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「してはいけない」ことを教わると、症状は再発しない

毎週日曜日は【駆け出しセラピストに送る言葉】を配信しています。
今回は、『「してはいけない」ことを伝える重要性』についてお伝えします。

今回の内容は、症状で困っている方にも参考にしてもらいたい内容です。

「原因」を正しく伝えましょう

症状を改善させる上で、原因の究明はとても大切なことです。

しかし、原因が明確になることと、症状が改善することや、症状が再発しないことは違います。

例えばよく聞く話の1つに、
「原因はPC作業ですね。筋肉がコッているので原因を治療しましょう。」
というのがあります。

よくよく考えると、「はぁ?」ってならないとおかしい言葉だと気づいていますか?

原因を治すのであれば、「患者さんの代わりにPC作業をしてあげる」しかないし、それができないならPC作業を原因と言わないほうが良いですよね。

そもそもこの場合、「筋肉がコッているのは結果」なので、さっきまで言っていた「原因を取り除く」という理論が崩壊しています。

しかし当事者の二人は、この矛盾に気づいていません。

この理論の崩壊が、セラピスト自身が迷う種であり、患者さんの症状が慢性化する種になります。

「してはいけない」ことを伝えていますか?

原因はたしかに「デスクワーク」かもしれません。
しかし、それが分かったところでどうしますか?

避けて通れないものを原因としたところで、症状は必ず再発します。

やらなければいけないことは、
・どういう姿勢でPC作業をしているのかを確認すること
・同じような姿勢を、作業時以外でしていないかを確認すること
・患部が作業時の姿勢でどうなっているかを確認すること
などです。

そこで得た情報を元に、セラピストが患者さんに
・体の状態をありのまま伝える
・「してはいけないこと」を伝える
・取り除けるものを取り除く
・取り除けないものを伝える
ことで早期改善・再発防止に繋がります。

間違っても、
・取り除けないものを原因と言い
・結果をいじくり倒すこと
ではありません。

伝える側が曖昧になると、聞き手はもっと曖昧になってしまいます。
まずは、先生自身がこの理屈をしっかり理解することが大切です。

最後に

駆け出しの頃は、あーだこーだ考えた挙げ句に、何をしたら良いか分からずに、結局マッサージして終わることもあるかもしれません。

しかし、それが体に染み付くと、思考停止し、常態化してしまいます。

患者さんの症状を本気で治したい方は、今回の内容に心当たりが無いかもう一度考えてみてください。

<最後まで読んでいただいた患者さん側の方へ>
治療家のような服を着ていても、矛盾が多い先生が多いというのが実情です。
早期改善・再発防止をするためには、みなさん自身の体に対するリテラシーを上げる必要があります。
言いなりになるのではなく、言われたことを自分の言葉でリピートすると、矛盾に気づきやすいですよ。

それではまた

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