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SMAPの楽曲の元ネタ

SMAPは、1991年にジャニーズ事務所からデビューした日本の男性アイドルグループで2016年に解散するまでの活動期間は28年間におよび¨国民的グループ¨と称された。他にも「日本の宝」・「日本のビートルズ」と呼ばれることもある。初期はアイドル色が強いグループであったが、2000年代以降はアイドルというよりもアーティストまたはタレントといったポジションに近いと見ることも出来る。また彼らのように「音楽と笑いの両立」路線は、かつて戦後の昭和期において、音楽、テレビ、映画など様々な分野で活躍し、オールラウンド型の音楽グループとして国民的な人気を獲得していたクレージーキャッツ、ザ・スパイダース、ザ・ドリフターズの路線を受け継ぐものであったとの指摘もある。SMAPは、歌やダンスなどの実力よりも音楽に力を入れていたグループであり、楽曲にもすごく恵まれていました。今回はそんな彼らの音楽の元ネタを紹介したいと思います。

●SMAP No.5

マンボNo.5(1949年) / SMAP No.5(1990年)

SMAPがJr.期間のデビュー前に披露していた楽曲。テレビ番組で披露する際には少年隊の楽曲「ガ・ガ・ガ」のラップ部分を冒頭で歌唱してから本曲が歌われていた。曲のタイトルや曲調も含め、1949年にプレス・プラードが発表した「マンボNo.5」をサンプリングしている。

●Can't Stop!! -LOVING-

童謡「きらきら星」 /  Can't Stop!! -LOVING-(1991年)

SMAPのデビュー曲であり、メンバーが変声期の楽曲であるため、後年のSMAPの歌声とは全く異なっている。ユーロビート調のメロディーに童謡のきらきら星のメロディーが導入されている。この曲で「第42回NHK紅白歌合戦」に初出場した。

●Run! Run! Run!

Burn(1974年) / Run!Run!Run!(1992年)

SMAPの1stアルバムに収録されている楽曲であり、ハードロック調のサウンドとなっている。1974年にDeep Purpleが発表した「Burn」がイントロにサンプリングされている。間奏明けのサビに中居正広のソロパートが与えられており、アルバム内では最も最初にソロパートが登場する構成となっている。

●正義の味方はあてにならない

WIPE OUT(1963年) / 正義の味方はあてにならない(1991年)

SMAPの2枚目のシングル曲でPanasonicのパーソナルファックス「おたっくす」のCMソングに起用された。アメリカのサーフロックバンド、ザ・サファリーズが1963年に発表した楽曲「WIPE OUT」が間奏部分にサンプリングされている。この楽曲は木村拓哉のみにソロパートがあり、その他のメンバーがガヤや掛け声を入れている。またテレビで披露される際、メンバーたちが着用していた黄色い衣装も特徴であった。

●君を微笑みにかえて

Take On Me(1984年) / 君を微笑みにかえて(1993年)

7枚目のシングル「ずっと忘れない」のカップリング曲。
1984年にA-Haが発表した「Take On Me」のイントロ部分がサンプリングされている。もともとは作曲家の田村信二が大学時代にバンド活動をしていたときに作った曲であり、本来はロック調の楽曲だったが、すぐにバンドが解散したため、没となっていた。その後、バンドのディレクターがSMAPのディレクターとなり、バンド時代の楽曲を使いたいという話があって提供したのが「君を微笑みにかえて」だった。SMAPに提供する際、A-Haの曲を参考にメロディを手直したところSMAPのカップリング曲に採用されたという。

●君は君だよ

Penny Lane(1967年) / 君は君だよ(1993年)

SMAPの9枚目のシングル。テレビ東京系アニメ「姫ちゃんのリボン」第3期エンディング主題歌に起用され、累計15万枚を売り上げた。1967年にザ・ビートルズが発表した「Penny Lane」が元ネタであり、楽曲全体の雰囲気とビート感、曲の前半と後半の転調といった点が特徴的である。

君は君だよ×Penny Laneを織り交ぜたアレンジバージョンを披露するSMAP5人

実際に彼らのレギュラー番組、SMAP×SMAPの歌のコーナー・スマッピーズで君は君だよ×ペニーレインを合わせたアレンジバージョンが5人体制で披露されたことがある。

●失くしたり見つけたりのEveryday 

Twilight Zone(1992年) / 失くしたり見つけたりのEvery Day(1994年)

5枚目のアルバム「SMAP 005」の収録曲、サビ以外の部分を中居正広が1人で歌っている中居メイン曲となっている。楽曲全体の雰囲気や曲調など2unlimitedが1992年に発表した「Twilight Zone」に似ている。

●Hey Hey おおきに毎度あり

Rhythm Nation(1989年) / Hey Hey おおきに毎度あり(1994年)

