見出し画像

#05 ストレス脳をリラックス脳に変換する


~過去投稿はマガジンから~

短い距離なのに過度に緊張して震えてしまいパットができない……。

ゴルフをしているとそんなゴルファーにお会いすることがあります。
いわゆるイップスです。

私はゴルフでのイップスを「ゴルフメンタルのうつ状態」と呼んでいます。
プレーヤーの性格も影響していると思いますが、しっかり対処すれば必ず治ります。

私が考えるに、その原因は上手になる過程での完璧主義にあると思います。

つまり、
「このパットは入れなくてはならない」
「あれほど練習したのに上手になれない」
「昨日までナイスショットが多かったのに、今日はミスショットが多い」
「ゴルフのスイングはこうあるべきだ」
「以前は上手だったのに、最近下手になってしまった自分が許せない」
「ドライバーは飛距離が命」
「このパットを入れるとベストスコアになる」など、

「こうあらねばならない」「ここではこれをしなければならない」という思いが強すぎるのです。

この「ねばならない」という完璧主義の思いが強いので、極度の緊張で筋肉が硬直してしまい、思い通りのプレーができなくなるのです。

イップスになっている時の脳は「ストレス脳」です。

なぜストレス脳になるのかといえば、理性で本能を抑え込みすぎるからです。

過去に失敗した記憶が甦ったり、現状に満足できない完璧主義により、ストレスを感じた脳幹が身体全体に影響、筋肉を硬直させます。

このようにイップスは上達過程での完璧主義が原因で起きてしまうので、自分に「ゴルフは楽しむもの」、場合によっては「たかがゴルフ」と言い聞かせ、結果を気にせずにプレーすることがイップス治療の一つの方法だと思います。

※本コンテンツはCOCORO 25号をもとに再構成しています

・・・・・・・・・・・・・・・

著者プロフィール

村瀬 雅宣(むらせ まさのぶ)

1953年生まれ。駒場東邦高校、一橋大学社会学部卒業。
大学在学中は体育会ゴルフ部キャプテンを務める。

大学卒業後、東京海上火災保険、日鉄住金保険サービスを経て、
一橋大学ゴルフ部元監督、全三菱ゴルフ会理事長、関東学生ゴルフ連盟理事、首都大学東京講師(ゴルフマネジメント講座)などを務める。

ゴルフメンタルカウンセラー(日本メンタルへルス協会プロコース公認)、
ゴルフアンチエイジングプランナー(財団法人アンチエイジング学会公認)、日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ゴルフ雑誌投稿多数あり。
ハンディキャップ4.1、ドライバー飛距離平均250ヤード、得意クラブウエッジ3本。関東シニア本選進出。