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Angra Aqua再レビュー記事を作らせて

前にもこの作品の記事を作りました。多分めちゃくちゃいいって書いたと思います(語彙力の無さなw)でも今改めて今作をじっくりと聴きました。なんかいい時代のAngraに戻った作品だなと僕は感じた。

世間のAngraのイメージは完全にパワーメタルって認識で、Carry onやNova Eraを演るバンドみたいなイメージじゃないですか?でもAngraって元々はこういうバンドだよねって、古参のファンは思うと思うんだよね。モダンプログレ色が強いけど、本質的にはアンドレがいた頃の良きAngraを体験出来るのが今作だと思う。

もうAngra=Rebirthってイメージは正直取り払って欲しい位ですwいや割と本気で…。クラシック+クラシックプログレ、パワーメタル少々ってバランスが凄く良くて、しつこいようだけどAngel Cryの完成度が高かった。アンドレが脱退した時点で、Rebirthがウケた時点で、僕はもうAngraはないかなって思っちゃった位。それくらいパワーメタルが前々に出て来た作品は、勿論素晴らしいけれどこれ違う感がずっとあった。

で、このAquaはプログレと言ってもドリーム・シアターやシンフォニーXっぽい路線なんだけど、しっかりクラシックだし、ミドルテンポの曲の出来が凄く良かった。多分ドラマーのリカルドの復帰が大きく影響してるんだろうな。今まで聴きたかったAngraが帰って来た感があります。あまり評価が良くないエドゥの声も、僕にはなんだかフィットします。なんでだかわからないけど、ホッとする。アンドレに通じる歌い方というか、めちゃくちゃ上手いわけじゃないけど、曲にマッチしているそんな良さが今作に感じる。

それとCarry onとNova Eraの2曲はもう売れて当たり前の曲なんですよね。カノンコードをバリバリ使っていて、いわゆる売れるコード進行だもん。それがいい曲にならないわけが無い。でもAquaのパワーは敢えてそれを使ってない。逆に使わずにあの2曲を超えようとしている。ただそれにエドゥが応えきれていないのが可哀想だけど。ミドルの声は凄い好き。僕が変なのだろうけど、もはやこのヘタウマ感がAngraには必要だよね。ファビオ・リオーネまで行ったらもうAngraじゃないしねwエドゥの良さは、アンドレさもありつつ歌唱力という付加価値だった理由だし。それが落ちても、アンドレの良さを出せるから、もはや古参ファンにとってこちらは凄い当たりアルバムです。

逆にこれは無理にパワーやらないで、コンセプトアルバムなんだから、パワーを取り払ってプログレ色とクラシカルで勝負しても良かったんじゃないかなって思う。それくらいプログレAngraの評価が高いと思う。(元々はプログレバンド寄りだった理由だしね)

セルフプロデュースってのがあり、音が籠もり気味だと書かれがちだけど、逆にこのくらいの音質がいいかも。クラシカルな感じだし。セルフプロデュースでなければ出せないアルバムだと思うし、リフのアイディアを見ても凄くいいアプローチだと思う。ただRebirthから聴いてきたファンが酷評する理由もわかる。パワーメタルを好きファンからすれば退屈だと評価される理由は凄くわかる。でも彼らが自分たちの足で、レーベルを通したプロデュースなしで、本気でやりたかった音楽がこれだったんだとわかった時は嬉しかった。

やっぱりAngraはこのスタイルをやりたかったんだと。てっきりアンドレ脱退後パワーメタルに舵を切って、今までの音を捨てたのかと思っていたから、もういいやってなってた。だけどAngraはずっとAngraだったんだなって、その事をこのアルバムで証明してみせてくれた。だから僕はこのアルバムがめちゃくちゃ好きなのかもしれない。



01 Vinderunt Te Aquae

インスト曲。ここからCarry onの様なサウンドに期待したのかな

02 Arising Thunder

キラーチューンが来ると期待してからの肩透かしと言われてる曲。決して悪くない。先程も言ったけど小細工無しで勝負してる。

03 Awake From Darkness

めちゃくちゃプログレ。イントロのリフがカッコいい。歌メロもとても良いと思う。中盤からのリフ、クラシックパートが凄く好き。

04 Lease Of Life

ドビュッシーのReverieを彷彿とさせるピアノのイントロが切なくて好き。多分Angraの中でも上位に入るくらい好きなバラードかもしれない。ノスタルジックな雰囲気がいい

05 The Rage Of The Waters

もうドリームシアターw Image and wordsじゃんってwでも凄くいい曲。もうこの路線でずっと行って欲しいくらい曲がいい!大好き

06 Spirit Of The Air

これもまた最高なプログレ。ここまで聴いてなんで酷評されるのか理解が出来ないレベル。単純明快でない分じっくりと腰を据えて聴きたい曲。中盤のオーケストラパートが良き。

07 Hollow

ザクザクしたリフからダークな雰囲気が漂う。コーラスは急に開けた明るさが見える。これも中盤のインストパートがいい。そしてキコのソロが難解でまたかっこいい

08 A Monster In Her Eyes

しっとりと聞かせる曲。クラシカルなアプローチがすごく強い。このアルバムピアノがいい仕事をしてますね!キコのソロも美しい

09 Weakness Of A Man

凄くブラジリアン。そしてアンドレ・マトスが書きそうなコーラス。中盤のプログレ、そしてソロがめちゃくちゃカッコいい

10 Ashes

めちゃくちゃ美しい曲です。ピアノが前に出てて凄くいい。最高に壮大でキコのソロが只管美しいです!ラストを飾るのに相応しいナンバーです!


全体的に見て凄く良かった。ただこれが大ウケするとはまた違うと思う。彼らがどういう意図でこの作品をリリースしたのかは不明ですが、多分わかってくれる人にわかって欲しいという意図だったのか。それとも従来のパワーメタルというイメージを拭い去りたかったのか。それは定かじゃないが、一つだけ言えるのは、自分たちがやりたい音楽はこれだったんだ!!という強い意志表明に見えた。

これが刺さる人には刺さって、刺さらない人には刺さらなかった。これがこのアルバムの評価だと僕は思う。

これを境にエドゥはバンドを去ってしまった。多分色々と限界だったと思う。でも最後の最後で彼はいい仕事をしてくれたと僕は思っている。最後に聴きたいアルバムを作ってくれた事に感謝しかない。

久々に聴き込んだAngraのアルバムです。初期の二作品と肩を並べる位聴きました。僕の中では最高傑作ですね!最高です!

ここ最近キコはMEGADETHを離れたらしい。今後の活動はどうなる事やら?Angraに戻るなんて事はあるのだろうか?

今後の活動に期待ですね!


それではまた🎸🎸🎸🎸🎸🎸🎸🎸


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