12枚目のシングル、タイトルが表すように歌詞は全編関西弁で浪速の商人をモチーフとした内容となっている。サビ部分の¨Hey~Hey~おおきに~毎度あり~¨という所にジャネット・ジャクソンが1989年に発表した「Rhythm Nation」のメロディーがサンプリングされており、イントロ部分の「Ah~」という叫び声はPrinceのGett Offが使われている(後のシングル「がんばりましょう」でも引用されている)。

●がんばりましょう

You Are(1981年) / がんばりましょう(1994年)

12枚目のシングルでブレイクのきっかけとなった曲である。
「Hey Hey おおきに毎度あり」以来グループ2作目のオリコンシングルチャート1位を獲得。サンプリングを駆使し、イントロに歌舞伎の声ネタとプリンスの「Gett Off」を、サビの「Hey Hey Hey Girl~どんなときも~」の部分は、アメリカのファンクグループ・Niteflyteが1981年に発表した「You Are」のサビの部分が引用されている。それまでに発売されたシングルの売上枚数を突き放す記録を叩き出し、SMAPの人気上昇に大きく貢献した楽曲である。

●Major 

Livin' On A Prayer(1986) / Major(1994)

SMAPの13枚目のシングル「オリジナルスマイル」のカップリング曲、ファンの中でも人気曲として知られている。サビの部分にアメリカのロックバンド・Bon Joviが1986年に発表した「Livin' on a Prayer」が引用されている。

●たぶんオーライ

How Gee(1992年) / たぶんオーライ(1995年)

15枚目のシングルで累計63万枚を売り上げた。
イントロ部分の¨1、2(One Two)¨という掛け声の部分にBlack Machineの「How Gee」が引用されており、サックスでのイントロが特徴的なのも似ている。木村拓哉と香取慎吾にソロパートがある。なお、この頃の香取はまだ17歳で未成年である上に、変声期との過渡期のため、声が出来上がる前であるためか、後年の歌声とは異なり、メンバーの森に近い声となっている。

●しようよ

SATURDAY IN THE PARK(1972年) / しようよ(1995年)

17枚目のシングル、当初は「話をしようよ」という曲名だったが、名前にインパクトが無いため、あえて「しようよ」に変更したという。また歌のパートも本来、サビの部分は6人全員で歌う(ユニゾン)予定でレコーディングをしていたが、リリース前に中居正広・木村拓哉・稲垣吾郎と、森且行・草彅剛・香取慎吾でパートが分けられた。テレビ番組でこの曲を披露する際のメンバーの衣装も印象的であった。アメリカのロックバンド・シカゴが1972年に発表した「SATURDAY IN THE PARK」のイントロが、しようよのイントロ部分に引用されている。

●俺たちに明日はある

Soul Man(1967年) / 俺たちに明日はある(1995年)

19枚目のシングルでタイトルは映画「俺たちに明日はない」のパロディ。メンバーの木村拓哉がダウンタウンの浜田雅功とダブル主演した、TBS系ドラマ「人生は上々だ」の主題歌として起用された。1967年にサム&デイヴが発表した「Soul Man」がイントロ部分にサンプリングされている。

●まったくもう

Smoke on the Water(1973年) / まったくもう(1996年)

SMAP、20枚目のシングル「胸さわぎを頼むよ」のカップリング曲。
メンバーの森 且行がお気に入りの曲として最後の出演となったSMAP×SMAPで歌われた。サビ部分にディープ・パープルの「Smoke on the Water(1973年発表)」がサンプリングされており、楽曲自体もロック調となっている。

●気になる

Talkin' Loud(1993年) / 気になる(1996年)

SMAP、8枚目のアルバム「SMAP 008 TACOMAX」の収録曲。
ニューヨークでの豪華スタジオミュージシャンによるセッションが行われており、シングル3曲も全て生音でリメイクされている。収録曲の1つである「気になる」は、イギリスのジャズバンドであるインコグニートの楽曲「Talkin' Loud」をサンプリングしており、事実上、Talkin' Loudに日本語歌詞を付けただけと言っても良いほど曲全体を通して酷似している。

●Peace

Smoky(1976年) / Peace(1997年)

26枚目のシングル、フジテレビ系「SMAP×SMAP」のテーマソング。
イントロにCharの「Smoky」が引用されている。ソロパートは存在せず、Aメロを中居、草彅、香取、Bメロを木村、稲垣が歌っている。この楽曲以降、メンバー全員で歌い通す楽曲というのは、一部の例外を除いてなくなり、メンバーのうち誰かに必ずソロパートが与えられるようになった。

●夜空ノムコウ

For the Girl Who Has Everything(1997年) / 夜空ノムコウ(1998年)

