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淡路SAと大観覧車

ーオレとアチキの西方漫遊記(2)

日本の原風景を見て癒されたい。そんな思いつきで決まった目的地。まず高知・四万十川を目指した。グーグルマップによると、東京都内から予約した宿までは900km程度。スムーズに行っても約半日かかる。せっかくの休み、ぶっ通しで運転して初日から疲れを溜めるのもつまらない。休み休み、行くことに。淡路サービスエリア(SA、兵庫県淡路市)は途中で休憩した場所の一つ。ここには明石海峡大橋を一望できる観覧車がある。

「オレとアチキの西方漫遊記」シリーズ:「オレとアチキの西方漫遊記(1)ー激走2500km

まったく別物

淡路SAにある観覧車は、全高65m(海抜135m)。「大観覧車」と呼ばれ、関西圏では、そこそこ知られた観光スポットの一つだ。明石海峡大橋はもちろん、神戸空港まで見渡せるという。ゴンドラは金属の枠組みと透明な強化プラスチックでできており、ぐるり360度、上下左右どの方向も眺められる。1周約15分、600円の気軽な空中散歩と言える。

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この観覧車に2人揃って乗るのは、実のところ、今回が2度目。最初は結婚前、クルマで道後温泉に行く途中に立ち寄ったときのことだ。少なくとも5年以上前に遡る。ただ前回は夜、今回は昼。見える景色はまったく別物。ライトアップされた橋越しに見えるネオンきらめく神戸の夜景も良かったが、真っ青な海にかかる大きな橋とその背後にある街並みの眺望も悪くない。

不確定な未来

別物といえば、景色だけでなく気持ちのあり方もまったく違う。前回は、奥さんが手術を伴う病気になるなど、夢にも思わなかった。やがて意図せず、この先の不確定な未来について思いを巡らしていた。果たして次回はあるのだろうか。そして、次回があったとして、そのとき二人を取り巻く状況はどうなっているのだろうか。

そんな思いをよそに奥さんは、はしゃぎまくっていた。景色を眺めては「フォー、フォー」と、レイザーラモンHG張りのオールドスクールな歓声。続けて、パシャパシャとスマートフォンのシャッター音。実に騒々しい。とはいえ、今回は奥さんが主役。もう少し不確定な未来に思いを馳せたかったが、グッとその気持ちを堪え、一緒にはしゃぐことにした。(続く)

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(写真〈上から順に〉:明石海峡大橋=Photo AC、大観覧車のゴンドラ=淡路SA・淡路島南PAへようこそ、レイザーラモンHG=日刊スポーツ)

「オレとアチキの西方漫遊記」シリーズ:



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