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「40代からの人体の取扱説明書」を理解しよう(28)P.66~67

毎週水曜日は、Newton「40代からの人体の取扱説明書」を理解するシリーズを配信しています。

第28回は、「肝臓の病気」(40代からの体の病気編)を読み解いていきます。

ウィルスと生活習慣が原因

肝臓も他の臓器同様、⇧「肝炎→肝硬変→肝がん」と段階を踏んで悪化していきます。

本書によると、最近は生活習慣、特に肥満による脂肪肝が原因で、肝疾患に陥るケースが増えているそうです。

僕は今まで脂肪肝と肝炎が結びついていませんでしたが、本書に「近年の研究で、脂肪肝により死滅した肝細胞を免疫細胞が除去する時に炎症誘導することが分かってきた」と記載されていて理解することができました。

肝細胞中に30%以上の中性脂肪が溜まっていると、「脂肪肝」という診断を受けることになることから、生活習慣を変えるだけで防げる病の1つということなのかもしれません。

肝炎とその主な症状

A型肝炎

ウィルス感染から2~6週間の潜伏期間を経て、黄疸が認められるようになります。大部分は3~6ヶ月で治り、慢性化することは極めて少ないです。

B型肝炎

日本では90%程度が母親の産道の中で既に感染し、ほぼ生涯ウィルスを持ち続けます。性行為などにより新たに感染した人は急性肝炎を発症し、ときに劇症化で失命します。その場合は慢性化することはありません。

C型肝炎

C型肝炎ウィルス(HCV)の感染により起こる肝臓の病気です。約70%の人が持続感染者となり、病が進行します。
慢性肝炎、肝硬変、肝がんの人の約60%はHCV感染者で、年間約3万人の方が肝がんで亡くなっています。

アルコール性肝炎

お酒を1日5合以上飲む人が、脂肪肝を経て発症します。

自己免疫性肝炎

免疫異常で引き起こされるもので、女性に多い傾向があります。
早期に肝硬変に進む慢性型の肝炎です。

非アルコール性脂肪性肝炎

極度の肥満によって肝臓が変化し、肝炎、肝硬変、肝がんに発達します。

健康診断で肝臓に関わる値と言えば

臨床検査法提要改訂第32版, 東京, 金原出版, 2005
肝炎.net HPより抜粋

⇧は基準値(正常値)と、基準値外(異常値)の場合に疑われる病気の一覧です。

肝臓は沈黙の臓器の1つですので、自覚症状を拾うのが難しくなります。

一方で、定期的に健康診断を行うことで、早期発見・悪化予防ができるものでもあるので、1年に一度はチェックするようにしましょう。

献血でも数値を知ることができます

本来の使い方とは異なりますが、献血を行うことでも、後日結果を郵送でもらうことができます。

所要時間は、問診など含め約30分、費用ゼロ円で、社会貢献もできます。
ちなみに、僕は22回の献血経験があります。

専業主婦の方や、自営業の方など、絶対に健康診断を受けなければいけないという環境ではない方は、活用するのもいいかもしれません。

それではまた

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