その名を、スージーと云ふ
カナメは、屋上テラスにたくさんのバラを植えている。それぞれに種類が異なり、色も違う。彼はバラを非常に大切に育てていて、日々動画を見て勉強して、剪定したり、植え替えしたり、ガイガラなんちゃらだーと言っては茎をブラシでごしごしとこすったりしている。
そのどれもが、私にとっては面倒くさそうな作業に見えるので、彼は実はマメマメしい人なのね、と評価を新たにしているところである。
バーっとタネを蒔いて、発芽したら「世の中は弱肉強食の競争社会。強く生きるが良い」と放置。水と肥料は欠かさないけれど、あとは個人の生きる力頼みという私とはえらい違いである。
そんな私なので、夫のカナメが育てているバラの種類など、全く関心がない。彼は毎朝、その子たちの状況について熱く語ってくれるのだが、私の脳内は、その日収穫した野菜たちを使ったメニューを組み立てるので忙しい。つまりほぼ聞いていない(汗)。
そんな私が唯一覚えたバラの名前が、スージー(Susie)さんである。
なぜかというと私の脳に強烈な印象を残してくれたからだ。
とにかく、香りがめちゃくちゃ良いのである!!!
アロマテラピーに興味のある方はご存じだろうと思うのだが、ローズ精油はとんでもなく高価である。
それでもとりあえずアロマテラピーの資格ホルダーとしては、高額オイルももちろん持っている。ローズも何種類か持っているが、そのどれとも違う、甘くてうっとりの香りである。
花を摘んでポプリにするために乾燥させても、しばらくはほんのりと香る。本当に微かなのだけど。
調べてみたら、2016年に日本デビューの新種っぽい。
カナメによると、割と強くて育てるのが難しい方ではないけれど、色がキレイで香りが良いので、オススメらしい。
今、咲いているスージーさんの花を撮ってみたよ。
色々なデータがデジタル化されるようになり、写真や文字、映像などは瞬時に世界中に伝えることができるようになったけれど、香りと味だけは届けることが難しい。精油の形になっていれば、小瓶に入れて送ることもできるけれど。
まぁ、こういった香りの数量化という試みは、過去現在、色々とあるのだけれど、リアルのお花の香りって、きっと人工的には再現できないかと。
…….ということで、もしバラ園などで「スージーさん」を見つけたら、絶対に香りをチェックしてみてね!!
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カナメくんは、こういう深底のプランターに大苗のバラを植えているよ。
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