえに傷が深くなってしまう。
大出血&声も出ないくらいの痛みだったが、圧倒的な切れ味に感動してより愛情が深まった
数年放置、その後
包丁を持ったとはいえそれ以前と変わらずに別に手伝いもせず、自炊もせずといった感じだったので、大学に入って一人暮らしをするまでは包丁はしまいっぱなしだった
使いたいと思ったけどサビサビで使えなかったため、よく使う状況になったら研ぎに出そうと考えていた
大学生になってしばらくして、安い包丁もいいけどせっかく持ってるなら良いのを使おうかなと思ったので、京都有次にゆうパックで包丁を送り(研ぎお願いしますとかは書いてない。包丁だけを元の箱にいれてプチプラで巻いて送った)、着払いの代引き的な感じで研ぎ代と復路の送料を支払って受け取った
現在はペティナイフと、その一年後くらいに買っておなじく眠っていた三徳を使っている
切れ味もさることながら包丁自体に重みがあって、トントンと切れて心地がいい
いい道具を使うと楽しい
とくに手の込んだ料理は作らない
料理好きの言う「手抜き」ではなく、ガチの簡単料理しかしない
1番作ったのはキムチ鍋と野菜炒めとかそんな感じだし、飾り切りなんてしたことない
一応砥石を買ってはみたものの、下手にやってダメにするのが嫌で安物包丁にしか使ってない
そんな感じでも、高い道具を使うのは楽しい
弘法筆を選ばずなんて言うが、裏を返せば弘法以外は筆を選んでナンボだ。パンがなければケーキを食べればいいし、技術がないなら道具に頼ればいいじゃない(これはちょっと違うかもしれない)
自己満足であろうと、誰かに振る舞うときであろうと、道具にこだわることになんの引け目も感じない
「初心者の手に余るような逸品」も確かに存在するだろうが、逸品を使って非難されるいわれなんてないので勝手にやればいいと思う
私はこれからも、使いこなせてるんだかよく分からない最高級の包丁と一緒に暮らしていきたい
宝の持ち腐れかもしれないけど、持ち主が満足しているならそれでいいだろう
サポートよろしくお願いいたします! 頂いたサポートはうまい棒の購入にあてさせて頂きたいと思っております!味の指定がある場合は可能な限り指定通りに致します!(ちなみに、たこ焼き味が好きです)