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学生さんに幸あれ

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生きることを辞めずにいてくれているまだ見ぬ貴方と、 友達になりたい一心で綴る、初々しい新入学死日記。
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2019年8月の記事一覧

学生さんに幸あれ (6)

笑い声が聞こえる。
自分の心情とは裏腹に、シロウは笑っていた。

「お前、本気で《覗けばそのままの遺体を拝める》とでも思ってたわけ?隠しもせずに朝の学校に横たわったまま放置とか?確めるの遅すぎなんだよバーカ。」

彼の口調は相変わらず煽るような姿勢だが、
おかげで妙に冷静になれる自分がいた。
そりゃそうか、遺体は隠されるべきだ。当然だ。
ブルーシートに覆われた現場を伏せ目で見下ろす。

「知って

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