
SNS疲れの一因 − 「聞こえなかったものが聞こえるようになった」
はじめに
早速ではありますが、1つの問いから書き始めてみようと思います。
もし、「他人の心の声が聞こえる能力」が手に入るとしたら、あなたは欲しいと思いますか?
確かに便利な能力だと思います。
そんな能力があれば、たとえば、ポーカーなどの心理戦ではほぼ無敵でしょうし、人間関係にも役立って「気の利く人」になることができるしょう。
しかし、必ずしも良い面ばかりとは思えません。
「心の声が聞こえる」のは、ときに厄介にもなるもの。
もう少し掘り下げて考えてみましょう。
「ふれると きこえる」
『ふれるときこえる』という漫画作品のなかで、冒頭の問いのような設定が採用されています。
「さとり」という登場人物が「触れた人の他人の心の声を聞き取る能力」を持っており、その能力を巡って物語が展開されていきます。
(1巻表紙手前の子です)
「さとり」は自身の能力についてどう思っているのでしょうか。
詳しくはぜひ本編を読んでいただきたいところですが、少しだけ内容を書いてしまうと、かなり苦労している様子です。
満員電車など、意図せず他人と肩が触れ合うような人混みの中では、さまざまな「心の声」が流れ込んでくる。
接触することで「心の声」が聞こえてしまうため、握手やハイタッチも気軽にできません(「仲良し」と思っていた人から、思いもよらない心の声が聞こえてきたらと思うと、恐ろしくてたまらないでしょう……)
そのため、「さとり」は、可能な限り物理的な接触を避けて、手袋と厚着で全身をカバーしています。
この作品を読むと、「人の気持ちがわかりすぎる」というのは、決して楽ではない……
もしかすると、「心が読めない」からこそ人間関係は成り立つのではないか……といろいろと考えさせられます。
聞こえなかったものが聞こえるようになった
さて、ここまではフィクションのような話の展開ではありましたが、よく考えてみると「必ずしも全てがフィクションとも言い切れないのではないか」と思えてきます。
現代社会では、かつて聞こえなかったものが聞こえるようになっているのではないか、と。
現代人が超能力を身につけたというわけではなく、ある発明によってそれを可能にしたのです。
勿体ぶることはないでしょう。その発明とはインターネットやSNSです。
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