golang interfaceとは 使い方と注意点について解説
今回はgolangのインタフェース(interface)について解説していきます。
interfaceとは
Go言語のインタフェースは、メソッドのセットを定義できる型です。
Go言語では継承がない代わりにインタフェースが使用され、オブジェクト指向の概念に則っています。
インターフェースを使うことで、「異なるものを同じように扱える」ようになります。
interfaceの使い方
「異なるものを同じように扱える」というのはどういうことでしょうか。サンプルコードを見ながら解説していきます。
例えば、支払い方法について考えてみましょう。
クレジットカード、デビットカード、電子マネーなど様々な支払い型があります。
それぞれ異なる方法で支払いを処理しますが、「支払いをする」という意味では共通の行動をします。
インターフェースを使うことで、この「支払いをする」という行動を表現することができます。「PaymentMethod」とインターフェースを作り、その中に「Pay」というメソッドを定義します。
このインターフェースは、どんな支払い方法においても「Pay」メソッドを持っていれば「PaymentMethod」として扱えるようできます。
type PaymentMethod interface {
Pay(amount float64) string
}
そして、クレジットカード、デビットカード、電子マネーといった具体的な型を定義し、それぞれに「Pay」メソッドを実装することで、これらの支払い方法はすべて「PaymentMethod」インターフェースを実装したということになります。
type CreditCard struct {}
func (c CreditCard) Pay(amount float64) string {
return fmt.Sprintf("Paid $%.2f with Credit Card", amount)
}
type DebitCard struct {}
func (d DebitCard) Pay(amount float64) string {
return fmt.Sprintf("Paid $%.2f with Debit Card", amount)
}
type ElectronicMoney struct {}
func (e ElectronicMoney) Pay(amount float64) string {
return fmt.Sprintf("Paid $%.2f with Electronic Money", amount)
}
このように書くことで、どの支払い方法においても「PaymentMethod」として扱うことができます。
func processPayment(p PaymentMethod, amount float64) {
fmt.Println(p.Pay(amount))
}
このprocessPayment()関数は、クレジットカード、デビットカード、電子マネーを含むどんな「PaymentMethod」に対しても使うことができます。
つまり、異なる型(クレジットカード、デビットカード、電子マネー)を同じインターフェース(PaymentMethod)を通じて同じ方法(Payメソッドを呼び出す)で扱うことができるということになります。
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interfaceの注意点
インターフェースは最小限に
インターフェースはできるだけ小さく保つ必要があります。
必要なメソッドのみインターフェースに含めることで、インターフェースをより汎用的かつ疎結合にすることができます。
良い例
type Reader interface {
Read(p []byte) (n int, err error)
}
微妙な例
type FileOperations interface {
Read(p []byte) (n int, err error)
Write(p []byte) (n int, err error)
Close() error
Seek(offset int64, whence int) (int64, error)
...
...
...
}
空のインターフェースの使用に注意
空のインターフェース(interface{})には任意の型を受け入れることができますが、型安全性が失われます。
具体的なインターフェースを使用して、型安全性を保つようにしましょう。
具体的なインターフェースの例
type Printer interface {
Print() string
}
func Print(p Printer) {
fmt.Println(p.Print())
}
インターフェースの値がnilの場合
インターフェース型の変数がnilの場合、そのインターフェースのメソッドを呼び出すと、実行時にpacinを起こす可能性があります。
nilである可能性がある場合は、インターフェース値がnilかどうかをチェックするようにしましょう。
インターフェースの統合
複数のインターフェースを組み合わせて、1つのインターフェースを作成することができます。
このようにインターフェースの統合を行うことでコードの再利用性を高め、より柔軟な設計を可能になります。
type Reader interface {
Read(p []byte) (n int, err error)
}
type Writer interface {
Write(p []byte) (n int, err error)
}
type ReadWriter interface {
Reader
Writer
}
型アサーションと型スイッチ
インターフェース型の変数の元の型を知るためには型アサーションを使用します。
型アサーションの例
var i interface{} = "hello"
s, ok := i.(string)
if ok {
fmt.Println(s)
}
型スイッチを使用すると、インターフェース値の型に基づいて異なるアクションを実行することができます。
型スイッチの例
var i interface{} = ...
switch v := i.(type) {
case int:
fmt.Println("整数:", v)
case string:
fmt.Println("文字列:", v)
default:
fmt.Println("不明な型")
}
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