好きで痩せているわけではない。
この言葉が心に刺さる人は仲間だ。
特に、私のように鬱を経験し、その結果として体重がどんどん減ってしまった人にとっては、この痩せ方がいかに辛いものかが理解できるだろう。
鬱と体重減少の関係
鬱になると、食欲が低下することが多い。食事をとること自体が億劫になり、栄養を摂るのが難しくなる。
私の場合もそうだった。
最初は食欲がなくなり、次第に食べることが面倒に感じられるようになった。
そして、気づけば体重がどんどん落ちてBMIは16を切った。
体重が減ると同時に体力も落ち、筋肉量が減少していく。
これにより、日常生活を送るのも辛くなり、さらに精神的な負担が増す。
この負のスパイラルから抜け出すのは容易ではない。
「痩せていることが羨ましい」と言われることの苦しさ
太るために頑張ってご飯を食べているということを友人に話すと、「羨ましい」とか「そんなこと言ってみたい」といった反応が返ってくることがある。
このような言葉は、痩せたこと自体が辛い経験である人にとって、非常にしんどいものだ。
痩せることが世間的には美しいとされているとしても、その裏にある苦しみは理解されにくい。
食べることが億劫になり、体力が無くなり、精神的にも疲弊している状態で「痩せてるね」と言われるたびに、私は心の中で泣きたくなる。
痩せることで得られるものは一時的な見た目の変化だけであり、それが幸福感や健康をもたらすわけではない。
健康的な体を取り戻すために
今、私は少しずつ体重を増やすための食事を心掛けている。
栄養バランスを考え、食べることが楽しいと思えるように努めているが、それでも心の中ではまだ「痩せていることが羨ましい」と言われる恐怖がつきまとっている。
痩せていることが美しいとされる社会のプレッシャーは大きい。
しかし、本当に大切なのは、体重ではなく健康であること。
そして、健康を取り戻すためには、まず自分自身を大切にすることが必要だ。
体重が減ることに対してポジティブな反応をするのではなく、その背景にある心の状態や健康についてもっと理解し、支えることが求められる。