日常に必要なお金の知識⑦教育資金は3タイプ
子どもの教育費を工面する方法は、現預金以外では3タイプあります。
大学の入学金と初年度の学費
大学の入学金と初年度の学費は、大学の種類や学部・学科によって大きく異なりますが、2023年度の文部科学省の調査によると、大学の入学金と初年度の学費の平均は以下のとおりです。
国立大学
入学金: 282,000円
授業料: 674,000円
合計: 956,000円
公立大学
入学金: 地域外: 282,000円、地域内: 141,000円
授業料: 715,000円
合計: 地域外: 997,000円、地域内: 856,000円
私立大学
入学金: 264,000円
授業料: 1,320,000円
合計: 1,584,000円
私立大学の医学部・薬学部は他学部とは異なり、入学金と初年度の学費が合計で300万円を超える場合もあります。
これらの学費以外にも教材費・生活費などがあり、トータルでは国立大学で年間約150万円、私立大学で年間約200万円の費用がかかる計算になります。
子ども保険(学資保険)
学資保険は、生命保険会社や損害保険会社などから販売されている商品で、一般的には高校を卒業する年の12月頃に満期をむかえます。
契約内容により満期時に払い戻される額は異なりますが、200万円くらいあれば安心できるのではないでしょうか。
学資保険は、契約者(親)が死亡した場合、以降の保険料星払いが免除されるという特徴があります。
もちろん、以降の保険料を支払わなくても、満期保険金や祝金を受取ることができます。
教育ローン
教育ローンには、公的ローンと民間ローンがありますが、いずれも契約者は保護者(親)になります。
奨学金制度
奨学金には、第一種(無利息)と第二種(有利息)がありますが、いずれも契約者は学生本人になります。
奨学金の借入額の上限について
日本学生支援機構の奨学金の場合、第一種・第二種奨学金の2種類があり、それぞれ上限額が定められています。
<第一種奨学金(無利子)>
大学:月額 6万4,000円
短期大学・高等専門学校:月額 4万5,000円
専修学校:月額 3万3,000円
<第二種奨学金(有利子)>
大学:月額 12万円
私立大学の医・歯学部:月額 16万円
私立大学の薬・獣医学部:月額 14万円
短期大学・高等専門学校:月額 9万円
専修学校:月額 6万円
<第一種と第二種を併用する場合>
奨学金を併用する場合は、併用上限額が定められています。
大学:月額 18万4,000円
私立大学の医・歯学部:月額 24万円
私立大学の薬・獣医学部:月額 22万円
短期大学・高等専門学校:月額 13万5,000円
専修学校:月額 9万3,000円
奨学金は返済できる範囲で
奨学金の使い道は、自由ではなく不正使用は禁止されているため、記録を残すことが大切です。
また借入時には連帯保証人が必要となり、借りる方が奨学金を返済できない場合には、その方が代わりに返済する義務を負います。
必ず返済できる範囲で、契約することが大切になります。
毎週土曜日は「日常生活で必要なお金」について、FP3級の知識を共有するシリーズになります。
たかが3級と思われるかもしれませんが、知っていると知らないでは大きな違いがあるもんです。
これからの人生で「お金の知識」は必ず役立つものです。
ぜひ一緒に金融リテラシーを高めて、人生をより良いものに変えていきましょう。
それではまた