
golang ファクトリ関数/コンストラクタ 使い方と注意点
Go言語では他のプログラミング言語にあるような「コンストラクタ」機能はないですが、ファクトリ関数を使うことでコンストラクタと同じような役割を持たせることができます。
ということで今回はファクトリ関数の使い方と注意点について紹介していきます。
コンストラクタとは
そもそもコンストラクタとは、クラスや構造体のインスタンスが生成される際に自動的に呼び出される関数のことです。
コンストラクタの目的は、新しいオブジェクトの初期化にあります。
オブジェクトの初期状態を設定し、必要なリソースを確保したり、初期値を代入したりすることができます。
ファクトリ関数とは
Go言語ではコンストラクタがない代わりにファクトリ関数を用いることが多いです。
ファクトリ関数はコンストラクタのように働き、新しいインスタンスを生成して返します。構造体やその他の型のインスタンスを作成する際にファクトリ関数を使用します。
ファクトリ関数の使い方
実際にファクトリ関数をどのように使うか見ていきます。
type Person struct {
Name string
Age int
}
func NewPerson(name string, age int) *Person {
return &Person{
Name: name,
Age: age,
}
}
func main() {
p := NewPerson("Alice", 30)
fmt.Println(p)
}
NewPerson()はPerson型の新しいインスタンスを作成し、引数で受け取った値でそのフィールドを初期化します。そして、初期化されたPersonのポインタを返します。
上記コードの出力結果は&{Alice 30}となります。
ファクトリ関数を使用することで、オブジェクトの生成ロジックを隠蔽し、使用する側からはシンプルに見えるというメリットがあります。また作り方によってはインスタンス生成時のバリデーションや特定のロジックを、ファクトリ関数内で実装することもできます。
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ファクトリ関数の注意点
ポインタか値か
ファクトリ関数では構造体のポインタを返します。
そのためメモリ効率が良くなり、大きなオブジェクトのコピーを避けることができます。
しかし、オブジェクトが小さく、共有される可能性が低い場合は、値として返す方が適しているケースもあります。
バリデーション
ファクトリ関数内でパラメータのバリデーションを行う場合は、不正な状態のオブジェクトが生成されるのを防ぐためにも適切なエラーを返すことが必要です。
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