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日常に必要なお金の知識㉔保険の原則

保険料と保険金

保険制度は、一定の基準に基づき「保険料」と「保険金」が決まります。

なんだか似たような言葉で混同しがちですが、簡単に言うと、「保険金」は受け取るお金であり、「保険料」は支払うお金です。

<保険金>
保険金とは、保険契約に基づいて保険会社が支払う金額のことです。たとえば、事故や病気が発生した際に、契約内容に従って支払われるお金が保険金です。生命保険の場合は、被保険者が亡くなったときに遺族に支払われるお金が保険金となります。

<保険料>
保険料とは、保険契約を維持するために契約者が定期的に支払う金額のことです。保険契約者は、この保険料を支払うことで、万が一の際に保険金を受け取る権利を持つことができます。保険料の額は、契約内容や保険の種類、被保険者の年齢や健康状態などによって決まります。

双方は、大数の法則と収支相等の原則で決定されます。

大数の法則

コインを1回投げると、50%の確率で表裏のどちらかが出ます。

仮に2回投げて同側が出ると、どちらか一方が100%の確率ということになります。3回、4回と投げても100%かもしれません。

しかし、100回、1000回、10000回とたくさんコインを投げると、表が出る回数と裏が出る回数がほぼ同じになります。

つまり、表が出る確率は50%に近づいていくのです。

例えば、イーデザイン損保の自動車保険は、年齢により保険料が異なりますが、これらは事故の起こす確率により算定されています。

収支相等の原則

保険料は、保険契約者が払い込む保険料(+運用収益)が、保険会社が支払う保険金(+経費)と等しくなるように算定されます。

<例:生命保険>
前提条件
 ・保険期間:10年間
 ・被保険者数:1000人
 ・1年間に死亡する確率:1%
 ・保険金:100万円
 ・その他のコスト(管理費など):年間10万円

計算方法
 ・予測される年間の死亡者数 = 1000人 × 1% = 10人
 ・1年間に支払う保険金の総額 = 10人 × 100万円 = 1000万円
 ・その他のコスト = 10万円
 ・合計コスト = 1000万円 + 10万円 = 1010万円
 ・1年間に必要な保険料総額 = 1010万円
 ・1人あたりの年間保険料 = 1010万円 ÷ 1000人 = 10万1000円


保険は万が一に備えるものなので、得をするよりは、損をしたほうが良いと思いますが、「払い損は嫌」と思われる方も多いですよね。

保険料と保険金の関係を理解すると、無駄のない保険選びができるかもしれませんね。


毎週土曜日は「日常生活で必要なお金」について、FP3級の知識を共有するシリーズになります。

たかが3級と思われるかもしれませんが、知っていると知らないでは大きな違いがあるもんです。

これからの人生で「お金の知識」は必ず役立つものです。

ぜひ一緒に金融リテラシーを高めて、人生をより良いものに変えていきましょう。

それではまた

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