90年代ヨーロッパ1人旅②(ベルギー編)
私は90年代前半に、イギリス南東部での語学留学を終えた後、ヨーロッパへ1人旅に出かけた。(正確には1991年12月から1992年1月の間。)トーマスクックの時刻表とバックパック一つで。計画のあまり無い、行き当たりばったりな旅であった。
ベルギーに行くまでの事は「90年代ヨーロッパ1人旅①」に書いてあるので、興味のある方は、どうぞ。
フランスの Gare du Nord Paris駅から、ベルギーの首都、ブリュッセル駅まで電車で移動した。ユーレイルパスを使った本格的な旅の始まりだった。
(ちなみに、私は、ユーレイルパスは有効期間が1か月の物を購入。パリで2週間も滞在してしまったので、残り2週間でヨーロッパを回ってイギリスまで帰らなければならない、ハードなスケジュールとなってしまっていた。)普通電車での国境越えだったが、EU圏内のせいなのか分からないが、イミグレーションのチェックも無く、私には不思議な感じがした。
ブリュッセル駅に降り立った時の天気は、どんよりとした曇り。日中だというのに、あたりはとても暗かった。
私はまず、グラン・プラスにあるツーリストインフォメーションを訪ねた。無料の地図を貰い、ユースホステルの場所を尋ねたら、親切に教えてくれた。そこで、日本人らしき男性も見かけた。彼の英語での受け答えを遠くから見聞きして、”あ~、あんな時には、英語であんな風に答えればいいんだ!”っと感動したのを今でも覚えている。語学学校では、質問の仕方は習っても、英語での自然な答え方は、あまり教わらなかった様な気がする。旅での英語は、とても勉強になった。
私は地図を片手に、ユースホステルへの道を一人で歩いた。途中、道の反対側を歩いていた男の人から何やら大声で声を掛けられた。フランス語だったのだろうか…、私は何を言われていたのかは理解できなかった。気味悪く感じたので、無視して私は道を急いだが、その人に途中まで着いてこられて(しかも何か私に言いながら…でも理解できない!)、とても怖い思いをした。暫くしたら、その人も諦めたようで、私は宿に無事に辿り着くことができた。私は、ここは外国だからひときわ気を付けよう!と改めて自分に言い聞かせたのだった。
ホステルに着くと、日本人の女子大生らしき人もそこに宿泊しようと手続をしていた。私は彼女に声を掛け、向こうも一人旅だったので、夕方一緒にご飯を食べる約束をし、荷物を置いて、私はグラン・プラスまで戻った。
ガイドブックにもあったように、グラン・プラスの建物は見ごたえがあった。写真も何枚か撮ったのだが、あいにくの天気と安いカメラでは、その壮観なたたずまいを捉えることが残念ながらできなかった。その後、ガイドブックでお勧めだったワッフルを食べ、お土産物屋さんを見て回り、夜は女子大生と一緒にレストランでご飯を食べた。
翌日、女子大生は、アントワープに行くと言って、私達は別れた。私は、ブルージュに観光に行き、あいにくの曇り空だったが、それでも綺麗な町を観光することができた。
その夜、私は宿代を節約しようと、夜行列車でドイツのフランクフルトを目指したのであった。
《つづく》
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