SMAP初のミリオンセラーとなったシングルであり、オリジナルスマイル・
KANSHAして・SHAKEと同じく、シングルが発売されて以降すべてのコンサートで披露されている楽曲の1つであった。1997年にアメリカのアイドルグループ・N'syncが発表した「For the Girl Who Has Everything」が引用されており、SMAPもインシンクも90年代に活躍した5人組の男性アイドルグループである点も共通している。

●Fly 

If You Want Me To Stay(1973年) / Fly(1999年)

SMAPの30枚目のシングルであり、NTT東日本のCMソングに起用された。またSMAPとしては最後の8cmシングル。アメリカの人種・性別混合編成バンドであるスライ&ザ・ファミリー・ストーンが1973年に発表した楽曲「一緒にいたいなら(If You Want Me To Stay)」がサンプリングされている。全体の曲調、楽曲の雰囲気も似ており、タイトルもバンド名の¨Sly¨と¨Fly¨を掛けている。

●This Is Love

Black or White(1991年) / This Is Love(2010年)

45枚目のシングルでマイケル・ジャクソンの「ブラック・オア・ホワイト」を彷彿とさせる曲調となっており、LOVE PSYCHEDELICOがマイケルを意識して作った。 またタイトルもマイケル・ジャクソンの映画「THIS IS IT」を意識している。

★似ている楽曲

●笑顔のゲンキ / あったかいんだからぁ♪

笑顔のゲンキ(1992年) / あったかいんだからぁ♪(2015年)

お笑いコンビ・クマムシが2015年に発表した楽曲「あったかいんだからぁ♪」が同じ進行コードであるSMAPの「笑顔のゲンキ」に似ているという意見が多く挙がった。その後、実際にSMAP×SMAPで両者が共演した際に指摘された2曲をコラボで披露した。

●君色思い / オリジナルスマイル

君色思い(1994年) / オリジナルスマイル(1994年)

11枚目のシングル「君色思い」と13枚目のシングル「オリジナルスマイル」のサビの部分が同じメロディーであり、似ている。

●オリジナルスマイル / 友達じゃない

オリジナルスマイル(1994年) / 友達じゃない(1995年)

1995年、韓国の男性アイドルグループ・R.efのデビューアルバム(1集)に収録されている「友達じゃない」という曲のサビ部分が、SMAPのオリジナルスマイルのサビ部分と酷似している。

●はだかの王様 〜シブトクつよく〜 / DOH-YO

はだかの王様 〜シブトクつよく〜(1996年) / DOH-YO(1999年)

SMAPの21枚目のシングル「はだかの王様 〜シブトクつよく〜」と女性3人組ユニット・TRINITYが1999年に発表した「DOH-YO」という曲。この2曲は作曲家(庄野賢一)が同じであるため、イントロやサビ部分など全体的に曲調が似ている。

●恋する瞳 / SHAKE

恋する瞳(1991年) / SHAKE(1996年)

1991年にシンガーソングライター・作曲家である小森田 実が発表した楽曲「恋する瞳」は、1996年に「SHAKE」というタイトルでSMAPに提供され、ヒットした。そのため曲調が似ている。

●ダイナマイト / パラシューター

ダイナマイト(1997年) / パラシューター(1997年)

SMAPの24枚目のシングルであり、彼らの代表曲の1つでもある「ダイナマイト」と、ライジングプロダクション所属の男女混成アイドルグループ・Folderのデビュー曲「パラシューター」。2曲とも作曲家(小森田 実)が同じであるため、楽曲全体の雰囲気と曲調がそっくりである。

●Everlasting Love / らいおんハート

Everlasting Love(1999年) / らいおんハート(2000年)

1999年にFolderのメンバーだった三浦大知が発表した「Everlasting Love」と2000年にSMAPが発表した「らいおんハート」は、2曲とも作曲者が同じ(小森田 実)であるため、発売当時から歌が似ているといった意見が挙がった。

●君想い / この瞬間、きっと夢じゃない 

君想い(2008年) / この瞬間、きっと夢じゃない(2008年)

SMAPの43枚目のシングル「この瞬間、きっと夢じゃない」が発売当初、GReeeeNのアルバム収録曲である「君想い」に酷似しているという指摘があった。実際に聴いてみると確かにサビの部分が少し似ている。またタイトルも元々は「SOBANI」であったが、青山テルマ feat. SoulJaの「そばにいるね」とタイトルが重なるため、北京オリンピックの大会スローガンである「ひとつの世界、ひとつの夢」を基に、歌詞の一部を使用する形で変更された。

●Everything / Joy!!

Everything(2006年) / Joy!!(2013年)

SMAPの50枚目のシングル「Joy!!」とEXILEが2006年に発表した楽曲「Everything」のサビ部分が似ているという意見がある。

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