「サービスで治療しときました」は医療ではない
毎週日曜日は【駆け出しセラピストに送る言葉】を配信しています。
⇧は、よくある初回のやり取りの一例です。
今回はコレについて、分かりやすく説明をします。
病院や歯科医院ならどう思う?
病院や歯科医院は、「病気」を治すところです。
いっぽう治療院は、「症状」を治すところになります。
治すものは違えど、治すというゴールは同じなので、思考プロセスも同じです。
つまり、病院や歯科医院が治療として行わないことは、治療院でも治療として行いません。
もし盲腸で入院し、
「オペは成功です。ついでにサービスで胆のうも取っておきました。」
と言われたらどうでしょう?
「私の辛さの原因は盲腸で、胆のうではないでしょ。なんで関係のない内臓まで切り刻むんですか?困ります!」
となりませんか?
「もしかしたら胆石で困る時が来るかもしれないので、助かります。ありがとうございます。」
という方は少ないはずです。
医療におけるサービスとは
<治療院におけるサービス>
・入退室時のアルコール除菌
・待合室の雑誌やテレビ
・治療着の貸出
・院内の装飾 など
個人的には、医療現場においてサービスはあっても良いものだと思います。
しかし、それは治療行為に関するもの以外でなければいけません。
別の治療で行う医療行為を、患者さんが要望するから/喜ぶからという理由だけで行うような店は、もはやリラクゼーションサロンです。
誤解がないように言っておくと、リラクがダメな訳ではありません。
リラクなのに、治療院と言ってしまうことがダメなんです。
最後に
今回の例のように、患者さんは真実を知らず、治ると信じて通い続けてくれます。
治療行為をサービスと称して行う行為は、裏切りや詐欺であり、場合によっては医療法違反になります。
特に民間資格セラピストは、物事の良し悪しが分からないままスタートしてしまうケースが多いので特段の注意を払うようにしてください。
それではまた