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何もしていないのに手に痛みがある

金曜日は、セルフケアや症例などをシェアしています。

先日、「何もしていないのに前腕が痛む」という症状の方が来店されました。

今日は、その方について話をしたいと思います。

とても大切なこと

とても大切なことなので、一緒に考えてください。

原因なく傷むことはない

もしも、あなたの大切にしている物が、数分席を外した後、戻ると壊れていたら、こう言うと思います。

「誰がやったん?」

きっとその場にいる誰かを疑いますよね。
しかし、誰もが

「勝手に壊れたんちゃう?」
と言ったら、その言葉を信じますか?

信じるわけないですよね。
「勝手に壊れるわけないじゃん!」

そのとおりだと思います。
体も同じです。

何も原因がないのに、症状が出るなんてありえません。

「何もしていないのに・・・」
そんなことはないはずです。

きっと何か原因があるはずです。
そしてその原因を見つけるのが僕らの仕事です。

原因を考察する①

患者さんは以前から、接骨院で肩こりなどの治療を受けていた。

姿勢は、なで肩、生理的弯曲減少。

2ヶ月前のある日、ゴルフの練習後に右の前腕に痛みが出るようになり、以降、何もしなくても症状が出るようになった。

ゴルフは初めて半年。

仕事(ウェイター)が忙しいときは痛みがなく、職場はエアコンがよく効いていることから、「原因は冷え」だと思っていた。

整形外科:テニス肘と診断され痛み止めの注射をしたが、効果はなかった。レントゲンは異常なし。心因性の可能性を示唆されたとのこと。

接骨院:肩甲骨の動きが悪いことが原因と言われ、肩周辺のマッサージ、鍼治療、電気治療を受けたが、翌日、痺れが1日出たのち、元の痛みの状態に戻った。その後も患部のマッサージのため、通院は継続中。

先週も接骨院に行ったが、状態の変化がなく、耐えれなくなり来店。

原因を考察する②

1)仕事で忙しい時以外は発症していることから、夏の今、寒暖が症状に影響している可能性は低い。

2)忙しい時にできなくて、時間がある時にできることで、症状対策としてやっていることは何か?

3)体は、「正常→痛み→痺れ→感覚麻痺」の順で変化するため、肩周りのアプローチは悪化の原因となる。

4)ステロイド注射で効果がないことから、肘周辺の炎症の可能性はなし。

5)種々の検査の後、腱鞘炎の可能性が高いことを伝えた。

最後に

腱鞘炎および、再発につながる要因を治療後、ペインスケールは10→2に軽減しました。

自宅での禁止事項と、過ごし方を指導し、次回来店するのであれば1週間後と伝えました。

2ヶ月間さまよった割には、状態が複雑化している様子もないため、指導さえ守ってくれていれば、2~3回で完治すると予測しています。

再来店し経過をうかがうまでは、今回の判断が正しかったかは分かりませんが、大切なのは発症の原因、慢性化の原因を教えてあげることだと思います。

骨折でさえ1~2ヶ月で治るのに、「2ヶ月も前腕が痛み続ける」なんて、よっぽど普段から自分で原因を作らない限りありえません。

原因はかならずその方の生活にあります。

それを紐解き、元の生活に戻してあげましょう。

ではまた

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